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好き を 求めた 異世界 物語   作者: 三ツ三
序章   Believe in one step
10/70

第10話 自分だけの旅立ち



光り・・・。


そう、これが・・・。



シェイン

「あぁあああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ」




デーモン越しで見ている。

間違いなかった。


あの光り、あの剣が、まさしく。



シェイン

「神だ」




--------------------------------------------------------------------


【第2大都市ベルデラ】



カズキ

「みんな・・・心配かけた」



今度こそ終わらせる。


手始めに剣を振るった。



デーモン

「っ!!!? ぶぉぉぉおお!!?」



デーモンの左腕を切り吹き飛ばした。



アニレナ

「なんじゃそら・・・?」


クリル

「はー?ありかよ・・・」



唖然とする二人。

あれほどの苦労したデーモンを一振りで左手を奪い転倒させたのだから。


そしてナザの治療をしているサナミの下に向かう。




-ヒーリングケアVer2上昇-




すぐに術技を使った。

ナザの傷がみるみると消えていった。



ナザ

「はぁーやっぱすげぇなミツバ先生は」


カズキ

「だろ?」




-アクセルムーヴVer2上昇-





ガッッギィイン!!!!!!




ミツバが教えてくれた。

デーモンが起き上がりこちらを攻撃してこようとしたのが。


こちらの攻撃の方が早く、起き上がる前に一撃叩きこんだ。




デーモン

「ぐぅうっ!!!」



このままだとまずいと判断したのだろう、俺から距離を離した。


だが、今の。



新しいミツバにそれは通用しない。




カズキ

「いけ・・・」



カチッ・・・。



新たに出来たトリガー、引き金を引いた。

2枚の剣先の間から弾丸が放たれる。


腹部を貫き、穴を空けた。



デーモン

「ぐがぁあ!!!」



あまりの事にデーモンも一瞬正気を失ったようだ。

こいつはヤバい、手加減なんて出来ないとでも思っているのだろうか。

四つん這いになり口を大きく開けた。


大技だ。



カズキ

「みんな、ここから離れろ、急げ!」



恐らく相殺、いや貫通させる可能性の方が高いか。





-ナイト・アイVer2上昇-





射線上の安全確認・・・ヨシッ!


