アドリスの想い
翌日、私はまだテレーゼとして生きている。
目覚めた時に私は思った。
⦅こんな悪夢のようなこと、何時になったら終わるのだろうか……。
もう終わりにしたい。
幾度、テレーゼとして目覚めても同じ運命。
もう斬首刑は嫌!
元に戻りたい! 元の世界に戻して! お願い……お願いだから……戻して!⦆
泣いても元に戻れない。
あの斬首刑が待っているだけだった。
「おいっ! 面会だ。」
「えっ?」
我が目を疑った。
入って来たのは、目の前に歩み寄って来たのはアドリスだった。
「どうして? 何故ここに来たのですか!」
「テ、テレーゼ様……こ、こんな……め、目に遭って……。」
「お帰り下さいまし。貴方様にまで……疑いが……。
疑われたらエディット様は悲しまれます。」
「エ、エディットは、わ、私を愛していません。」
「それでも、貴方様の奥様でございますよ。」
「わ、私の、こ、心は……あ、貴女の、も、ものです。」
「アドリス様………。」
「あ…いしています。テ、レーゼ……あ、なただけを……。」
「アドリス………私のことは……お忘れ下さいまし。」
「た、助けます。」
「え?」
「い、今、その……よ、用意を……し、しています。」
「いけません! アドリス……そんなこと……いけません。」
「あ、明後日……こ、ここから……い、一緒に……わ、私と……。」
「アドリス、止めて下さい………お願い、止めて……。」
「わ、私は……あ、貴女が……い、居てくれさえすれば、し、あわせです。」
「アドリス……お願いだから、止めて……。」
「う、れしい……。」
「何が?」
「ア、ドリスって……よ、呼んでくれた。」
「アドリス………。」
「あ、明後日……ま、待ってて下さい。」
「アドリス……待って、止めて頂戴。」
「あ、明後日……かならず……。」
「アドリス!」
アドリスがどんな事をして、どのくらいの犠牲を伴って、この牢から出すことをしようとしているか私には分からなかった。
分からないまま処刑が始まった。
明後日迎えに来るとアドリスが言ったより前に斬首刑で私はまた死んだのだ。




