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ガチャで生きてく  作者: 眠る猿
第3章建国記
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祈り

聖女の各傭兵団が魔法や遠距離攻撃をもって、開戦の口火をきる。

主戦力である聖騎士団が聖別された武具で攻撃。

悪魔払い部隊が切り札である「対魔兵器」を使い、決着を付ける。


目的は補給線を絶つドラゴンゾンビ数十体。

他国の軍は本陣に留まり、ゆっくりと近づくドラゴンゾンビに備える。


作戦は決まった。

夜明と同時に攻撃を開始する。

「放て!」

「攻撃して。」

各団長の指示で遠距離攻撃が開始される。

次々と魔法が放たれ、投石機やバリスタも次々に岩や矢を射つ。

攻撃は当たるがドラゴンゾンビを倒すほどではない。それでも攻撃は続く。身を焼き、貫き、穿つ。

魔力切れで倒れ伏す者が出てきた。


聖騎士団の突撃が開始された。

戦いはまだ序盤であった。




弘中隆包は本陣で顔をしかめて呟く。

「敵がゆっくりと近づくのを待つと。

何故、待っているのか理解できませんな。」

「敵が1つになる前に潰して回る。

各個撃破は兵法の基本であろうがの。」

陶晴賢も応じる。

「上が阿呆では仕方なし。」

後方の戦闘が終われば物見と称して本陣を離れるか。いくつか戦の準備をさせていた。

「任せたぞ。」

陶晴賢は個人の天幕に戻る。

陶軍は独自の動きをしようとしていた。




あがる悲鳴に飛ぶ血飛沫。

聖騎士団は奮戦していた。聖騎士は聖王国内の各騎士団から選抜された精鋭である。しかし、近年は権力者の身内が騎士団を経ずに選ばれる事が多くなっていた。戦った事がない聖騎士が4割を超えていた。聖騎士団長からしてゴブリンを2匹斬った事がある程度。戦闘は騎士団出身者に押し付けていた。


「く、来るな、来るな、来るな、クルナ、クルナ、クルナ、クルナ、クルナ、クルナ。」

ブツブツと呟く団長を放置し、副団長達が指揮をとる。剣、槍、鎧、弓や矢まで聖別されている。

その武器で攻撃するのだ。

犠牲を出しながらも数体のドラゴンゾンビを倒していた。


「無理だ!」

頬に擦り傷を負った若い聖騎士が逃げ出す。

確か大司教の13男だったか。

「ぼ、僕に何かあれば、ち、ち、父上が許さないぞ!」

無傷の聖騎士まで逃げ出す。

枢機卿の隠し子だ。

権力で入団した聖騎士達が逃げ出す。

ここまでの犠牲も、今戦っているのも騎士団あがりだ。

「わ、ワシは、こ、後方で指揮をとる。」

失禁し、脱糞までした聖騎士団長が逃げ出す。

これにより大勢は決した。

かのように見えた。


3人の副団長達が最前線に躍り出る。

巨大な馬上槍を突き刺す。剣を振る。ハルバードでドラゴンゾンビの巨体をとめる。

巨漢の副団長が叫ぶ。

「聖騎士よ!神の御前である。逃げるな!

聖騎士団は建国以来無敗である!」

左手を失おうと前に出る。

「この戦いを神に捧げよ!勝利を神に捧げよ!!」


「神よ!神よ!神よ!法と秩序の神よ!

神よ!神よ!」

「「「神よ!神よ!」」」


右足を失った初老の副団長が座り込み、神の奇跡を求める儀式を行う。

伝えられし禁断の儀式。

己の信仰と魂の格が必要となる儀式。

成功例はただ1つのみ。

その時は2対の羽を持つ天使が降臨した。

足りない分は命を捧げる。

しかし、しかし。足りない。

「法と秩序の神よ!私の命もお使いください!」

傷付いた聖騎士が駆け寄る。

「私の命も!」

「敬虔な信徒であったはずです!私の命も!」

まだ足りない。まだまだ足りない。


光が堕ちてきた。

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