ミツバを構えなおす。



カズキ

「いつでもいいぞ、ミツバ」





-エグゼキューション・ブラスターVerX取得-





デーモン

「ぐぅぅううあああああああ!!!!」




開いた口にエネルギーが溜まっていく。



カズキ

「エグゼキューション・・・」



それはほぼ同時の発射だった。



デーモン

「うぅうばぁああああああああああ!!!!」



カズキ

「ブラスタアァアアアー!!!」







決着はあっという間についた。





俺と、ミツバの、圧勝だ。





--------------------------------------------------------------------



【第2大都市ベルデラ】



街はもう見る影もないほどめちゃくちゃだ。

だが、聞いた話によれば初日の襲撃から今まで被害者は初日だけだということみたいだ。




冒険者達と騎士団が常に連携しえたからこその結果と言える。



サナミ

「終わった・・・んだね」


カズキ

「うん」



夕陽が眩しい。

あれから召喚モンスターは現れずにいた。

アニレナとクリルがもう一度アジトへと向かうとハイトスの信者達は自殺を図っていたとのことだ。


元々何を考えてるかわからない連中だ。

その自殺も何かしらの理由あってやったのだろう。



サナミ

「あ、そだそだ・・・初めまして!私サナミっていいます!」


カズキ

「は?」



唐突な自己紹介に驚いてしまった。

ある意味この人も何を考えているかわからん人だからな。



サナミ

「ん! そのお方のお名前!」


カズキ

「そのお方・・・ミツバのことか」



お方って・・・。



サナミ

「そっかミツバさんか、改めてありがとうございますミツバさん!」


カズキ

「もしかして・・・デーモンの時の勝算って!」


サナミ

「あ・・・ばれた?」



なんて人だ。

まさかのミツバ頼みなんて、俺ですら考えなかったのに。



サナミ

「あ、はじめましてじゃないか、お久しぶりか」



顎に手を当て考える。

何の話か聞いてみると、俺が重症で意識を失った時の話を聞かせてくれた。


ミツバの全身全霊で俺を救ってくれたことをサナミ団長は目の前で見ていた。


そしてそれから俺を見てはいたのに一向にあの剣を使わないと疑問にも思っていたらしい。



サナミ

「だから・・・色々ありがとうございますって」


カズキ

「・・・・・・んっ!」



ミツバを差し出す。



カズキ

「お礼ならしっかりどうぞ」


サナミ

「いいの?」



少しだけだと加えミツバを初めて誰かに触れさせた。

しっかりと優しく受取りお礼を言いながら撫でている。


その時ミツバから一つの光りが飛びあがった。



カズキ

「なんだ・・・剣?銃か?」



飛び上がった光は剣となりサナミの横に刺さった。

サナミへのプレゼントだろう。



サナミ

「えっ・・・でも・・・」



困った顔でこちらを見てくるが、頷いて返した。



カッ・・・キンッ!



引き抜いたその瞬間眼には見えないがその剣がサナミ団長に力を与えたように感じた。

これ以上この人を強くしてどうすんだが、なんて思ってしまったが。



サナミ

「あ・・・ありが・・・ありがとう・・・」



急に泣き出してしまった。

新しい剣とミツバを強く抱きかかえる。



ミツバの恩返し・・・というところか。


自分が眠っている時にずっと俺を守ってくれたお礼、恩返し。


どこまで律儀なんだかこの剣は。



二つの剣の温もりを感じるサナミ団長、それを無視するように野暮な奴が大声を上げ近付いてきた。



帝国兵

「貴様!!やっと見つけたぞ大罪人!!」



それはあの時の帝国兵だ。

俺に手枷をした張本人。



帝国兵

「手枷の英雄などで調子に乗りよって!!サナミ様!!こいつのやったことは!」



「あん?」


「なんだこいつ?」


「馬鹿じゃないの」


「だから帝国兵」


「うっざ、気持ち悪すぎだろ」



俺はただ驚いた。

陰口が聞こえた、だがそれは、俺を守るものだ。



帝国兵

「だ、誰だ!! 今言った奴誰だ!! お前かぁあ!」



本当に哀れだ。

もうここには味方もいなければこいつを恐れる者もいない。



帝国兵

「ききききき貴様らああー!!」



???

「いい加減にせぬか」


帝国兵

「今度は誰だ貴様・・・はぁあ・・・」



帝国兵の言葉が止まった。

まるで過呼吸にでもなったかのように今度は慌てふためく。



???

「遅くなってすまないね、サナミ」



装飾の多い甲冑。

顔は老けているが凛々しく現役で戦うことのできる風格を持っている。



サナミ

「お父様・・・」



そう来たか。

今目の前にいる人間は、サナミ団長の父。

そして位は・・・。



ノーディー

「初めまして、私は、ナイクネス帝国軍将軍のノーディー・リオンエイドと申します」



カズキ

(将軍ときたか・・・)



しかしリオンエイド?

サナミ団長と名字が違うのか。


家庭の事情というやつか。



帝国兵

「こ、ここれは・・・将軍閣下! ご足労いただk」


ノーディー

「やめて頂けるかね、帝国兵の真似事は」



将軍の目はあまりにも冷めきってた。

まるで耳障りな子を憐れむような目。



帝国兵

「え・・・?」


「無礼であるぞ!! 閣下の前で!」



帝国兵が取り押さえられる。

急な事に抵抗もできずにいた。



ノーディー

「第2大都市のベルデラ帝国兵士は一時解散、爵位を剥奪後真正な裁判の後に集約される、もう報告は言っているはずだよ?」


帝国兵

「剥・・・奪?」



甲冑越しでもわかる、信じられない現実を受け入れない顔。

今何が起きているのかわかっていない。



ノーディー

「それでもなお、帝国に忠義を尽くしたいという気持ちがあるのであれば止めはしないがね」



忠義を尽くす。

それはどういった意味なのだろう。


今まで通りの忠義なのか、それとも改める機会ということなのか。

少なくても今の奴には理解できないだろう。


そして脱力したまま連行された。




ノーディー

「さて・・・サナミちゃあぁああああんん!!!」



サナミ

「ストォォォォォォォップ!!!!!」



サナミ団長が俺の背中に隠れる

うわぁ・・・これは。




ノーディー

「すっごく心配したんだよぉおおおお!! でも遅れたパパが悪いよね!!ごめんよぉおお!!けどさぁ!!仕方ないよねぇええ!! ママもずっといじめるんだよぉ! 私だって心配なのにさぁああ!! サナミちゃあああんん!!」



