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グリーン
日本は和を重んじ、奥ゆかしく
たとえて、言うならば
『紫式部日記』のようであるが、
単純明快に言えば
グリーンは、自身の中心を探す旅に出た。
中心とは何か?
グリーンからすれば
ここ最近では
意外な進路決定であった。
グリーンは
先ず、気付いた。
権力者とは関係性の乏しいところで
呼吸を覚えなければ。
そうして、古書の粗探しが
始まる次第であった。
本、それから
自身を映し出すであろう
鏡、そうして
自分の意志を確かめる
日本刀をイメージしだした。
イメージをわりと
自由闊達に始めると
見えてきた語彙や悟性というものは
「真実は人を自由にする」
という、かの聖句であった。
それから間もなくして
自身の誕生した
自身としては、聖地と呼ばれる
大切な場所を思い出した。
あ、これは風光明媚な湖。
トビウオも天空を焦がす。
これこそ
伝記でも残されており
神々が鎮座され
神御自身で顕され
創造された聖地である、と。
それからグリーンは
一度、全身全霊を湯に浸かり
山々を見渡した
それから、言うのであった。
「見よ、汝に映り、見える景色のその全てが、我輩のものである」と。
それから
白露に萌ゆる、葉を見つめ
ふたたび
歩みだすことにした。




