立て直し
「義祐、急速な援軍、助かった。
これからも頼む。」
言葉使いがあっているかはわからない。
たが、伊東さんがハッとした顔をしたのはわかった。
人前ではさん付けはやめる。
少しは殿様らしく振る舞う。
そこからだ。
そして上下関係を作ろう。
日本には正1位から従8位下とか色々な身分があった。詳しくない以上どうするか?
いきなり男爵とか伯爵にするのはマズイ。
公の身分と軍での身分も分けたい。
大佐とか少尉とかを採り入れるか?
西部の拠点まで7日程、伊東さんと多くの事をじっくり話した。すでに具現化した山田さんや長倉さんも伊東さんの部下だったと言う。
話をしていて具現化できるカードの名前がいくつも出てきた。
レア「伊東義益」「伊東祐兵」は息子だと言う。
アンコモン「川崎祐長」は忠臣だと讃える。
3人を具現化する。
感動の対面があり、胸があつくなりました。
特に義益さんは早くに死んだため、再会に涙していました。
皆と話をしながら、伊東家の人々を具現化していく。30人以上いたのにはビックリしたけど。
まず伊東義祐さんの伊東家には西部の支配を強固にしてもらおう。
「義祐、改めて西部の代官を任せる。
今までの功を認め、位階17位に任じる。
西部を頼む。陶との決戦にはその力を見せよ。」
「柚木崎正家、国境安寧の功を認め位階19位に任じる。これからも尽くせ。」
「皆の働きに期待する。俺は失敗は赦す。間違いも赦す。しかし、裏切りは許さない!
陶討伐に備えよ!!」
言っている自分が腰が抜けそうでした。
見てて良かった時代劇。
公の身分は「位階」という事にした1位から20位まである。子孫にはそのままの位階を引き継がせない。後継者はそのまま、後継者が何もしなければその子は降格。
後継者以外の子は大幅に位階を下げるようにした。
位階上位の詳細は決めていないが具現化したばかりの人は一律に位階20位にした。
初めから貴族扱いとなる。
他国の役なし階級なし領土なしの名ばかり貴族は、国から月に銀貨10枚~20枚(約10万円~20万円)支給されるらしい。
我が国では位階20位に銀貨50枚(約50万円)出す事にした。
位階19位で金貨1枚。18位で金貨2枚。17位で金貨5枚。16位で金貨10枚(約1000万円)。
軍に身分を持ち込む事は、まだ理解してもらえなかった。この世界でも将軍、隊長、騎士、兵士など大雑把だからかな。
もう少しこの世界に合わせて整理しよう。
西部を出て中央に向かう。
「この世界では強き将は兵100に勝ります。
事実、この世界では某らは強者です。
柚木崎などは一騎当千でしょう。
将を育てる事です。」
伊東さん、いや、義祐から助言をもらう。
「幸い、西部はムスラに面しています。
あの国は混沌としていますから、レベルアップには苦労しませぬ。
我が家臣はお任せあれ。」
中央に陶軍が攻撃していないか心配だ。急ごう。