表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
世界を歩く少女 えぬ  作者: tomo
7/37

ののかのいちにち

今日も暑いなとののかは思った。


まだ朝なのにセミがみんみんと鳴いている。

カーテンで窓は隠れているけれど、お日様の光が部屋に入ってきて、暑い。


お外はもっと暑いのかな。お母さんは、「外は危ないから、でちゃだめ」と言うので、ののかはお外には出られない。


お母さんはののかのことが好き。ののかもお母さんが好き。いつもご飯を食べさせてくれるから。レンジで温めて、いつもご飯を作ってくれる。チャーハンとか、唐揚げとか、コロッケとか。ののかは特にお魚のフライが好き。


お母さんは、あまりののかとは寝てくれない。夜はお出かけが多い。きっとおしごとに行ってるんだと思う。


朝起きたら、たまにお父さんがいる。お父さんは嫌い。嫌いっていうとお母さんも悲しい顔をするから言わないけど、本当は嫌い。だって、すぐに怒って怖いから。怒るとすぐに叩く。それから、よくたばこを吸う。たばこのにおいも嫌い。吸うとくさくてせきがいっぱいでるから。


こないだはとても怖かった。ののかはきれい好きだから自分でお風呂に入るんだけど、途中でお父さんが入ってきた。お父さんはののかのことを気づかないふりして、お風呂に入ってたののかの上に座ってののかを溺れさせた。


重いし、息ができなくて、息を吸おうとしたらお湯が入ってきてくるしかった。泣いてたけど、お湯の中だからわからなかったのかもしれない。


ようやくお父さんはどいてくれて「お前いたのかよ」って言って笑ってたけど、ののかは笑わなかった。笑わなかったらまたぶたれた。


お父さんは怖いけど、ののかは幸せ。お母さんがののかのことを「あいしてる」から。


ののかが大事だから、お家で大切にしてくれる。テレビで、ののかみたいな小さな子どもは幼稚園に行くってことは見た。けれど、ののかは大事にされてるから行かないんだって。


おもちゃだって3つもある。小さな車と、おままごとのお皿と、それからテレビ。


今日は、お母さんの家の鍵についていたぬいぐるみをもらった。潰れた鼻のぶたの小さなぬいぐるみ。両手で包んで、ぎゅっとした。


名前をつけてあげる。ブー太。よろしくね。ブー太。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