サナミ

「はい!はい!大丈夫ですから!もう大丈夫ですから!」



ノーディー

「だってぇ!だってぇ!だってぇ!だってぇ!だってぇ!だってぇ!だってぇ!心配にならないわけないだろおおおぉ!! それに、そこの男は誰だ!!!名を名乗れ!!」


カズキ

「カ、カズキです・・・」


ノーディー

「爵位は!!!??階級は!! サナミちゃんとはどういう関係だあぁあああ!!!」




あ、帰りたい。

早くこの場から去りたい奴だこれ。



「しょ将軍閣下!!そろそろお時間です!!」


ノーディー

「いやぁじゃあああ!!サナミちゃんと一緒じゃないと嫌じゃあああ絶対にやらんからなぁあああ!!貴様あぁあああ!!!」」




まるで神輿を担ぐかのようにパパ将軍閣下は連れていかれたのだった。

サナミ団長一生結婚出来無さそう・・・。



シャキンッ!!



サナミ

「今絶対失礼なこと考えましたよね・・・」


カズキ

「んんーーー・・・・」


サナミ

「でも・・・言いたいことはわかる・・・」



すぐに落ち込んだ。




こうして・・・ベルデラの戦いはようやく・・・幕を閉じた。




---------------------------------------------------------------------



【宿屋】


あれから3日が過ぎた。


不幸中の幸いか、俺とナザ、フェーチスが泊まっていた宿屋はほぼ無傷でいられたようだ。

一先ず俺達も復興の目途が立つまでここを拠点にさせてもらい手伝うことにした。


あの後の俺の処遇だが。

どうやら貴族の上層に鼠人族との出来事の真相が耳に入ったとのこと。


元々ベルデラの兵士の評判はすこぶる悪く、きっかけを待っていた者も多くいるみたいだ。

どうやらそれは・・・ギルド ドトルの中でも。




『確かに私には帝国貴族との親交もないわけではないがねー?』



ある男の言葉が過ぎる。

まさか、と考えすぎかもしれない。


だが、おかげで鼠人族の件や今回の大襲撃での兵士への行いは不問として貰えた。

それよりもギガラチュラ討伐で鼠人族を救ったこと、モンスターからベルデラ市民を守りハイトスのアジトを見つけ騎士団を救出しデーモンを討伐し街を守った。


なんとか名誉勲章が授与されるとかなんとか、言ってたように思える。

サナミ団長達からも一緒に帝都に来てほしいってお誘いもある。




そんな中、ナザとフェーチスからは改めてタルシナ村に来ないかというお誘いも来ている。



カズキ

「おやっさん、俺どうしたらいいかな?」


店主

「あん? んなもんしるか」



釣れない返事だ。

村に行くか帝都か。


ナザ達かサナミさん達か。


選べって言われてもなー。



カズキ

「はぁああー・・・」


店主

「情けねえー声だして・・・そんなんなら選ばなきゃいいじゃねーかよ」


カズキ

「・・・あう?」



選ばない?

そんなこと・・・。



カズキ

「いいね・・・それ!」



俺は宿屋を飛び出した。

思い立ったら体勝手に動いていく。


次々と頭にイメージが浮かんでくる。

まさに俺が迎えたい明日。




【冒険者ギルド ドトル】


念の為の確認だ。

もちろん駄目なら駄目でいいが。



レザリア

「えーーっと? カズキ様は騎士になられると聞いていたのですが・・・」



どこからの情報だ。

まあ確かにあれからいろんな呼び名も増えた。


死んだ目デッドアイ

手枷の英雄

騎士団タラシ

タルシナ3兄妹



最後以外ほぼ皮肉みたいなもんなんだが。


そんなことより。

やはり冒険者は駄目そうか・・・。



クレエス

「お待ち下さい」



受付の奥から一枚の紙を持ってこちらへきた。

相変わらず顔色一つ変えずにいる。



クレエス

「こちらの記入をどうぞ」



書類だ。

内容は俺を冒険者見習いとしてギルドに登録すること?



