もう一人の守護神⑦
『シェリーさん、もう一つ質問していいですか。』
『いいわよ〜。』
気持ちが吹っ切れたのか、急に色っぽくなってきた。俺が男の姿で、この現場をかすみに見られたら、完全に疑われる。間違いなく、かすみにこっぴどく怒られる。それほど、色っぽい。
『今、赤崎彩と連絡が取れなくなってます。連絡と言っても、テレパシーのことですが。黒のオーラで、テレパシーを妨害することは可能でしょうか。』
『それはないわ。もしも、妨害することが出来たなら、ちひろちゃんが魔界で私に会いに来た時、テレパシーが使えなかったはずよ。思い出して。あの時、分身仏と連絡を取り合っていたでしょう。』
確かにそうだ。魔界に入り、シェリーと対峙したとき、分身仏や彩先生と連絡を取り合っていた。ならば、彩先生と孝を拉致したのは、かぐや姫でない可能性が出てきた。桃太郎の家来たちか。
『ありがとう、シェリーさん。シェリーさんの情報で、敵の姿が徐々に判明してきたわ。おそらく、かぐや姫を匿っているのは、カショーキ。今回の暗殺計画の首謀者です。こちらの、最終ターゲットはカショーキです。』
『カショーキなら知ってるわよ。ルシファ直属の部下で、ルシファの信頼も得ています。直接、会ったことはないですが、とても頭がいいと聞いていますよ。冷酷なかぐや姫と、頭のいいカショーキが組んでいたとは。かぐや姫は、匿ってもらうことを条件に、カショーキに力を貸しているのね。かぐや姫の居場所さえ分かれば、後は地獄に伝えることで、かぐや姫は一貫の終わり。カショーキは、ずる賢いでしょうから、なかなか表に姿を現さないでしょうね。私が、何か対策を考えるわ。ずる賢さなら、私の方が上だから。』
シェリーが、俺にウインクした。
『阿修羅大王、あなたの知恵が役に立ちました。感謝します。』
『ちひろ殿、レイ姫をよろしく頼むぞ。姫の成長は著しい。日に日に能力が上がっている。わしの想像を超える日は近い。いずれ、力の使い方をマスターする必要が出てくる。姫の暴走を食い止めるのも、ちひろ殿の仕事だと思いなされ。』
『はい、大王。』
『シェリーよ、帰るぞ。』
『はい、大王様。ちひろちゃん、またね。』
2人は、空間の歪みに消えていった。
明朝には、ローラー作戦が修了するだろう。それまで、少し眠ろう。
カチャ!
ドアが開いた。レイちゃんだ。
『レイ姉ちゃん、起きてたの?』
『うん。私の部屋から、三人の会話を聞いていたわ。みんな、私のことを心配してくれてるのね。ちひろちゃん、ありがとう。さあ、一緒に寝ましょう。』
『はい、お姉ちゃん。』
俺は、レイちゃんの手を握った。気を吸い取られる感じは全くない。ただ、逆に強い気を感じた。
『ちひろちゃんは、何回言ったら分かるの?寝るときは、どうするの?ルールを忘れたの?お仕置きしないと分からないのかしら。』
いけない。つい、忘れていた。俺は、レイちゃんに捕まり、スカートをめくられ、パンツを下げられた。
バシッ、パシッ、バシッ、パシッ、、、
何度も、お尻を叩かれた。
『頭の悪い子、態度の悪い子、ルールを守らない子は、お姉ちゃんが厳しく躾けます。お仕置きよ。』
パシッ、バシッ、バシッ、バシッ、、、
レイちゃんの暴走を止めるのは、俺の仕事。だが、この暴走は止められない。
『分かったかな。早く、赤ちゃんになって、ねんねするよ。』
俺は、ベビーの姿に変身した。いつものように、オムツをされ、哺乳瓶でミルクを飲まされ、眠りについた。




