22 許された王弟
祝賀会から数日が経ち、オレもいつも通りの日常に戻った。勉強したり、訓練したり、先王陛下と話したり、陛下から書類の郵送を頼まれたりしている。
今日はアドームル男爵領の事で主要な者達が集められ、アドームル男爵領の騒動を知らせるとの事だった。
アドームル男爵家族が人質に取られ、領地をヨーデンポリー王国の貴族達に好き勝手させられた事を貴族達に発表するそうだ。
そして王弟のクックスライド様が白紙契約書に名前を書いた事、王宮の地図を教えた事、謹慎中に子供を作った事などの罪を犯して罰するとの事だ。
子供のオレが口を出す事は出来ないので何もしない。でも協力してくれたから恩赦が出れば良いなと思う。
「どうしたアルム?」
「なんでもありません」
今は先王陛下の書類を手伝っている。勉強に集中出来なくて、ぼーっとしているところを先王陛下に見られて、書類整理を手伝うことになった。
「アルムエルグ殿はアドームル男爵領の件を考えているのでしょう」
先王陛下に近くで待機しているゴーイングさんが言う。その通りです、はい。アドームル男爵領で助けた人達がどんな罰を受けるのか心配しています。
「心配せんでも良い。酷い罰にはならん。それよりもそっちの書類を取ってくれ」
先王陛下に書類の催促を受けて渡す。酷い罰にはならないと言っても心配だな。
「そういえばアルム。王宮に忍び込んでいる密偵は居たか? 正確にはエルドラージ王国の密偵だが」
「いえ、密偵の類は王宮や王都では見つかっていません」
「エルドラージ王国は本当に手を引いたのかな?」
祝賀会から数日経ったが、密偵は王都に侵入しておらず、密偵を簀巻きにする事も無くなった。それもエルドラージ王国だけではなく、他の国からの密偵も来てない状態だ。どうしてなのか分からない。しかしまだ数日しか経っていないので油断は出来ない。
「まあ、現国王やその側近達が、今後の予定を決めるだろう。引退した老人はゆっくりしたいものだ」
そんな事を良いなら書類と向き合っている先王陛下。言っている事とやっている事が矛盾してない?
「アルムエルグ殿、先王陛下の作成している書類は小さき守護者関係の書類です。正確には先王陛下の側近に関する書類で、役職から行動範囲、金や備品に関する資金、行動範囲、緊急なときの立場などの書類ですよ」
「お主にも部下が付いただろう。宰相の親族のディーアだったかの? 今は騎士団所属だが、表向きはワシ直属騎士となりゴーイングの部下になる予定だ。他にも存在しない配下や、表に出す事が出来ない密偵などの名前で人数を集める予定じゃ」
先王陛下は書類を書きながらオレに言いつつ、「まったく、これは国王の仕事だろう……。ワシに丸投げしよって。……小さき守護者に大将軍や準国王レベルの権限を持たせるぞ」とかシャレにならないような言葉が聞こえる。
役職とか要りませんから。絶対に準国王や大将軍レベルの権限などいりませんから。
「だが、アルムの立場ははっきりしていないからな。未成年でもあるし、ドックライム公爵家の息子でミリアの婚約者、ベルファルトの元学友というのが周りの者達からの認識だ」
「他にも先王陛下のお気に入りと周りの者達からは言われています。許可なく王宮を出入りして我が儘放題で過ごしているとの噂も聞いています」
許可は陛下から貰ったし、我が儘放題ってそんな事をした覚えがないんだけど……。
「その噂は何処が発生源だ?」
「ベルファルト殿下の御友人からのと聞いています」
「……ベルファルトは学友に恵まれないのか、本人がその程度の資質なのか」
祝賀会のときもベルファルト殿下やその周りに居た貴族子弟達に嫌われていたからな。……どうしてこんな事になったのだろう。同年代の者達から嫌われているなら友達が出来ないよ。
少し暗くなった空気になり、場を盛り上げようと思っていたら、陛下が部屋に入って来た。その後ろにはクックスライド様とその息子のテオドール、そして騎士団長と宰相も部屋に入って来た。
「どうした? 大人数で入って来て。ワシは今仕事中だぞ。国王が丸投げした書類と戦っている最中だ」
陛下達が入ってくるなり、悪態をつく先王陛下。更に空気が悪くなりそうだったが、
「先王陛下、少し休憩しましょう。お茶を準備しますので」
ゴーイングさんが先王陛下を宥めて、侍女達に全員分のお茶を用意させた。オレの分も用意してもらって、オレは先王陛下の前に茶菓子を置く。
「すまんの、アルム。で、何用じゃ? ボンクラ共」
前半と後半の言葉の質が違いすぎる! 優しい言葉と不機嫌な言葉を落差が凄い! これが年の功なのか?