クレエス

「先日上司エイジルトがドトル館長に直接申し出たとのことです」



エイジルト?

あの聴取官が根回しをしてくれたのか。



クレエス

「記載されている内容は通常の冒険者見習いとは異なる為よく目を通すように」



内容は簡単だった。


本来の冒険者見習いは冒険者の適正が不十分である者が登録し、審査を受けた冒険者の監視の下での冒険を許可し、適正を上げていくという物らしい。


そして今回の俺は全く違く、冒険者ギルド所属し身柄の安全はギルドが保障、だが監視下に置かれることになる。


その変わり全てのクエストを受けることが出来るものとし、ギルドからの申請の強制力を低く設定するらしい。



カズキ

「ちなみに監視って・・・?」


クレエス

「監視内容は、主に定期連絡です、こちらの通信機で決められた回数連絡を取るということになっております」



文章ではとんでもないことを書いているように思えたがそうゆうことか。

確かに冷静に考えればそうだ。



ほとんどの人間が俺は帝都に行き爵位を貰い騎士団にでも入ると思っていたのだろう。

逆にそうすることで帝国側の安泰は守られる。


がそうじゃない場合、俺が他国に主にミツバだが、他国に行くようなことだけは絶対に食い止めたいと考えるだろう。


そんな中ギルドはある意味ほぼ中立の存在。

ナイクネス帝国からしたら嬉しくないだろうが、他国とのことも考えると一番の落とし所。



って俺がここまで考えることを予想してあのエイジルトのおっさんは考えていてこんなのを用意していた?


残念考えてませんでしたー今考えましたーー。




クレエス

「では、どういたしましょう」



カズキ

「いいよー」



ペンを受け取り書類にサインをする。



レザリア

「あの・・・私なんかが言うのも変ですが、本当によろしいので?」



確かに普通に考えたら、このまま帝都に行けば地位も金も貰える。

だけどそんな物を求めていない。



カズキ

「これでいいです?」



クレエス

「ありがとうございます、ではこちらを進呈いたします」



ポーチと結晶石だ。


この結晶石が通信機ってことか。



クレエス

「これで全てのお手続きが完了しました、冒険者見習いは冒険者になる為に努める、お忘れなきように」



ただの定型文なのだろう。

そのマニュアルぶりが逆に心地よく感じる。




クレエス

「では最後にこちらをどうぞ・・・」




プレートを差し出された。

これはあの時の、蒼いプレート。



クレエス

「触れてください、大丈夫かと思われますが」



触れと・・・?

流石にあんなことがあった後だと、躊躇するが。



ピタッ・・・。



手に持つ。

何の為握ったりしたが、何も起きることがなかった。



カズキ

「ふぅ・・・」



クレエス

「プレートの説明書などはポーチの中に入っております、当面は私は報告相手となると思いますが悪しからず」



カズキ

「そうか、逆にありがたい、よろしくお願いします」




クレエス

「それでは・・・」



ガコンッ!!



ドトルの出入り口が開いた。



そしてそれを待っていたかのように・・・。




うおぉおおおおおおおおおおおおおお!!!!!!




歓声が鳴り響いた。




「これからよろしく頼むぞ!デッドアイ!」


「せっかくだし手枷つけたら?英雄君」


「クエストで一緒になったら期待してるぜ騎士タラシっ!」




呼び名統一しろよもう。



だが最高だ。



冒険者達に見送られてドトルの外に出た。


するとそこには見知った二人がいた。



ナザ

「はぁ・・・行くのかよ」


フェーチス

「まあーある意味カズキらしいね」



この二人には本当に世話になった。

だが別に今生の別れではない。



カズキ

「・・・ん」



握った右手を出す。



カズキ

「また会う、絶対に」


ナザ

「それもそうだな・・・その時にはもっと強くなってるからな!!」



ナザも一緒に右手を出す。



フェーチス

「私も! これかはもっと色々勉強する!!」



フェーチスも手を出した。



ナザ

「先生も・・・!」



気の利くやつだ。

ミツバを左手で支え合わせる。



コンッ・・・。




カズキ

「んじゃ・・・行ってくる」


二人に別れを告げた。

これは一時的なものだ、きっとまた会う、そんな自信がずっとあったのだ。





-レイン・ブラスターVer2取得-





カズキ

「嬉し泣きか?」





--------------------------------------------------------------------------



【第2大都市ベルデラ 正門前外】



カズキ

「さーってとこれからどうするか・・・」



背伸びをしながら考えごとをしていたら、上から俺を呼ぶ声が。



サナミ

「・・・・・・ぁぁぁぁあんん!!!!」



カズキ

「っ!!?」


ジャンパー・ハイク。



重っ・・・。

なんで上から。 




サナミ

「もう!! 何で何も言ってくれなかったの!!?」




ジャンパー・ストップ



御姫様抱っこだ。

その御姫様を見ると目を赤くして口を膨らませ怒ってる?



