前途多難はこのことか 1
学校建設については大方うまくいったのだろう。
あの後宰相や大臣達と会議をして、見事学校建設をOKしてもらったからだ。細かいところはまだ決まっていないが、全体図は出来てきた。
流石に全国に学校をいきなり造るわけにもいかなかったので、王都に寺子屋もどきを造ってみることで納得された。寺子屋もどきというか無料で通える保育園で、勉強も教えてくれるという場所だ。
対象は主にまだ働くこともできないであろう小さい子で、親が仕事で忙しい、面倒を見てくれる人がいない、と言った子供達になるだろう。無料で子供を見てくれるというのは、仕事で忙しい親にとっては嬉しいだろう。流石に子供達のご飯は有料かお弁当だけどね。
ここでめでたしめでたし、ならいいんだけどね…。
「アナ、どうすんの?先生を募集したはいいけど、アレじゃ…」
「分かってる、でも性格はどうしようもなくない?」
帝国のから来た人達の性格が、今度は問題となっている。
「我らは高貴な帝国の民だーー!って叫ばれてもね…」
「子供達に卑劣なリベルテの民、なんて教えないといいのだけど」
現在問題になっているのは、帝国の人の傲慢さだ。いや、いい人もいるんだよ?
初代皇帝は世界規模の大戦を治めたすんごい人で、その血を引いた我らはすんごいんだ、なーんて言う馬鹿が結構いるんだよ…。
「面接に落としたら喚くし…国民の帝国に対してのイメージダウンだよ」
性格になんがあり面接に落とされた人は喚く。とにかく喚くんだ…。
だから、それを見た通行人達が「あぁ、帝国ってこんな上から目線のおバカばっかなんだ」と思うんだ。
いや、私だって思ったよ?だってあいつら、ウチの国めっちゃ馬鹿にしてくるし。よほどのウチの国LOVEじゃなくても流石にイラつく。
ただ皇帝は普通にいい人だし、まともな人だってたくさんいる。彼らの心証が悪くなるのはあんまりだ。
「友好国だし、もしここで変な警戒心が出来たら大変だよね」
「あぁ、大衆はまずいだろ…もしそんな「帝国って馬鹿だよねムード」が流れてみろ、帝国の機嫌を損ねたら即アウトだろ、この国」
「本当にどうすんの…」
万が一いい人にも馬鹿にされてると思われたら大変だ。喧嘩売ってんのか?ってなるよ…。
そして、そのどんよりした空気を更に酷くさせられる、悲しい知らせがやってきた。
「…失礼します!大変です、帝国の貴族が面接にやってきました!!」
「「え」」
焦った宰相が入ってくる。
それって、落としたらヤバくね?
「しかも、自分は皇帝から指示されたものだ、と…」
「「え…」」
何しちゃってくれてんの皇帝ーーー!!!




