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第29話 「公爵と辺境伯の違い!」

「公爵と辺境伯の違いってなんですか?」


公爵はグランステニアで初めてあったときリメーレに公爵と呼ばれ、辺境伯と返していたが

入学式では公爵扱いだったからすっと疑問だった。

公爵はああ、それはと一泊置いて答えてくれた。


「公爵と辺境伯では身分と権限が違います。」

「身分と権限?」

「えぇ、公爵のほうが身分としては高いですが、あまり権限は有してないのです。

ステニア公爵はグランステニア管理するだけで他の男爵たちと同じようなもので他の領への口出しはできません。

基本的にどの領にも口出しできるのは王のみですからね。

しかし、辺境伯となると一種の国みたいなものです。」


「国?」


僕は首を傾げた。


「えぇ、グランステニアとグランエスパニア王都は遠いのは、わかりますね?

グランステニアが他国と交流する際、王都に許可を求めたり、申請するのに時間がかかってしまいます。

そのためそれを改善するために権限を強く、自由にしたのが辺境伯です。わかりましたか?」


公爵は眼鏡をクイッとした。


「えぇ、違いはわかりました。ですが、何故入学式は公爵だったのですか?

辺境伯でもいいような…。」


僕がそういうと公爵は得意げな顔して


「簡単です、入学式などの祭典では身分が重要となるからです。」


と、答えた。

すると黙って話しを聞いていた学園長が


「まぁ、それもあると思うが、ミレアのためではないかの。」


と言った。


「ミレア…あ、王女様でしたっけ?」

「そうですね、私の姪です。まぁ他の理由のうちに親族としての参加という意味も確かにありますね。」


公爵は微笑みながら答えた。

王女…、僕は思い出したことを聞いた。


「そういえば王女様の付き人も王族の血を引いているのですか?」


僕がそう聞くと公爵は苦笑いをして答えた。


「マイゲルヴァン公爵のご子息のことでしたか、名前は確かヴィリア君でしたか。

彼は王族の血を継いでるといえば継いでいます…。

ですが、継いで無いと言えばついで無いのです。」


珍しく公爵が歯切れの悪い答えをした。

あまり聞かないほうがいいのだろうか。

しかし、公爵は少し考えるような動作をしたあと、また話し始めた。


「ここまで話をしたら一緒ですね、彼は私たちグランエスパニアが統一前の国、ペルドート法国法王の血を受け継いでいます。」

「ペルドート法国?」

「えぇ、禁忌に滅ぼされた国です。この王都をちょうど半分にして境界線が敷かれていました。」


なるほど、だから彼は僕を睨んでいたわけだ。

自分の祖先を滅ぼしたやつと似てるやつなんて好けるわけもないからね。


「しかし、何故公爵にしているのですか?」

「鎖ですよ、公爵にすることでペルドートに統治されていた土地は全てグランエスパニアに従いますし、

民衆感情もあまり刺激されませんし。言い方は悪いですが飼い殺しです。」


飼い殺し…。でもそれじゃ公爵は裏切るのでは?

僕がそう聞くと公爵は少し悲しげな顔して答えた。


「いえ、裏切ることは出来ません。マイゲルヴァン公爵は領地を持ってないのです。」


え、領地を持ってない?

この世界ではありえない話だ。領地で爵位と名前が変わるというのに。


「公爵という名の宮中伯ですよ。だから彼らは力を持てないし、

裏切ったところでペルドート系住民がどのくらい付いてくれるのか、

全く分かりません。だから彼らは考えても裏切りに踏み出すことは出来ないでしょう。」


マイゲルヴァン公爵たちはその辛さを晴らす方法が禁忌に対することしか無いのか…。


僕はそう考えると胸がちくりと痛んだ。

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