サナミ

「挨拶も出来ないかと思っちゃったじゃん! 馬鹿!」



そうゆうことか。

だから上空でグリフォンに乗って俺を探してて上から降ってきたってことか。



カズキ

「あぁ・・・帝都行き蹴ったの怒ったとか?」


サナミ

「怒った」



即答か。

確かについさっき思い至ったからな。




サナミ

「みんな大騒ぎだよ、カズキさんが帝都行きやめたとかやっぱ反逆だとか、そそそそそれに・・・私の事フッタとか・・・」




最後が聞き取れなかったが、聞かないでおこう。



カズキ

「大丈夫ですよ、ただの好奇心・・・知りたいんですたくさん」



この世界をもっと知りたい。


もっともっと色々なことを知りたい。


まだ見ぬ世界をもっと。



この異世界にはまだ誰も知らない物がたくさんある。



だからもっともっと・・・。



サナミ

「・・・・・・」



カズキ

「ナザ、フェーチス、鼠人族の奴ら、店主、あの門番、ドトルの人達、冒険者、帝国兵士、騎士団、それにサナミさん」



カズキ

「出会った人みんながみんな優しくて素敵な人ではなかった、


だからいいのかもしれない、何故ならそれら一つ一つが俺の出会いが俺の力になる、俺の宝になる。


どれだけの人がこのリアタズマにいるかわからない、わからないからいいのかもしれない。

たくさんの人達と会ってたくさん力にしてたくさんの宝を作る」




カズキ

「俺は強い、けど強い力を持ってるからこそ、自分自身が強くならないと駄目だ、強くなる自分がいるから強いんだって、それが俺の強さだって胸張れるようなる為に」




カズキ

「行ってきますっ・・・!」





サナミ

「・・・・・・・っ」




彼は真っ直ぐな瞳で答えた。



曇りのない真っ直ぐな目で私をみる。



強い。



まるで、吸い込まれるような強い瞳。



手が勝手に彼の、カズキさんの頬へと行く。



そして顔が近付き・・・。



カズキ

「っ・・・」


サナミ

「んっ・・・」



唇と唇が重なった。



彼は慌てふためいている。



顔を真っ赤にして、凄く愛らしい。



多分私の顔も赤いだろう・・・。





サナミ

「カズキさん・・・いってらっしゃい・・・」




-ナイトレイ・フリューゲルVerW取得-




------------------------------------------------------------------------



【スタング街道】


ベルデラを後にしたあとは、折角だからと帝都やタルシナ村とは逆の方向へと向かおうという方針で動いていた。



カズキ

「あっ・・・そうだそうだ」



ギルドからもらったポーチを手に持つ。

貰ってから試したいことがあったのだ。



-エフェクター・アップVer2上昇-



ほいっ!

