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見つけた図書館に入りました。本を適当に探ります。この国の貴族、王族は人族を純人族と、それ以外に分けているようです。タイミングよくそのような内容の本が見つかりました。
〝純人族は人族。それ以外の種族は亜人族と呼んでいる。という文化です。貴族にそういう傾向が強く、市民はそう思っていないらしい。もっとすごいのは純人族以外なら滅んでもいいという考えです。自己中心的ですね。
ここまで思想に違いが出るのは交流の無さが問題。貴族街と平民街に分かれ、その二つの道が重なることは決してない。それが違いを生むのですね。つまり市民、平民は混種国でも生活できるでしょう。しかし、貴族たちはそうではないのです。別の純人族の国に飛ばすしかないでしょう。もしくは死刑か。
もうすぐ軍が来ます。私はそれまで静かに生活していればいいのです。私一人で解決できる問題ですのにどうして軍の介入があるのでしょうか?謎です。
図書館を後にし、再びギルドに到着したのですが、やはり誰もいません。扉を破壊して中に入ります。誰もいません。なんだか悲しいですね。こんなに広いところに私は一人・・・依頼の掲示板を見るとそこには6年前の依頼書が貼ってありました。血も付いています。争いがあったようです。
紹介式のギルドと掲示板式のギルドがあります。《アルケディヤ》はどちらも採用しています。あ、依頼をこなさないと。
〝バキガシャン〟そんな音が聞こえました。場所は門の外につながっている扉。だれかが入って来たようです。
「おかしいな。人の気配がしない。」
「そうですね。」
「いや。一人と一匹だけいるじゃろうに。まだまだじゃな。」
「まじか!殺してくる!」
「冒険者だったらどうするんですか?罰金です。」
咄嗟に隠れた私はどうやら見つかってしまったようです。転移で逃げるか、姿を見せるか。どちらにしましょうか?硝子を飛ばして様子を見ます。
「甘いですわ!罰金です!」
「そこの。わしらは中央ギルドから派遣された者じゃ。安心せい。」
硝子が一瞬で破壊されました。こんなことは無かったのです。とっても恐ろしい。静かに出ます。
「すみませーん。」
「なんだ?おまえは。」
「こらこら。勇気を出して出てきてくれたのじゃからな。そんな事言うでないぞ。」
「す、すみません。ギルマス。どうなさるおつもりで?」
「おぬしは冒険者か?」
老人は私を睨みながらいいます。私はギルドカードを取り出しました。恐る恐る見せつけます。
「やはり冒険者だったか。ほら。殺さんでよかったじゃろ?」
「そうですね。罰金ですね。」
「はぁ?」
大きな男が私の前に出てきました。鰐人族ですね。でかいです。口元からは白くて大きな歯が見ることができます。鰐人族って少し怖いですよね。爬虫類人族って怖いですよね。ちなみに両生類人族は私は好きではありません。
「何故戻ってきたのですか?何年か放置していましたよね?」
「言ったじゃろう?中央ギルドから派遣されてきたとな。この国はギルドの介入を拒むようになってきた。」
「そこで私たちの出番なのでございます。この国から金を徴収しに来たのです。」
「なぜですか?」
「この国に冒険者がいなくなってから、魔物がとっても増えました。それに、この国に来ていた冒険者は恐らくここで殺されたのでしょう。すでにこの国はギルドの敵です。不干渉を貫く私たちですが、この問題は大きいです。」
何故こんなにも時間がかかったのでしょうか?すぐにこの国を滅ぼせばよかったのでは・・・
「この国は偽装をしてきたのじゃ。」
「偽装ですか?」
「ここのギルマスがこの国の者出身だったのだ。」
「それで、ここのギルドが潰れていることに気がつかなかったのですよ。ついこないだそのギルドマスターを拷問に・・・質問したら答えていただきました。」
ギルドマスターという職業は強い人しかなれません。そんな人が純人族が一番だと思うような人だったなんて・・・
「しばらく俺たちもここにいる。」
「なるほど。私もここにいてもいいですか?」
「よいぞ。ところで、この街の者はどうしたのじゃ?」
「別の国に避難させました。」
「そうですか・・・罰金・・・」
階段を上がり、扉を開けると室内には血だまりがありました。ここでもなにかがあったようですね。
「ところでお前が今回の騒動の原因か?」
「いえ。違います。」
「そうじゃったか・・・」
「マスター。信用し過ぎです。」
このギルドマスターは・・・ギルドマスターなのですか?
