表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
19/33

第19話

(そして、リレーの前に選手達が集められ白組、赤組に分かれて出走順を決める)



6年生

『順番は学年に関係なく決めようと思う、各学年2人ずつだから合計6人。でもアンカーだけは

 校庭2周だから体力のあるやつがアンカー走るのがいいと思うけど、アンカー走りたいやつは?』


5年生

『でも、向こうのチームのアンカーは6年で一番速い人だよね?』


(学校で一番速いと言われているエースが敵チームにはいる)


6年生

『そうだろうな、でもそれまでに差を広げておけば大丈夫さ』


5年生

『でも、2周は正直つらいな・・・』


みきお

「ボク、アンカー走っちゃだめ?2周も走れるんでしょ?

               ボクたくさん走りたいからアンカーがいいな」


6年生

『・・でも、みきお ケガは大丈夫なのか?』


みきお

「全然平気だよ!それにボク体力には自信があるんだ!

                 それと・・・ボク、一番速い人と走りたいんだ!」


6年生

『・・・よし!アンカーはみきおで決まりだ!

 みんなで頑張って少しでも差を広げてみきおにタッチするんだぞ!』


全員

『オー!!』


(リレーのスタートラインへ向う選手達)


同級生

『みきお、ほんとにアンカーなんて引き受けて平気なのかよ?

     向こうのアンカー6年生だし、めちゃめちゃ速いんだぜ!』


みきお

「うん、知ってるよ でもボク勝負してみたいんだ!

 一番速い人と走れるチャンスなんてなかなかないし、

 自分がどれだけ頑張れるか知りたいんだ!見ててねボク、

         本気の本気で走るから!ゼッタイに負けないから!」


同級生

『・・・なんか、今日のみきお すごいな』

(同じリレーチームの同級生はみきおの迫力に押されていた)


同級生

『オレが少しでも差を広げてみきおにタッチしてみせるからな!』


みきお

「うん、ありがとう! タッチを待ってるからね!」


(そしていよいよリレーがスタートした)




位置について



よーい



ドン!


(リレーがスタートし、観客も大盛り上がりで選手達へ声援を贈っている!

           2人が走り終わった時点で、みきおのチームが少しリードしている)



みきお

「いけーーー!がんばれーーー!!がんばれーーー!!」

(真剣に走る仲間の姿を観て応援に熱が入るみきお)


みきお

「がんばれーーー!!がんばれーーー!!」


(4人目の時点でみきおのチームは10m以上もリードを広げていた)


同級生

『よーし、見てろよ!オレがもっともっと差を広げてみきおにタッチするからな!』


みきお

「うん、ありがとう!相手は5年生で速そうだけど頑張ってね!」


同級生

『ああ、日頃から打倒みきお!の為に鍛えたこの脚で一気に差を広げてやるさ!』


みきお

「うん、その後はボクに任せて!必ず1番でゴールしてみせるから!」


同級生

『みきおなら必ずやってくれると信じてオレも本気の本気で走るよ!』


(そして第4走者が戻ってきた時点でも10mほどリードしていた)


同級生

『よーーーし!行くぞ!!』

(同級生は勢いよく飛び出し必死に走ってはいるものの、

 相手が5年生ということもあるが、なかなか差が広がらない・・・

 しかも最後のコーナーで同級生がバランスを崩してしまった・・・)


みきお

「あっ!あぶない!!」


(同級生は見事に転倒し、あっという間に抜かれてしまった・・・

 その後、すぐに起き上がり膝と肘から血を流しながら必死に追いかけるが、

 みきおにタッチする頃には前との差は20m以上も離されてしまっていた・・・)


同級生

『・・・ごめん、みきお ごめん!』

(同級生は目にいっぱい涙を浮かべ謝りながらみきおにタッチした)


みきお

「大丈夫だから安心して!ボク必ず一番でゴールするからね!」

(みきおは同級生にそう告げると、とても静かに走り出した・・・

 同級生はやけに落ち着いているみきおのその自信を不思議に思ったが

               とにかくみきおを信じて大きな声で応援し続けた)


同級生

『みきおーーーー!!いけーーーー!!みきおーーーーーー!!』


(みきおは静かに、確実に、みるみる6年生との差を縮めていった・・そしてみきおは、

 なんと1周目で6年生に追いついてしまった!観客、生徒、選手、先生、

 その場に居た全ての人たちの視線がみきおにおくられ、

 その凄まじいスピードと気迫の走りにいつしか会場全体は静まりかえっていた・・・)



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