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救出⑦

 救急車が彩先生と孝を連れて行った。


 猿橋が何か言いたそうな顔をしている。

『何か話しがあるのか。』

『はい、ちひろ様。報告があります。かぐや姫の考えた策略について。大沢レイ様の警護を突破するのは困難だと考え、身近な者に任務を遂行させるというのが今回の作戦でした。我々が、彩様と孝様を拉致し、彩様を人質にして、孝様にその任務を任せたのです。かぐや姫は薬物に詳しく、大沢レイ様に毒を飲ませると聞いています。その方法は孝様に伝わっていると思われます。かぐや姫によると、作戦は成功したと聞いてきます。御調べになった方がよろしいかと。改めて、今回の件、謝罪いたします。では、失礼します。』

桃太郎チームは、消えて行った。

作戦が成功しただと。かすみも、レイちゃんも、そして分身仏からも、そんな報告はない。俺は自宅に瞬間移動した。


『みんな、大丈夫か?』

『キャー、変態。』

『ヒロ君、最低!』

やっちまった。ヒロの姿のままで、、、裸のままで、帰宅してしまった。

バシッ、ボコ、ピタ、ドスン、パチン、、、。

俺はかすみとレイちゃんにボコボコにされた。そして、正座して、長々と説教を受けた。俺は何を心配して帰ってきたのか。二人とも問題ない。元気というか、何というか、とにかく、激しい。

 まあ、念のため、彩先生に聞いておくことにするか。孝が、かぐや姫から命令された任務とは、何だったのか。彩先生から、すぐにテレパシーが届いた。

『孝が命令された内容は、一つだそうよ。レイちゃんに触れること。ただ、それだけって言ってたわ。かぐや姫は、それで、全てが終わると、笑っていたらしい。』

『彩先生、孝の両手を調べてもらえますか。かぐや姫は薬学に詳しいらしいので、ひょっとすると、手のひらに毒が塗られてるかもしれないので。』

そう言えば、かぐや姫も叫んでいた。戦わずして、勝利になったと。それは、どういう意味なのだ。どちらにせよ、レイちゃん抹殺は失敗している。敵の狙いは、レイちゃんの暗殺ではなかったのかもしれない。

『ちひろちゃん、私の話を全然、聞いてないでしょ。ママは、ちひろちゃんの為を思って叱っているのに。全く上の空なんだから。やっぱり、お仕置きが必要ね。』

えー、さっきボゴボコに叩かれて、正座させられたのは、お仕置きではなかったのか。結局、お尻を叩かれることになってしまった。何回、叩かれたのだろう。お尻がヒリヒリする。

これだけ叩けば、叩く方の手も痛くなるだろう。ん?叩く方と叩かれる方。どちらも痛い。ん?まてまて、孝の手に毒を塗り、それをレイちゃんに塗りつける。レイちゃんが毒にやられるのであれば、だったら、先に孝の方が毒で倒れるではないか。孝もレイちゃんも毒に侵されている感じは全くないぞ。俺の取越苦労、かぐや姫の早とちりなのか。

考えるよりも、孝の両手の調査の結果を待とう。

『ちひろちゃん。いつまで、私に叩かせるつもりなの。早く、謝罪の言葉を言ってちょうだい。』

『ママ、ごめんささい。もう、男の格好で裸で歩き回りません。許して下さい。』

『お姉ちゃんにも、謝って。』

『レイ姉ちゃん。ごめんさい。もう、男の格好で裸で歩き回りません。許して下さい。』

『はい。今日は許してあげましょう。』

ようやく、かすみが、お尻を叩くことをやめてくれた。だが、ひりひりする。

『ママ、ちひろちゃんに甘いよ。もっと厳しく躾けないといけないと思うわ。』

『あら、レイはルールに厳しいのね。それじゃあ、どうしたいの。』

『どうせ、ちひろちゃんは、お尻を叩かれれば終わると思ってるのよ。だから、絶対にルールを破らないようにすればいいと思うわ。』

『で、どうすれば絶対にルールを守れると思うわけ。』

『今度、男の格好で、裸で歩いていたら、オチンチンを切っちゃいましょう。そうすれば、裸で歩いても問題ないしね。』

『ちゃっと、待って、、、』

『ちひろちゃんは黙ってて。これは、私とママで決めることだから。』

『それ、面白いね。じゃあ、今度、ルールを破ったら、オチンチン切りましょう。』

かすみの指に気が込められた。

『ちひろちゃん、知ってるでしょ。私の指は、どんなものでも切れることを。いいわよ、ルールを破っても。その代わり、オチンチン無くなっちゃうよ。』

『そしたら、ちひろちゃん、ずっと女の子でいられるね。その方が、レイは嬉しいなあ。』

『ちょっと待って、、、』

『何。文句あるの?もう決まったことだから。我が家の新ルールよ。』

かすみも、レイちゃんも本気のようだ。やばい、とんでもないことになってしまった。

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