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私の心はおじさんである【書籍漫画発売中!】  作者: 嶋野夕陽
14章

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1605/1628

鍵は神龍様

 実際に御殿へ入ってみて分かったことは、御殿への侵入自体は難しくないということである。廊下が開けているから、空を飛ぶことができるハルカであれば、山の裏側にまわってしまえば入り込むのは容易い。

 流石に彩華と会った屋敷に侵入するには、暗い洞窟を通らねばならないので誤魔化しはきかない。だが、仲間たちが別の場所にとらえられているというのならば、本当にあっさりと助けられる可能性がある。


「無理じゃろうなぁ……」


 そんな風に話すハルカの言葉を、エニシは申し訳なさそうに否定した。


「まず、見習い以上の巫女は、サイカがいた〈奥宮おくのみや〉で生活していることが多いのだ。当然、内部を見通せる千鶴チヅルは、奥宮の一室を与えられておる。以前話をした通り、御殿には人をたくさん閉じ込める場所などなかったはず……。となれば、我が追い出された後に増設された可能性が高い」

「すると結局、千里眼のチヅルって巫女を頼るしかないってことでござるなぁ」


 リョーガが腕を組んで後を引き継いだ。

 そううまくはいかないものである。


「そうなのだ……。チヅルの住まいは以前と変わっておらんのだろう?」

「はい、そのはずですが……。私はあまりチヅル様と関わることがないものですから、なんとも……」


 エニシの問いかけに日隠は申し訳なさそうに、控えめに答える。

 広い屋敷に、多くの巫女が暮らしているのだから仕方がない。


「少なくとも、チヅルは〈奥宮〉の中心部付近の部屋で暮らしているはずなのだ」

「御殿を千里眼の範囲に収めるため、ですよね……」


 ハルカは内部の長い廊下を思い出しながら呟く。

 いつ潜入しても、誰か一人でもたまたま廊下に出てくれば、見通しの良い廊下ではすぐに見つかってしまうことだろう。結局はスピード勝負で、見つかるか見つからないかは賭けみたいな話になってきそうだ。


「やっぱ乗り込んでサイカって奴捕まえて脅した方が早いんじゃねぇの」


 アルベルトが面倒くさくなってきたのか、実に単純明快な意見を述べると、コリンが言い聞かせるように反対意見を述べる。


「だーめ。できるだけ穏便にやって、ばれちゃったら仕方なく作戦変更ね。もし巫女を脅かしたりして、神龍が怒ったら大変でしょ。だから作戦はできるだけ傷付けない、脅かさない!」


 アルベルトはむっと押し黙って腕を組んだ。

 一応分かってはいるのだが、どうしてもじれったくて口を挟んでしまっただけなのだ。


 ハルカたちは、この島に住まう神龍のことはよく知らないが、真竜については多少知っている。

 今の時点ではおそらく一番若いと思われる真竜であるヴァッツェゲラルドですら、とてつもない力を持っていることは、昔の戯れの中で思い知っている。

 もしかすると、ハルカが本気を出して大暴れすれば対抗できるのかもしれないが、戦いが終わった頃には〈神龍島〉はおろか、他の島ですら消し飛んでいる可能性がある。


 目的は果たせず、巫女もこの島に滞在している者も、周囲の島に住んでいる一部の者も巻き添えで、たとえ勝ったとしてもハルカは世紀の大虐殺者である。

 神龍は元々巫女には優しいような話だから、もしかすると〈神龍島〉を気遣って戦ったりするのかもしれないが、結局のところ怪獣大決戦になるには違いなかった。

 流石にこれは最悪の場合の想像であり、まさかそんなことになるとは思っていないが、穏便に進めるに越したことはない。


 場合によっては神龍に直接会って、先に話をつけておく、という手もあるにはある。

 ただしその場合、やっぱり〈奥宮〉のサイカが暮らしているであろう付近からしか向かうことができないので、先に荒事が発生してしまう可能性が高かった。


 そんな話をしていると、またグラグラと地面が少しばかり揺れる。


「……今日はよく揺れんな」


 ライゾウが怪訝な表情で、御殿のある方を睨む。


「やっぱり多いんですよね?」

「そりゃあな。昨日まで全然揺れてなかったろ」


 ハルカが確認すると、ライゾウが頷く。

 言われてみれば島に上陸してから、今朝御殿に足を踏み入れるまでは一度も地震が起こっていなかった。

 地震が起こり始めたのは、明確に、ハルカたちが御殿に足を踏み入れた後からだ。


「……いっそ、神龍様の方から何か言ってきてくださると、話が早いのですけど」

「そんなこと言う人も中々いないけど、ハルカさんだからなぁ……」



 ハルカが呟くと、イーストンが呆れて、他の仲間たちも黙ってうんうんと頷く。


「どういうことだ?」

「なんというか、あのー……、寝息にしては頻度が高いので、よそ者の私が来たから気付いているのではないかな、と」

「……いやぁ、流石に考えすぎじゃねぇかぁ?」

「はい、そうですよね……」


 これまでの経緯や、ハルカの事情を知らないライゾウからすれば、『また妙なことを言い出したぞ』という感じなのだろうが、事情を知っているハルカたち側からすれば、十分に想定しうることだ。

 何せ、ヴァッツェゲラルドはハルカめがけて飛んできたし、居眠りおじいさんの岳竜グルドブルディンは目を覚まして大声で話しかけてきたし、巨大な湖で暮らす焔竜ラーヴァセルヴも、ゼストが来たのかと勘違いしてのっそりと顔を出した。


 むしろ、今の時点で何も音沙汰がない方が不思議なのだ。

 しかしやはり、何も知らぬライゾウからすれば、とんだ勘違いダークエルフに見えてしまうところが、少しばかり悲しいところであった。

あのぉ、手前の話で大変恐縮なのでございますが、実は今レーベルで、本作のキャラクターグッズのクラウドファンディングがされておりまして、良かったらご覧いただけたらな……と!


高額ですので、ちらっと見て、こんなのあるんだー、くらいでも構いませんので、皆さん楽しんでいただけたら良いかなぁと思ってます。


因みに、そこにはない商品とかも、期間限定のポップアップショップで販売されるそうです。


作品発売の宣伝もそうなんですが、どうもこういった金銭が発声する宣伝がにがってで、ぐぅう

でも、どうぞよろしくお願いいたします!!


POPUPSHOPの予定は↓

https://pash-books-10th.fuuuu.shop/


↓こっちはクラファンのページです

https://camp-fire.jp/projects/912315/view


ポップアップの商品一覧はこんな感じみたいです……!

https://x.com/Fuuuu_0901/status/2032064063547838947

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― 新着の感想 ―
ダブルハルカ=サンのアクスタとかグッズ買いに行くしかない。 しかし財源はお察し…節約しなきゃ、、_| ̄|○
ゼスト様が叱りに来たと思ってビビってる説あるかも
魔法使わないまでも魔力全開にしたらびびって出てくるんじゃなかろうかw
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