「ここのギルマスになったのですか?」
「そうじゃ。」
「計画では、この国を乗っ取るために行動します。」
「なるほど。」
「人がいないのは好都合じゃ。今の内に攻め込むのじゃ。」
ギルマスは吸血人族ですね。もう一人は猫人族でした。なんだか特徴的な3人組みですね。たったの3人でこの国を乗っ取るつもりだったのですね。
「様子見ると兵士も貴族も平民もいませんね。相当やったようですね?」
「結構動き回りましたが、一人も殺していません。」
「なるほど。平和的だな。」
「はい。」
鰐に猫に吸血。異様ですよね。硝子を砕かれたのは初めてです。なんだか悔しいですね。
「どうしてこんな夜中に来たんですか?」
「この猫が夜行性じゃからじゃ。」
「実は、この吸血やろうが夜に力を発揮するからだ。昼にもそれなりに強いが、弱い。」
「秘密をばらすでないわ!」
「だまれ糞爺。」
喧嘩を始めそうです。放っておいてもいい気がします。猫の人がとても怒っているからです。
「ところで、おぬしは一人か?」
「そうです。私が先に行動して、後から軍が来る予定です。」
「あなた一人でも良かったのでは?」
「んー。そうですね。どうして軍が動く必要があるのでしょうか?」
「軍が動く理由は多くあるが、一番の理由は権利の主張じゃな。おぬし一人に制圧させないのもそのためだと思うぞ。」
なるほどです。つまり私たち不死人族は利用されつつあるということでしょうか?許せませんよ。不死人族が動き出しますよ?過去には不死人族に滅ぼされた国が31もあります。多いように思えますが、長いですからね。時代は繰り返されるものということがよくわかります。長い歴史の中でそんなことを考えるのは純人族だけですよね。不死を望むことが多い種族です。
「それでは、私たちギルドがこの国を制圧すれば権利は私たちに来るのですか?」
「んー。そうじゃな。恐らくそうじゃ。」
「あなたは冒険者ですよね。つまり、この国は冒険者ギルドが制圧したのと同じですよね?ところで、あなたは報酬を貰っていますか?」
「わかりません。私たちの故郷からは貰っていますけど・・・」
「それはよくありませんね!報酬の管理はしっかりしなければ!」
「もし、報酬が貰えないとすれば?」
報酬って貰えましたっけ?忘れただけなのでしょうか?それとも・・・
「話が逸れたが、我々ギルドが、この国を制圧することにした!夜明けに行動を開始するつもりで寝るのじゃ!」
すぐに寝始める3人。私だけ置いて行かれたような感じがしたのですぐにベッドを出して寝ました。異空間に収納してあったのです。いいでしょう?旅先でもふかふかです。
翌朝。ベッドは猫の人に奪われていました。私の物ですので、断りを入れずに収納します。
「いったいわね!なにするのよ!慰謝料!」
「では、先に使用料を頂きたいのです。」
「ぐぬぬぅー!」
「あ、ベッドから追い出されたときにできたと思われる関節痛があります!慰謝料を支払って下さい。」
「ぐがぁー!」
「あれ?布団にシミが・・・クリーニング代もありますね。」
「いいわよ!私の慰謝料と相殺して上げる!」
お金に執着しているこの人は何かの呪いがかけられているに違いないと思うのです。絶対にそうです。そんなことよりも大切なことがあります。そんなことよりも、彼らはどうして朝に行動することにしたのでしょうか?夜に行動した理由は吸血人族が夜型だからではなかったのでしょうか?
「おなかすいたなー。」
そう。それです。それと目覚めたあとなのでお花を摘みに行きたいのです。私は乙女ではありませんよ?食事中の方への配慮です!
「あ、私料理しますよ。何がいいですか?」
「お?そうか?じゃあ、丼系を頼む。」
「はい。」
「もぉー!鰐は沢山食べるのね!料金は金貨一枚よ!」
「貰うのは私ですからね。」
「手数料は銀貨40枚ね!」
「あなたからも同額を貰いますから。」
「・・・・あぁー!久しぶりのただ飯ですわよ!」
調子がいいですね。自分の出費はとても嫌うようです。ところでこの人たちの名前はなんというのでしょうか?しばらくは猫、鰐、蝙蝠でいいでしょう。
器がありませんね。【土魔法:粘土】でまず器を作りましょう。いえ、硝子の方がいいでしょうか?
「おいおいおい!なにしとるんじゃ!?」
「え?器がありませんから・・・」
「あるから!ここに!」
「あ、そうですか。」
何丼にしましょうか?親子丼ですかね?そうです!一族丼にしましょう!4段階進化をする魔物を使います。卵、肉、鶏冠、嘴です。とても美味しいのですよ。香辛料としても多く使われます。空中で調理する私をやはりこの人たちは凝視しています。食材が浮いているのは珍しいですか?普通のことですよね?
「なんですか?」
「いや。珍しいですね。」
「魔法で料理をしないんですか?」
「しませんね。完成するまえに、魔力が無くなります。」
「あ、私は不死人族ですから。魔力が尽きないんです。」
「うらやましいですね。」「やはり不死だったか。」
「できましたよー。」
ものすごい勢いで食べる3人。実は鰐に渡す予定だったのを猫に渡しているんです。
「もうだめだ。よく食べた。うまかったぞ。ありがとう。」
「どうも。」
「まだ半分しか食べてないじゃない。まあ、それだけの量があったならしょうがないですけどね。食べ残しは罰金ですよ?」
「なんだと!?食べる!」
あなたが食べているのは一番大きいサイズです。それと鰐が食べているのは一番小さいサイズです。私が悪いんですかね?確かに、器は同じで空気を含ませて見た目を同じにしてましたけど。重さを同じにできるように容器に鉛を仕込んでますけど。
丼を食べ終わってしばらく話しているとギルドの扉が叩かれました。
「だれじゃ?」
「出てきます。」
鰐が扉を開けに行ったので硝子を付いて行かせます。
読んでいただきありがとうございます。
次回はなにかが起こる予感?




