エロゲ転生、あれ?また何かやっちゃいました?www
このタイトルについて補足ですが、
某魔をお使いになられた偉大なる賢者氏のお孫様の方ではなく、シティー〇ンターの男前な主人公氏がてへぺろしながら発言している方で想像してください。そのうちかえでさんが100tハンマーで「野郎ぶっころっしゃー」をなさると思うので。
魔法テストの実技のほうを行う、その準備前。
時間いっぱいを使った結果、運よく休み時間になったので……しれっとトイレに逃げる。言わずもがな、お嬢が怖い。
いやだってねぇ? 射殺さんとせし者の目をしてるんですよ? 奥さんどう思います?
「そんなこと言われても知らん。興味がない」
晴臣奥さん、そりゃないぜ。
「うーん? ぼくは声を掛けたくても掛けづらい、みたいな顔に見えたけどなぁ」
瑛士奥さん、ちょいと純粋すぎじゃありませんこと?
トイレに行こうとして付いてきた瑛士と晴臣も一緒に入ってきたので、普通科のトイレで用を済ませた後に中庭のベンチで話をしていた。で、そのあとになんであの場から逃げたのかを晴臣から質問されたから答えたというのにこの回答だもの。呆れてものも言えないぜ、ぷむー。
「それより兄ちゃん、よかったの?」
「あん? なにがだ?」
「【身体強化】をみんなに教えちゃっても……」
心配そうに聞いてくる瑛士だが、聞いてみれば大したことじゃなかった。
「大したことじゃねぇな。晴臣に「今の気分はとっても良いからなんでも奢ってやるぞ」って言われてお前が「お金は大丈夫なの」って心配するようなもんだ」
「それだとお前はストックがまだある、みたいな言い分にもとれるが?」
「さぁな。こんなんたとえ話の範疇だし。あるといえばある、ないと言えばない。まさに幻影、陽炎のごとくってやつ」
相も変わらず鋭いところを付いてくるなぁ。今回は突かれても全然痛くないところだけど。
「ならいつかご教授願おうか」
「かまへんかまへん。ここまでこれるもんならな」
「お前はどこのポジションなんだ」
「兄ちゃんは神様ポジションだよね」
瑛士も鋭い。
「たまーに鋭いときもあるよね。先読みされたみたいにぼくがやろうとしてることとか察してるような感じ」
「あぁ、それはわからなくもないな…特に思わせぶりなところとか、かなり強引に辻褄を合わせようとしてるところとか、な」
「それは正解。思わせぶりなところは知らんけど」
今のところ、姫トラの世界で強制力みたいな、不都合なイベントは起きていない。が、なるべくならゲームと同じ時系列は追っておきたいところだしな。
あとは……まぁうん。個人的に思うところもあってな。
「さて、休憩も終わるし、そろそろ戻るか」
「そうだね、良い時間だもん。ぼくも魔法の準備運動したいかな」
「…………」
俺と瑛士が実技場に向かって歩くが、晴臣はその場から動いていなかった。
「どうした晴臣?」
「……いや、なんでもない」
聞いても答えなかった晴臣は軽く頭を振って同じく実技場に向かう。
「そうか? なんかあったら言えよー」
「バカも休み休み言え」
「あぁん?」
こいつ喧嘩売ってるのかぁぁん? よし買った!
☆★☆★☆★
さっきの時間は自分がもつ魔力をテストするが、今度は魔力を手繰って魔法を打ち出すテスト。
いわば魔法実技というやつ。変わらんか。
お嬢が対抗心めっちゃ燃やされてなさりますんが、魔力よりは魔法のほうが得意だという自負があるんでしょうね。実際ゲームの時は魔法テストで堂々の一位だったから。
ある意味でお嬢は火力信奉者みたいなもん。成長した瑛士でも愛莉栖には負けるくらい。一部のユーザーからは「お嬢」ではなく「火力おっぺぇ」とか「巨砲山脈」って呼ばれていた。個人的に「火力おっぺぇ」は嫌いじゃない。お嬢は胸部装甲も強いから仕方ないね。
そして奇遇だね、俺も魔法は得意なんですよ? しょっちゅうかえでに魔法を当てられてストレス溜まりますし? 千花にゃんこに本気で魔法を当てようものなら泣いたうえでかえでもんに説教されるから、ギリギリ当たらない範囲を見極めてぶっぱしてますし? そのストレスを発散するために瑛士と一緒にバ火力ブッパですし? おすし。
……。あれ? かえでもんが原因なのでは?