「父上、怒ったふりをして遊ぶのは止めてください。貴方の孫も居るのですよ。全く、父上が怒っていないと説明したのに……」
「怒っておるぞ。ワシに書類仕事をさせる無能国王にな。引退したワシに仕事をさせる厚顔無恥な息子よ」
あ! 陛下の顔が引きつっているよ。宰相や騎士団長がオレを見ている。口パクをしているな。張力強化で聞くと『先王陛下の機嫌を良くしてくれ!』『間に入って取り持ってくれ』って……。どうして子供のオレに。
「先王陛下、家族喧嘩は後でするとして、来客の訳をお聞きした方が良いと思いますが」
「そうか? 仕方がない。久しぶりじゃ、クックスライド。罪人の分際で良くワシに会いに来れたものだ。お前も兄に似て厚顔無恥だな」
「お久しぶりです、父上。この度は王国を騒がせ、誠に申し訳ありません」
「ワシは引退したから騒動など関係ない。しかしアドームル男爵には落胆したわい。信頼しておったのに裏切れた気分じゃ!」
「すべて私の責任です。責任は全部私が負いますので、家族や領民には慈悲を……」
頭を下げて土下座する様に謝罪するクックスライド様。そしてその横で頭を下げるテオドール。口パクで『父上に謝罪を受けさせろ!』と陛下が訴えるが、オレにどうしろと?
「頭を上げろ、クックスライド。そして、その横の子供はお前の息子か?」
「はい、テオドールと言います」
「初めまして、フルブルーグ先王陛下。テオドールと申します。この度は御会いできて嬉しく思います」
そしてテオドールはオレの方を向いて言った。
「領民と家族を助けて頂いて感謝致します。小さき守護者様。いえ、アルムエルグ様」
テオドールの爆弾発言に執務室が静かになった。全員がオレとテオドールを見る。陛下達は『どうしてバレた?』『教えたのか?』とかを口パクで聞き、クックスライド様はオレを凝視している。
「テオドールよ、どうしてアルムが小さき守護者だと思ったのだ? 無能と言われている欠陥魔法使いと言われているドックライム公爵家の次男坊だぞ? それなのにお主はアルムを小さき守護者だと言う。なにか証拠でもあるのか?」
先王陛下がテオドールに厳しい口調で言う。陛下と口喧嘩したときよりも威圧感ある声だ。テオドールは喉をならして恐怖に立ち向かうように言った。
「私は見たものを一瞬で記憶する事が出来きます。小さき守護者と一緒に戦ったときに、手のしわがアルムエルグ様の手のしわが一緒でした」
え? 手のしわ? 素直に手を見るが傷もなく至って平凡な手だ。それにしわを記憶して、ずっと記憶しているなんて凄く頭が良いのかな?
