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世界を歩く少女 えぬ  作者: tomo
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の乃かと仲間たち

大きな公園を目指して、ののかたちは出発しました。ショウくんを先頭に、アンナちゃん、ケイくん、の乃かの順番で並んで歩きます。


団地の前の公園からスタートして、大きな通りに出る前は、人も少なく、いつも通る道なので何事とありませんでした。大きな通りに入ると人が増えてきました。ショウくんが、突然歩道と建物の間のちょっとした段差の上に登りました。「少しでも遠くが見渡せるように、高いところを歩こう」とショウくんがいいました。みんなはショウくんに続いて段差の上に登りました。それだけで、いつもと見える景色が全然違いました。友達といると、の乃かの知らない世界に出会えます。1人ではこうはいきません。4人で歩いていると本当の冒険みたいです。きっとショウくんも冒険気分を盛り上げるために高いところに登ったんだと思います。


その後、アンナちゃんが自慢の足でこの先の街が安全か走って見に行ってくれたり、ケイくんが手品で食糧のチョコレートをだしてくれたり、ショウくんがなぞの毒の植物をやっつけてくれたりとみんな大活躍でした。の乃かもショウくんやアンナちゃんの手伝いをしました。冒険は順調でした。


やがて、駅前に到着しました。駅前には、噴水と丸いかたちの広場があります。広場は花壇に囲まれていて花が綺麗に咲いています。涼しい風が吹いてきた。花の香りがします。とても気持ちが良いです。4人でケイくんのくれたチョコレートを食べてひと休みをしました。ケイくんは1枚のチョコレートを4つに分けたのですが、割るのに失敗してしまったようで、こっそりみんなのより小さいのを食べてました。そういうところがケイくんらしいところです。


チョコレートを食べ終わって、いよいよ大きな公園へ行こうと立ち上がったときのことです。駅の近くにあるパチンコ屋さんの中からお父さんが出てきたのです。もう1ヶ月は会っていなかったので、びっくりしました。でも、の乃かはお父さんが好きではないので、気づかないうちにみんなと大きな公園に行こうと思いました。出発しようとしたら、さらにびっくりしたことに、パチンコ屋さんの横の花屋さんからマヤちゃんが出てきて、お父さんと話を始めたのです。すると、花屋さんから女の人が出てきました。マヤちゃんと手を繋いでいたり、話をしていたりする様子から見るとマヤちゃんのお母さんのようです。

お父さんとマヤちゃんと、マヤちゃんのお母さんが一緒にいたのです。


の乃かはなぜかむしょうにムカムカしました。お父さんが1ヶ月も帰ってこなくて、病気のお母さんもいるのに、マヤちゃんとマヤちゃんのお母さんと仲良くしていたので、ムカムカしました。お母さんも最近の乃かによく怒るところは嫌でしたが、それでも嫌いにはなりませんでした。病気で大変でしょうがないからです。良くなるまで、の乃かが頑張ればいいからです。お父さんはお母さんのことが大切ではないのかと思ったらどんどんムカムカしておさまりませんでした。


ショウくんがマヤちゃんに気づいたようで「みんな早く行こうぜ」と言ってくれました。そのとき、マヤちゃんと目が合いました。だけどすぐにぷいと目をそらして、マヤちゃんのお母さんの手を引っ張りました。あまりにも急だったので、驚いたマヤちゃんのお母さんが、の乃かたちの方を見ました。お父さんもこっちを見ました。


お父さんと目が合いました。




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