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Rabbit物語  作者: のん
07章
70/70

10.エピローグ





    


魔力が地を駆けめぐる。



力を込めるだけで、すべてが再生されていった。



だけど、これは幻覚だ。



今このセカイが滅びかけていることに違いはない。



いずれ、あたしがこのセカイを忘れたときにまた滅ぶのだから。




力を失った木々は緑を取り戻し、笑顔を失った人々は涙を飛ばした。




「ゆ……い?」




逆毛の先に見えたのは、もうじき忘れてしまうであろう、彼の姿。




きっと話をするのも、全部ぜんぶ、これが最後だ。





「涼?」



「どういうことだよ、これ」



「きっとこれでセカイが救われるはず。


 だけど忘れないで、これは幻覚で、一時的だってこと。


 あたしは……、涼を信じてる。


 涼なら次の……、本当にセカイが滅ぶ時にセカイを救えると思う」



「意味判んねえよ……」



「あのね涼――…

 

 ほんとは気づいてたんでしょ?


 あたしはこのセカイの人じゃない、だからもうすぐ帰らなきゃいけないってこと。


 実はあたしだって気づいてた。……だけど怖かったから、気づかないふりしてた。


 だけど今は怖くない。


 涼を信じてるから」



「ゆい……、俺は――…」




土砂の音にかき消された彼の声はもうあたしには届かない。




「きっとこれで終わりだ」




魔力に限界が来ている。



もうすぐセカイのすべてが再生され、タイムリミットは延びる。




「ごめんね、涼?無責任に君にばっかり頼っちゃって、


 もうすぐ、あたし……涼のこと忘れちゃうから」




広げた手の平は透明に透ける。



だめだ、全身が透けている。



きっとこのまま、もとのセカイへ――…。




「いままで、ありがとう大好きだったよ?」



「俺は……ゆい、オマエのことが大好きだった」




    *






「ふぁーぁ」



目覚まし時計をとめて、あたりを見渡す。




なんだ、夢じゃん。





魔法だとかワンダーランドだとか……、ありえないっつーに。






「ゆいーッ!やっと起きた!もーほら学校置いてくよ?」




「待って!今行くからッ!」





柏木まい、あたしの双子の妹。



早速着替えて、彼女のもとへと小走りになる。



だけど、見たのだ。



見てしまったのだ、あの穴を。





1月2日。





庭に出来たあの穴、2年前にも同じものを見た気がしてならない。




だけど、きっと寝ぼけてるのだ、あんな所に穴なんてあるはずがない。






「ゆい……、あの穴」






寝ぼけているはずのないまいが、穴を指差す。





「夢じゃ……、ない?」





穴からは……彼がでてきた。








一気にして頭の中が過去の残像で埋められる。






何だよ……、ぜんぶぜんぶ夢なんかじゃないじゃん。





2年前起こったことだったんだ。







あの後姿は、涼……。






おぼえてる、オボエテル、覚えてる。






忘れないよ、忘れられるはずがないよ。









そうだ、あたしはあの穴からワンダーランドへとトリップしたのだ。








「ゆいッ――…」





「りょ、う?」




「俺さ、あれから努力した。


 ゆいが命がけで守ったセカイを守り抜こうと思って。


 ケイと一緒に、親父の後継いで、もう二度と滅ばないように、守ってる」





涼、ぜんぶ思い出したよ?



あたし、なんでこんな大事なこと忘れてたんだろうね?




「涼ぅー…ッ!」




もう周りなんて気にしない。



ひたすら走って、ようやくたどり着ける場所にいる君に精一杯しがみついて。



きっとこれから始まる物語に期待してる。





       fin.



ついに完結しました。

ここまで読んでくださった皆様、本当にありがとうございました。


実はこの「Rabbit物語」

私がなろうサイトに来て初めて書いた小説です。

……と、いうよりも生まれて初めて書いた小説です。

よくよく読み返すと、構成がばっらばら!

一日一日の気分をそのまま書いてるって感じですね、あっぱれ。

それでも、やっぱり完結させると気持ち良いです。


本当にはじめ想像していた完結とはかなり懸け離れてますね。

きっとキャラが暴走したのでしょう((殴


それでは5ヶ月間、お付き合いいただきありがとうございました。



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