先王陛下が書類を取り、テオドールに「見ろ」と言って一秒だけ見せる。
「上から三行目には何が書いてある?」
「資金の調達には国王の私的経費から運用すると書いてあります」
「下から五行目は?」
「宰相と騎士団長の給料を一割引いて運営に回すと書いています。あと、下から三行目の計算式が間違っています」
「……なるほど、面白い特技だな」
テオドールを見る先代陛下。その視線に負けずとテオドールも言い返した。
「はい、この特技を使って今まで見た全ての書類を覚えております。ヨーデンポリー王国側に送った手紙や他国や自国の貴族からの手紙。捨てられた手紙を私は一度回収して全部覚えております」
全部の書類や手紙を覚えている? どんな頭脳をしているんだ! オレと同じ年齢だよね。
その後、先王陛下は「クククッ」と笑い、徐々に声を出して笑った。そして上機嫌な表情と声で言った。
「クックスライドよ、良い子供だな。これは母親似か? 今度は家族を連れて参れ! テオドールよ、まずは全部の書類を書き出してゲックハルトに渡してやれ。ダムフレットよ、国王としてお主はどう裁くのだ?」
「クックスライドの謹慎を解き、王族として働いてもらいます。具体的にはローデンファング公国を領土として治め、家族も一緒に移動させましょう」
「いや、クックスライドの補佐にドックライム公爵を付けて、テオドールは王都に住まわせる。奴は小さき守護者を見破っただけではなく、面白い特技を持っているからアルムの補佐をさせよう。それに同じ年齢だから仲良くなるだろう」
機嫌が良くなり、笑いながら話す先王陛下。クックスライド様を見て、
「見違えるほどに成長したな、クックスライド。家族を持ち、子供を育て、領民を守り通そうと努力した。今後は王族として、王弟としてバルデハイム王国の為に尽くせ。それで今までの行いを払拭するのだ」
クックスライド様は先王陛下の言葉に泣きながら謝罪する。陛下が弟を慰め、宰相達は優しく見守った。そしてオレは、
「アルムエルグ様、家族や領民を助けてくれて感謝いたします。この御恩は一生をかけてお返しします」
……いや、そこまでの事ではないから。それに様付けは止めてほしい。逆にこちらの方が様を付けないといけないのだから。
「テオドール様、お顔を上げてください。貴方は王族なのですから。私はただの公爵子息で、立場はテオドール様が上です」
「ですが先王陛下がアルムエルグ様の補佐と言われましたので、貴方の方が立場は上です。それに王族と言われましても、先ほどまで男爵家の人間だったので、公爵令息の貴方に礼を尽くすのは当然の事です」
「ですがテオドール様は王族で!」
「私よりもアルムエルグ様の方が立場は上です!」
変な事で言い争っていると先王陛下が口を出す。
「アルム、お主は公爵家の人間だがミリアと結婚したら王族になるのだぞ。テオドールは公爵領次期当主だ。お主の父は近々ローデンファン公爵領を収めるのだからな。立場など同じようなモノだ」
先王陛下の言葉に何も言えなくなった。テオドール様も同じでポカンと口を開けている。
「テオドールはアルムと一緒に勉強だな。後は小さき守護者の補佐を任せよう。だがアルムの正体を喋るのなら……」
「恩人を売るような事はしません。捕らわれ拷問されても絶対に言いません。私の命を懸けます!」
命を懸けるって。先王陛下は笑っているけど目がマジだよ! テオドール様も本気で言っているし……。
「よかろう。その言葉覚えておこう。アルムを頼んだぞ、孫よ」
「は、はい。全力を尽くします!」
孫認定されたテオドール様。クックスライド様も罰せられないで王族に戻るみたいだし、これで一件落着だな。
「つきましては小さき守護者が壊した屋敷の門や中庭とかの修理費を負担して頂きたいと思います」
