第20話 「光の世界の光の中へ。」
「ここが霊界…。」
上を見上げると白い光差す空、いや、真っ白な天井かもしれない。
少し手を伸ばせば届きそうで、でも良く見ると永遠に届きそうにない空だった。
横を見渡すと壁があるのかと思うけどきっと地平線の空なのだろう。
ここは世界というより箱のようなイメージを僕は持った。
変わりそうもない白い光、動くことのない日常、そんな閉鎖的な場所だと。
「変わった場所じゃの…。一面に咲く花が綺麗じゃ。」
学園長は自分たちが立っている花畑を見て呟いた。
青、赤、黄、紫、桃、緑、これらの合わさった花畑は白い光に照らされまるで絵のようだった。
だが、風がなく全く微動だにしない花々は膨大な美しさに少しの不気味さが混ざっていた。
「さて、ここに精霊神竜がいるわけだけど…。」
そういって僕があたりを見回すと学園長も一緒にあたりを見回し言った。
「ワシとしては入った瞬間殺しにくるかと思ったがの、案外臆病なのかもしれんな。」
僕もそう思っていつでも魔法使えるように構えてた。
あたりを見回し山があり、その横には森があった。
僕たちが立っている花畑は左右に無限に広がっているような感じがした。
「この花は何じゃ?」
そういうと学園長は黒い花を指差した。
よく見ると黒い花は山の方へ向かって一定感覚で咲いていた。
「案内、かもね。」
僕はそう呟いた。
学園長は僕に目線で行くか?と聞いてきたので僕が頷くと次の黒い花へ向かって歩き始めた。
森を抜けて山に入って数分たったころだった。
「祠、かのぅ?」
僕たちの目の前には石で作られていており初めて風化がしてるように感じられた蔦が這ってる祠があった。
扉には絵が描かれていた。
跪いて竜の口を迎え入れるエルフ、後ろには呆然としているようなエルフ。
「これは……。」
「あの時、じゃ………。」
歯軋りする音が聞こえる。
学園長は涙目で睨みながら跪くエルフ、絵の妹の髪を撫でた。
すると絵が緑に光始めた。
ゴゴゴと音を立てながら扉が隙間から光を漏らしつつ開いた。
学園長は突然開いた扉に驚いたようだったがすぐに意識を切り替え言った。
「……ゆこう。」
「はい。」
僕は短くそう答えると学園長と共に光の中へ向かった。
「ハハ、エルフの娘よ、久しいのう。」
中には白い鱗を持つがいた。鱗は光を反射し虹色に輝かせた。
「魔竜!あの時の恨みを……恨みを返しに来た!!!」
学園長はそう叫んだ。
しかし竜は驚いたような様子は無かった。
「知っておった。あの時我が貴様の眼を見て確信した。」
ここまで言うと竜はため息をひとつ吐き、間を空けていった。
「我を殺しに来るだろうと、貴様らの絆には感動したが恐怖さえ感じた。」
だが、と続けた。
「我も殺される訳にはいかぬ、と言いたいが。」
そういうと竜は僕を見た。
「言いたいが、何?」
僕がそういうと意地悪された様な顔して言った。
「貴様、いや、貴方様には我では勝てぬだろう。」
あれ、正直予想外だった。
「忌み子だから舐められるのかと思ってたけどね。」
そう僕が言うと竜は
「黒髪黒目のあの男のことを本当に知ってる者は忌み子を舐めた真似などできぬ。」
フッと鼻で笑いながら言った。
「しかし、我とて生を授かりし物。死から逃れる可能性があるなら無様と呼ばれようぞ戦おうぞ!」
そういうと竜は翼を広げ臨戦態勢を取った。
話短くて御免なさい。
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