表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
Try n Dead 狂気系不条理ホラーゲームに転生させられたオレはゆるく死に急ぐ  作者: 桜葱詩生


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

152/152

Try n Dead 狂気系不条理ホラーゲームに転生させられたオレはゆるく死に急ぐ #147


セント・ミカエル・ラザフォード病院からの逃亡 #147



「ああ…それなら1階の受付です。こちらで松葉杖のレンタルはしていません…どの部屋に入院されてます? 部屋の方は探しました?」


前髪を右手で何度も直し、顎を引きつつナースはそういった 何度もいい慣れたセリフをいう舞台女優のように澱みない話し方で それをオレの後ろにあるカメラから、オレの脇を抜ける映像で、オレは見ている 第三者視点(サードパーソン) 間違いなくイベント(ムービー)だ その映像から見える周り(ホール)の壁や天井、床は今までの、ゲームでの病院のものとはかけ離れて、普通に戻っていた いつ切り替わった?


「ええ、トイレもロッカーも確認したんですが…なくて。それで用具入れにあったモップを借りたんですが、いけなかったかな?」


「そうですね、あまり衛生的ではないので…ここに松葉杖はないので、失礼ですが1階まで下りてください。そちらで受付けてます」


ややぶっきらぼうにナースはそういうと、エレベーターへと近づいて、ボタンを押した これでエレベーターが動けば…いや待て、サルどもはどうする? そんな考えどおりに行くはずもなく、ボタンは光らず、動く気配もない


見せられている病院のホール内が…普通になっていた 表面(おもてめん)…振り返ったと同時に第三者視点にきり替わったタイミングでだろうが…どうやらNPCに会うと、強制的にこちらへと切り替えられるようだ 暖かな空気に柔らかな風合い 安心できる雰囲気…それに交じって、煙草の匂い このナースから漂って来ている


ボタンが反応せず、エレベーターが来ないことに焦ったナースは、慌てたように上部の階表示を確認し、もう一度、ボタンを押して…眉を顰めて、イラついたように上下に顔を動かして、いった


「なに? なんでエレベーターが動かないの?」


「ああ…停電か何かでさっきから押しても動かないんです…足がこんななので階段で行くのが億劫で…困っていたんです」


ナースが前髪を直しつつ、うんざりしたようにこちらへと振り返って、


「そうですか…そんな話聞いてないけど…とにかくここに松葉杖はないので1階まで降りてください」


頑なにカルテで胸の部分を隠しつつ、そういった そこに何がある? って胸か…その大きさはバケモノ(ナース)のものよりかなり小ぶり 胸は感度だ、大きさじゃない


「わかりました…行ってみます」


「ええ」


エレベーターの前にナースが立ちボタンを押した その直後から第三者視点が頻繁に切り替わった ナースの困った顔のアップになり、その後ろ姿を見る映像になり…オレがナースの後姿を見ているという目線の映像へと変わり 最期にエレベーター脇に置かれたカメラから、ナースを画面の端に置いて、舐めるように後ろに立つオレの全身を映すものへと そこに映ったオレは…完全にこぎれいな入院患者 先が千切れ、汚れてボロボロだった入院服は普通のものへと変わり、ただオレの左目だけが、充血したようではなく何かの魔物(バケモノ)の瞳みたいに赤く、瞳孔が黄色に変化 危険人物の雰囲気を纏う そんな映像が…横からの絵に戻った さすがにそんな男がいたら、このナースでなくても警戒する そんなことを考えていたら、オレの身体が勝手に東棟の扉へと向き直り歩き出した (びっこ)を引くように ナースが少しだけ後ずさりして、警戒感を隠すことなく、向こうへと向かうオレを目で追う…ムービー(イベント)の終わり いやだめだ


普通にこれを終わらせてはまずい そんな感覚が全身に走る 確かに体はいうことを全く効かないが…こういう時は無理にでも何か聞き出さないと……


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