「なるほど。……半分は出してやろう。残りの半分は罰としてアドームル男爵の実費だ」
……屋敷をちょっと壊してごめんなさい。先王陛下もテオドール様もこっちを見ないでほしいな。
※
私はクックスライド。昔、罪を犯して謹慎して王族を外されたバカだった男だ。
現在、貴族達が集まる王宮の広間で兄である陛下から言葉を貰っている。
「アドームル男爵領での騒乱に関して、ギリギリだが食い止め、国を守った。その功績をもって謹慎を解き王族に戻す。そしてローデンファング公国を新たな領地とし、クックスライドにはロックマイヤー公爵に任命する」
威厳ある兄の言葉に、貴族達が驚きと共に喜ぶ。しかし貴族達の笑顔の裏はドス黒い感情を抑えているに違いない。
私はたった今をもってローデンファング公爵にとなった。バルデハイム王国の三人目の公爵となり、上位貴族になるが妻や子供は喜んでくれるだろうか? 男爵である義父の仕事を手伝えない事が心残りだが、騒乱を起こしそうになったので仕方がない。
「陛下、お待ちください! 確かにクックスライド様は功績を上げましたが、褒美が多いのではないのでしょうか? ローデンファング領は広い領土です。クックスライド様に治めさせるのは些か……」
この者は……、伯爵位の者だったな。それもジャルブランド公爵の取り巻きの一人だった記憶がある。
ジャルブランド公爵はドックライム公爵と同じく由緒ある貴族で、義姉である王妃の実家だ。
その派閥の貴族が兄上に言葉を遮る。
「ローデンファング領土を分割して他の者達にも治めてみては如何でしょうか? クックスライド様には全部を任せるのは大変でしょう」
「安心しろ、ドックライム公爵に補佐を任せるし、ローデンファング公国を支えていた貴族達を採用するから問題ない。伯爵よ、私が決めた事に異議を唱えるのか?」
「滅相もございません。クックスライド様の心配をしていただけです。新たに誕生した公爵に協力するつもりです」
頭を下げて謝罪する伯爵の心中は怒りを抑えるのに必死だろう。そして伯爵は知り合いの貴族達と一緒に私に嫌がらせをしてくるだろう。アドームル男爵領に居た時にこのような者達の心中を分かるようになった。
反対意見を論破し、私はローデンファング公爵領となり妻は公爵夫人、息子は次期公爵となった。
「クックスライドには王位継承権はないが、その息子のテオドールには王位継承権を付けるものとする。テオドールには王宮に住まわせ、次期公爵として、王族に相応しい教育をさせる」
「次期公爵として王族の一員として、国の為に尽くします」
私の横にいる息子が頭を下げて跪いて礼を述べる。
息子と離れるのは寂しいが、兄上と相談した結果だ。テオドールは小さき守護者の部下になる事が決まった。先王陛下や国王陛下に瞬時に記憶する特技を披露し、恩を返すためと言って皆を説得した。最終的には父である先王陛下の言葉でテオドールは王位継承権を頂いて王宮に住む事になった。
そして先王陛下からの言葉は、
「アルムの友となってくれ。ワシ等の為に毎日尽くしてくれているので、友人が居ないのだ。同年代の子供達は無能と言って嫌っておる。テオドールにはアルムの良き理解者として、良き友人になってくれ」
先王陛下や国王陛下に頭を下げられたテオドールは真剣な表情で承諾した。
しかし小さき守護者があのドックライム公爵家の次男だったとは思わなかった。アルムエルグ殿の噂は耳にしていたし、噂の払拭の件も聞いていたが、噂の払拭よりも悪意の広まりの方が速いからな。私もローデンファング公爵領でアルムエルグ殿の悪意を抑える様に努めないといけないな。
「お待ちください! 確かにクックスライド様の御子息ですが、アドームル男爵家の者です。そのような者を王族に招いては皆が混乱します」
またもや言葉を遮られた。兄上は機嫌を損ねているという事がわからないのだろうか?