丁度バージョンアップとはミツバも憎いことしてくれるねー。


ポーチを確認すると、大きさはそのままで収納スペースが増えている。


凄い、中に手を入れると目の前にメニュー画面が出てきて取り出すものが選べる。

まさにゲームみたいだな。



カズキ

「あ、そうそうこの通信機も」



早速ポーチから通信機を取り出す。



カズキ

「エフェクターアップ」



効果は、何とか効いたっぽいな。


いざ使ってみるとすぐにわかった。

なるほどお互いの声だけじゃなくて、姿や顔まで見えるのか。



この様子だと通信機は2つで一つでお互いの能力が上がったと考えていいだろう。



カズキ

「にしてもここ何処だ?」



回りを見る感じは、何も・・・。



レザリア

「本当にね、一時はどうなるかと思ったけど・・・」



レザリアさんの声、他の受付嬢の声も聞こえる。

ん? クレエスさんも見えるが・・・。


服を脱いでいるんですかね・・・。



カズキ

「あ、これもしかして更衣s・・・んんん!!!!」


通信機を手放した。



クレエス

「カズキさん・・・? 失礼しました今終業で着替えを」


レザリア

「あ、カズキさん? んこの映像なに?」


クレエス

「これは恐らくエフェクターアップですね、流石カズキさん通信のみならず・・・」


レザリア

「ええええええ!!!!??? 見えて!! ちょっとこら!!クレエス!!まず着ないと!! って私もか!!」



カズキ

「見てない・・・俺は見てない・・・俺は・・・!」



こんなことになるなんて誰が思うか。

とんだラッキースケベだ。



その後のクレエスさんは通常通りでレザリアさんは機嫌が悪かったとかなんとか・・・。




クレエス

「そうですか、そこまで行かれたのであれば、このクエストは如何でしょう?」



通信機の映像に張り紙が見える。

クエストの内容は、森林の調査とある。


最近森林からモンスターが出入りしてしまい、冒険者には調査、そして原因解明には相応の報酬をという物みたいだ。




クレエス

「もしクエストを受けられるようであれば私の方で受付致しますが?」


カズキ

「うん、わかったお願いします」




かしこまりました、と通信を終えた。

どうやら更衣室の件は特に気にしてないようでよかった。



カズキ

「森林の調査か・・・」



フタヤ村。

森林に囲まれた小さい街、真人以外の獣人達が住んでいるとされている村。


基本的には自給自足の村だが、今回のように自分達の力では及ばないようなことには外部の力を、逆に必要とあれば手を差し伸べる。


今回もベルデラの復興にもかなり力を借りたと聞いた。


そんな村が今何かの脅威に直面している。



カズキ

「なら、急いで行ってみないとな」




-ジャンパー・ハイクVer2上昇-




カズキ

「オッケーミツバ、飛ばすぞ・・・ジャンパーハイクッ!」







-----------------------------------------------------------------------



【フタヤ村】



村長

「おぉーこれは、ご足労感謝したします」



早速フタヤに足を運んだらすぐに歓迎された。

俺もあの後すぐに走っていったつもりだが、それよりも早い速度でクエストの受諾からお知らせっていくものなのか。



村長

「お話しは聞き及んでおります、どうぞカズキ様こちらへ」



手招きされるがまま進む。



そして村長の家で事情を聞いた。



この村、詳しくは森林には守り神がいるということらしい。


その守り神はこの森林を外敵、つまりはモンスターから村と森を守っているようだ。


だが最近ではその守り神の力が弱まりつつあり、外敵が多くなってしまったということらしい。



カズキ

「んで、その守り神は何処にいるの?」


村長

「申し訳ありません、我々もそこまでは・・・お力になれず」



となると、まずはその守り神を探すところからってところか。

もう夕方で森林はモンスターが多く現れるって言うなら出発は明日にして・・・。



???

「来い・・・」



カズキ

「ん?」


回りを見渡すが、村長以外は誰もいない。

気のせいか。



???

「やはり貴公には聞こえるようだな・・・」


カズキ

(気のせいではないみたいだな、守り神か?)



目を瞑り脳内に聞こえる声と会話する。



???

「左様、とは言っても  では力も失せ  てい がな」


カズキ

(おい、大丈夫か)



声が所々聞こえなくなるのは力の限界なのか?

あまり力強い声とは言いづらいが、弱っているのか。



???

