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異世界リデザイン【完結】  作者: 忘却セミコロン


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18/18

『司は人間だったよ』


司達が消えてから一週間。


王宮内の庭園には色とりどりの花が咲き始めていた。




悠理は眩い光に目を細めながら、ゆっくりと窓に近づいた。




窓の下では使用人の子供たちが、無邪気にかくれんぼをしている。




コンコン


「ユーリ。 起きてるかい?」




レグナードが柔らかく微笑みながら、部屋に入ってくる。


その表情に悠理は詰めていた息を吐いた。




「おかえり、レグ。」




レグナードは悠理の後ろに回り、背中からそっと抱きしめた。




「大丈夫だったよ。穴も、世界樹も。」


レグナードは手を絡めて彼女のお腹に手を当てる。




あの日。テオドールの放った転送魔法による魔素の消失は、魔族領に大きな穴を開けた。




空が裂けて消え去り、世界樹のすぐ近くまで大地がごっそりと消失した。




そのため、悠理の懐妊を早々に発表することで、国民の感情を揺さぶり応急処置を施したのだ。




「さすがに消えた分は戻せていないけど、ゆっくり直していけばいい。」


レグナードは悠理の肩に顔を埋める。




彼が世界樹の様子を見に行くと、世界樹の半分は削れ消失していた。




「世界樹様……」


『問題はない。もう世界は、自分で癒えていく。』




レグナードは淡々と答える世界樹を見上げた。


「……悠理は、あなたを心配しています。」




その言葉に少しだけ、世界樹が思案する。


『そう。さすが人間だね。』




レグナードはその言葉の意味を捉えきれないでいた。


「あの男なら理解できるのだろうか……。」


ポツリと溢れた疑問。




ざわりと、世界樹が大きく揺らぐ。




『司は、人間だったよ』




世界樹がほんの少しだけ⸻楽しそうに答えた。




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