「現アドームル男爵の夫人は伯爵家出身だ。お主よりも爵位が上で、伯爵の血を引く者だ。不満ならアドームル男爵の爵位を上げるがどうする?」
アドームル男爵家を貶す貴族。こいつもジャルブランド公爵の取り巻きの子爵だったな。私が反論したかったが、陛下が論破する。子爵は「申し訳ございません」と言って引き下がった。
公爵授与の話しが終わり、私とテオドールは重鎮達が待機する陛下の側に移動する。
その後、陛下からの言葉をゲックハルト宰相から伝えられる。話の内容はエルドラージ王国との同盟の件だった。二年間の同盟という事でその間は情報収集に力を入れ、相手の出方を待つとの事だった。消極的過ぎると過激派から言われたが、ローデンファング公爵領の隣にあるアスタテスラ王国が攻め込む可能性を指摘して、戦力増強と領土防衛の結論となった。
アスタテスラ王国か……。ローデンファング公爵領に隣に位置する隣国で、最近の情報によれば兵力を集めているらしい。エルドラージ王国に対抗するためなのか、領土拡大を狙っているのかは分からないが不自然な行動をしている。
ローデンファング公爵領に行ったら詳しく情報を集めないといけないな。その辺は補佐のドックライム公爵と相談するとして、物資や軍資金などの準備をしないといけないな。
宰相の話しが終わり、解散前に、一人の貴族が質問をした。彼は……。
「陛下、ジャルブランド公爵の代理としてご質問させていただきます」
思い出した。彼はシャルブランド公爵の親族だった者だ。そういえばジャルブランド公爵は先王陛下である父上の命令で王宮の登城禁止を受けていたのだったな。
私も詳しい事は知らないがドックライム公爵とジャルブランド公爵との間に確執があり、そのせいで両公爵家に罰が下ったのだったな。
そのときの当主だったドックライム公爵は当主を現ドックライム公爵に当主の座を譲り領地内で隠居。ジャルブランド公爵家は王宮の登城禁止となったはずだ。
後日、詳しい内容を兄上に聞いてみるか。
「陛下、今話題の国を守っている小さき守護者と呼ばれる者ですが、そろそろ正体を教えて頂きたい。自国の者なのか、他国の者なのか、貴族なのか、平民なのか、男性なのか、女性なのか、その辺だけでも教えて頂きたい」
なかなか切り込んだ事を質問するな。しかし陛下は小さき守護者の事は絶対に話さないだろう。
「すまないな。父である先王陛下直属の者だ。私が教える訳にはいかん。父に聞いてみてくれ」
「……それは無理というものですな。しかし先王陛下の配下のものであれば信用できます」
そう言って聞くのを諦めたが、他の貴族達は正体を知りたいだろう。小さき守護者に煮え湯を飲まされた者もいるようだからな。
広間で公爵授与の式が終わり、陛下は宰相と騎士団長と一緒に退出された。次は爵位の高い者から広間から出る。順番は王弟の私、次にドックライム公爵が退出する。
「またローデンファング公国に出向くとは大変ですな。ドックライム公爵」
「王命ですから。それにそこまで苦ではありませんよ」
私の後ろから声が聞こえる。ドックライム公爵とジャルブランド公爵家代理の貴族。
この二人は火花を散らしている。立場的にはドックライム公爵の方が上なのだが、ジャルブランド公爵家の代理の貴族の方が年齢は上だ。だからドックライム公爵も強く言えないのだろうか?
「そういえば御長男がもうすぐ御結婚でしたな。ジャルブランド公爵の代理としてお祝い申し上げましょう」
「ありがとうございます。ジャルブランド公爵家の代理人から御言葉を頂けるとは思ってもいませんでしたな」
「結婚後、御長男は公爵領に戻るらしいですが、田舎の風習を王都に持ってこない様に注意してください」
「私としてはジャルブランド公爵が王宮に登城していないので、王宮での風習を覚えているか心配しています。大丈夫でしょうか?」
なかなか険悪な関係のようだ。新しい公爵として仲を取り持たないといけないだろうな。
「二人とも、こんな場所で会話をしていると、広間にいる者達が帰る事が出来ないでしょう」
私が間に入って言い争いを止める。ジャルブランド公爵家代理人は「では、お先に」と言って先に広間から出て行った。そしてドックライム公爵が「失礼します」と言って広間から出る。最後に私も広間を出る。
両公爵を間に立って争い事を抑えるのは私の仕事になるのか。……ローデンファング公国に行くから私の仕事にはならないか。陛下の仕事だな。
誤字脱字、文面におかしな所があればアドバイスをお願いします。