「すまな が、湖の祠まで来て れ  か、そこで てを・・・」


カズキ

「おい!」


村長

「は、はい!?如何なさいましたかな!?」



勝手に話しかけて勝手に終わりやがった。

一体何様だ、守り神様か。




ならその面今から見に行ってやる。




すぐに村長に湖の祠の場所を教えてもらった。



--------------------------------------------------------------------



【騎士団設営本部】



カズキさんと別れて数時間・・・。

何故か全てのやる気が出ない。



せっかくミツバさんから頂いた剣も試し切りしたいのに。



サナミ

「んーーーーーっ・・・」



一度お茶を飲もう、落ち着こう。





アニレナ

「なぁなぁ、あれどう見たっておかしいよな?」


クリル

「はーあれ何杯目のお茶だよかれこれ2時間はあそこにいるぞ・・」


ニーネ

「帰ってきてから変でしたものね、グリフォンに乗らないで徒歩で帰ってきましたし」


ノーディー

「うちのサナミちゃん本当にどうしたの!?ねぇねぇねぇ!病気だったりするのぉお?ねぇねぇ!!」



アニレナ

「病気・・・はっ!!!」


ニーネ

「ま・さ・か・!」


クリル

「??????」


ノーディー

「だめぇええええ!!!それだけはだめぇえええ!!!」




ニーネ

「なら、一回聞いてみましょう!それが一番だと思います!」


アニレナ

「おっしゃ!一番は私に任せな!!」



ドォーーーーン!!



アニレナ

(まずは先手必勝、気軽な挨拶から・・・っ!!)



サナミ

「恋って難しいのかな?」


アニレナ

「え・・・?」


サナミ

「恋って自分からするものなのかな? されるもの? 出来るもの?作るもの?自然に?故意に?与えられるもの?与えるもの?調べるもの?見つけるもの?取り外すもの?食べるもの?欲しいもの?考えるもの?・・・それと」








アニレナ

「ちぃい・ーー・・ん」



ニーネ

「くぅ!!ならばこの歩く恋愛アドベンチャーであるこの私が相手です!!メガネクイッ」








ニーネ

「サナミさーーん、どうしたんですか?浮かない顔ですよ」



ガシッ!!



両手を掴まれた。


ニーネ

「あ、あ、あ、あのぉおおお!!?」



サナミ

「きっと力も必要になる・・・そう、胃袋も奪い取る力も」



ニーネ

「えぇ!?あ、ななな・・・」



サナミ

「そうだ・・・ゴミを倒す力・・・埃カスを殲滅するほどの力・・・」



ニーネ

「ひ、ひ、ひぃいい・・・!!」









ニーネ

「怖いよぉお!!!やだよ!!あんまりだよぉお!!」



クリル

「はーっどいつもこいつも役に立たねぇーなぁー!」










クリル

「サナミ様・・・いい加減に戻ってきてくださいよ、みんな困っtっ!!!!??」



凄い勢いで引っ張られた。



サナミ

「キスの味って・・・違うのかな・・・」


クリル

「えぇ・・・ちょっと・・・心の準備が・・・え、ちょっと・・・」




ニーネ

「あら^~・・・いいですわぁ^~」




クリル

「えぇっちょ・・・ま・・・、シュ~~~~~~~~・・・」




ニーネ

「ヘタレェエエエエエー!!!」


アニレナ

「ニーネは何がしたいんだい」






少女達がにぎわっている中サナミを見るノーディー。



ノーディー

(そうか・・・サナミちゃん・・・そんなにも・・・)



煌煌ノ騎士、父親である私も鼻が高い。



だが、ただの女の子として、娘というだけで自分の中では誇りに思う。



そんな娘が・・・娘が・・・。







ノーディー

「でもサナミちゃんはやれえええええええええええええええん!!!!!!!」




それから煌煌ノ騎士は次の日の朝までこの調子だったとのことだ・・・。





----------------------------------------------------------------------------



【フタヤ森林 湖】



村長の情報だとこの辺に祠があるみたいだが・・・。


???

「ここだ・・・」


声は聞こえる。


だが見えない。


カズキ

「ナイトアイ・・・何も見えないぞ」



???

「こっちだ」



ガシッ!!



カズキ

「っ!? おあぁああ!!!」



水の鞭とでも言うのか、湖から出てきたそれは足首を掴み俺を湖の中へと引きづり込んだ。




-アクア・フィットVer2取得-




カズキ

「ごぼごぼごぼごぼ・・・ぶはぁ!助かったミツバ!」




守り神とやら、一度ぶん殴ってやらないとダメみたいだな。

そんなことを考えていると、湖の底にまで到達し・・・。



カズキ

「んっ・・・ここは・・・」



湖の底へ行ったはず、だがここは雲の上?

下を見ると何も見えず雲ばかりだ。



???

「よく、来たな冒険者よ」



声の主。

こいつが俺をここへ引きずりこんだ張本人・・・人?



虚空竜

「我の名 虚空竜 この森を神より任せられた守り神である」




カズキ

「竜・・・本物・・・」







俺の初めての竜は、虚空竜でした。




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