第18話
(みきおは、家の手伝いばかりの毎日を過ごしていたが、
今日はとても楽しみにしていた運動会の日、もちろんリレーの選手にも選ばれ、
みきおはすごくワクワクしていた!母さんからはお弁当のおにぎりを貰い元気に家を飛び出した)
みきお
「母さん 行ってきまーす!」
母さん
『見に行けたら行くからね!とにかく最後まで諦めず走るんだよ!』
みきお
「母さん、畑仕事が忙しいんだから無理しなくていいからね!
ボク今日はおもいっきり走ってくるね!!」
母さん
『ええ、おもいっきり走ってらっしゃい!それと、よしおも頑張るんだよ!』
よしお兄さん
『オレ、リレーの選手に選ばれなかったから・・・』
母さん
『何を言ってるんだい、でも補欠には選ばれたんだから
いつでも走れる準備しておかなくちゃダメだよ!』
よしお兄さん
『うん、がんばるよ!それに駆けっこだけ一番とってくるからね!』
母さん
『そうそう、その息よ!みきおもよしおも精一杯頑張ってらっしゃいね』
よしお兄さん
『おーーい、みきおちょっと待てよ~』
みきお
「ボク走りたい気分だから先に学校行ってるね~」
(そして運動会)
同級生
『なぁみきお、いよいよおれたちの駆けっこが近づいてきたな!』
みきお
「そうだね、一緒に走れないのは残念だったけどお互い頑張ろうね!」
同級生
『オレも一番とるから、みきおも必ず一番とれよ!』
みきお
「うん、必ず一番とるためにボク精一杯走るつもりだよ!」
同級生
『よーーし!頑張ろう!!』
みきお
「うん! がんばろう!!」
(みきおは駆けっこのスタート位置に向かい並び、友達の応援をしながら自分の番を待っていた)
みきお
「やったーー!一番だ!!」
(一緒にリレーに選ばれたさっきの同級生が一番でゴールした)
みきお
「よーし、次はボクの番だ! がんばるぞ!」
(遂にみきおの番がきた、スタートラインに着いたみきおは
大きく深呼吸をしたあと、ゴールを見つめながら気合いを入れた)
いちについて・・・
よーい
ドン!
(みきおはスタートの合図と同時に勢いよく飛び出した!
みきおは一番インコースからのスタートだったが、最初のコーナーに入った時点で
既に何人かと並んでいた、そしてコーナー終わりのオープンになるところで事件は起こった)
『うわっ!』
『うわわっ!』
『うわわわっ!!』
みきお
「うっ うわぁぁぁっ!!」
(外側から将棋倒しのように崩れ、一番内側のみきおに3人が圧し掛かってきた・・・)
みきお
「ううううぅぅぅ・・・・」
(下敷きになり苦しくて息が出来ないみきおは呻き声を上げていた、
少しすると一番外側の人から起き上がり走り出している・・・
3人目の人も起き上がり走り出した頃には、先頭は反対のコーナー近くまで進んでいた・・・
みきおは全身の痛みと苦しさで立ち上がれずにただただそれを目で追っていた・・・)
『みきおーーーー!立ちなさーーーーい!』
(意識が遠くなりそうなみきおの耳に聞きなれた声が響いてきた)
『みきおーーー!立って最後まで走りなさーーーーーい!』
みきお
「母さん?!」
母さん
『みきおーーー!諦めずに最後まで走りなさーーーい!!』
みきお
「母さんの声だ!!」
(みきおは立ち上がり、痛みと苦しさに耐えとにかく走り出した!
しかし先頭はすでに先のコーナー・・・追いつけるはずが無い・・・
でも、母さんが応援に来ている!そう思うと自然と身体が動いた)
みきお
「うおおおおおおおおおおおおおお!!!」
(驚くほど加速していき最後の直線で何人もゴボウ抜きしたものの
結果は3着、ゴール後打撲と傷の手当のため保健室へ行ったみきおの前に母さんが来た)
母さん
『みきお、ケガは大丈夫?』
みきお
「母さん、やっぱり母さんだったんだね!」
母さん
『みきお、最後までよく頑張って走ったわね、カッコよかったわよ』
みきお
「母さん・・・でもボク、負けちゃった・・・」
(みきおは悔しさが急に込み上げ涙が溢れ出してしまった)
母さん
『みきお、
母さんは駆けっこで一番になるみきおを観にきたんじゃないのよ
母さんは、最後まで一生懸命走るみきおの姿を観に来たのよ
諦めず最後まで一生懸命走っているみきおの姿が観れて母さんはとても嬉しいわ、
頑張ったわね みきお』
みきお
「・・・うん、途中諦めかけちゃったけど母さんの声が聞こえて
ボク必死に立ち上がって走ったんだ! 母さん、ボク速かった?」
母さん
『ええ、すごく速かったわよ!母さんびっくりしちゃった!』
みきお
「母さん、次のリレーまで観ていけるの?」
母さん
『ええ、観ていけるよ またすごい走りを母さんに見せてくれる?』
みきお
「うん、観てて!ボク次のリレーではすごい走りをしてみせるから!!」
(この次のリレーでみきおは、運動会に来ていた全ての人の目に焼きついて離れない程の
すごい走りを見せることになる、それはみきおがランナーとしてひとつ覚醒した瞬間でもあった)




