6.空白の半年
何か‥‥‥疲れました。
はーぁ‥‥‥。
ゆいside
麗がいなくなって、この空間をまた、暗闇が覆う。
彼女はあたしに似ていた。
考え方とか、思ってる事とか。
だから分かり合えて、お互いに心を開く事が出来た。
麗が心を開いてくれたから、あたしも彼女の思いを知る事が出来た。
だからあたしは。
彼女の思いを受け継いで。
お父さんを止めなくてはならない。
そう誓ったと同時にあたしの周りをあの白い光が包んだ。
* * *
「n・・・・?」
目を開ける。
其処にはあたしの顔を覗きこむ、幾つかの影。
「ゅぃ・・・・?ゅい?」
「・・・・・・っ。」
この声は・・・・まいだ。
「お帰り。」
暖かい声があたしを迎える。
そうだ。
あたしは半年の眠りについてたんだ・・・・。
周りを見渡すと、大人びたまいの姿と、大きくなった涼の姿と。
またちょっと、年とったお父さんの姿と。
縦に伸びてしまった、ウサギのサラちゃん。
それと、格好良くなったケイ君の姿があった。
皆・・・・何か、違う。
そっか。
半年経ったんだっけ。
皆、成長してるんだもんね。
あれ。
じゃああたしは・・・・?
「ゆい・・・・。変わってないね。」
「えっ。」
「成長シテナイ。」
そう。
あたしだけに存在する。
不思議な空白の半年間。
「そ、んな。」
「まぁ。気にする事はナイ。」
お父さんが口を挟む。
「麗は。ゆい。君の中から消滅した様だ。よくやった。」
「・・・・・・・・・・て。」
「んn?」
「麗を。邪魔者扱いするのはやめて。」
「は?何を言っとる?」
「彼女はっ本当は物凄く傷つきやすい性格で、繊細で。とっても女の子らしくって。
人の痛み知ってて、誰も想像できない様な過去背負って、生きてんだよ?
本当に。優しい子なの。」
「ゆい・・・・。アンタ。」
大粒の涙が零れ落ちる。
「だからっ麗を馬鹿にしないで!」
あたしの言葉に。皆が言葉を失う。
「でもアイツは。ゆいを苦しめた。戦争引き起こして、たくさんの人々の命奪ったんだよ・・・・?」
一段と格好良くなった涼はあたしに語りかける様に話す。
「彼女には。彼女の思いがあったの。戦争は間違った事よ。でも。
彼女は一つの大きな過ちから、気づいたの。
戦争の醜さ。辛さ。全部。全部。反省してるわ。
だからお父さん・・・・。あたしは何としても。麗のためにも貴方を止めなきゃならないの。
あたしはね?お父さんが何がしたくって、こんな事してるのか分かんないよ?
でも。一つだけ言える。哀しいです。凄く。
大切なお父さんが、人々を傷つけてる事しって。哀しいよ?」
「ゆ、い・・・・。お前に。このワンダーランドの隠された真実を話せば。
お父さんの気持ちが分かると思う。
話して、いいか?」
「隠された、真実?・・・・話して?」
この真実の裏にまだ真実があるの?
薄暗い部屋で聞く真実は。
とても重く。そして、暗いのです。
こんにちは‥‥‥。
最近、塾詰めです。
もうやだ‥‥‥。
それでは。