「やっぱ元凶お前じゃね?」
「いきなりなんのことでしょうか?」
闇の強撃魔法を5回出してテストを終えたかえでがいつの間にか寄ってきていた。いつもニコニコ(しない)俺の隣に這い寄る(近寄る)混沌(混ぜるなマジ危険!)のニャルラトテップ様はお手前様でございやすか。絶許! 絶許!!
んなこったァどうでもいいんだよ! よくないけども。後でシメ…られるかわからんけども。
「なんでもない。こっちはデモンストレーションできないから、はてさてどうしたものかなと」
「別にこれ以上はしなくても良いのでは? 今でも十分ほかの皆さまがヤル気のようですし」
そう言いながらかえでが指さすのは、現在魔法を暴発させないように苦労しながら指先に魔力を集めて15メートル先にある5枚の鉄の的を狙って光の中撃魔法を唱えようとしている瑛士と、その隣で瞑想しながら土の塊を作って的に飛ばすせせり。
「一般的な学園生であれば現時点でもかなり優秀な方々ですよ? これ以上は不必要かと思いますが」
かえでの言う通り…なんだよなぁ。ただの魔法学園生ならそうなんだろうけど…。瑛士筆頭にこのクラスに関しては、このペースじゃ遅いんよな。年度末までに何とかして力を付けさせないと。
「いささか傲慢だと自覚してるけどさ。魔法で張り合える奴がいないとつまらんのよ」
「本当に傲慢ですね?」
だから自覚してるっての。ちゃかすんじゃねぇよ。
「わぁってるよ。瑛士はめっちゃ頑張ってるけどさ…あいつは魔法よりも剣を振ってるほうが楽しそうだし。逆に俺は剣よりも魔法のほうが楽しい。千花は瑛士と同じでお前は…知らん」
「そうですね。剣を振るうのも魔法を使うのもどちらも変わりませんし、さほど興味があるわけでもありませんね」
「そういうこった。剣とかの武器を使って戦うってことなら凄い奴はゴロゴロいても、魔法がさっぱりときた。なら魔法はどうすれば張り合ってくれるやつがおるんじゃろな。どう思うよ?」
瑛士たちの測定が終わり、今度は晴臣と忍が的に魔法を当てていく。
静かに螺旋を描くように水が模られ、軌道がややブレながらも正確に的の中心へ当てて射抜いた晴臣。水の中撃魔法は水属性の中でもわりと難しい部類にあたるが、それを使いこなす晴臣はやはり努力の天才だ。
忍も…まぁ特殊と言えば特殊だが。魔法というか忍法というか、2つの印を結んでから魔法を唱えて一直線に炎を飛ばす。中心からやや逸れて的を貫くことはできなかったが、集中力と努力の跡が見えた。
「今受けている龍蔵寺様は天才と言っても遜色ないですが…」
「そういうことじゃない。俺が言いたいのはあくまで天才とか努力してますとかは前提条件だろって話」
「だとしたらもれなく全員、優月さんが指導している瑛士さんですらも落第ですが? 誰しも翼を得ても飛び方を知らなければ飛ぶことはできないことを優月さんは知っていると思いますが」
「わかってる。だから困ってるんだよ」
一応ゲーム上では「愛莉栖・晴臣・魔法専の瑛士」が固定砲台となりえる存在だが、現時点では誰もがその可能性に届かない。ように見える。一応かえでもいけなくはないが、中盤で抜けるから除外。
これが現実におけるゲームとの差異ってことなら、どうにかしてテコ入れしなきゃならんってくらいには焦っている。ゲームと混同しすぎなんて言われたらそれまでだが、現時点で誰が年度末に魔王が復活するってわかる? 荒唐無稽な事実を誰が予想できるよ。
前提知識やゲーム知識がなけりゃのんびり魔法を楽しむつもりだったけど、あの時魔族と会っちゃったんだから、否が応でも魔物や魔族、魔王の四天王と魔族の王と戦わなきゃいかんだろうに。
なのに…。
「いまのままじゃ、俺と張り合うには全くレベルが足りてないね」
「………」
かえでが閉口しちゃったけど知らん。別に答えを求めてたわけでもないしな。
「まぁそういうことだから、お嬢には期待していたんだけど……」
そして次のテストに挑むのはお嬢と俺だが…完全に殺る気モードのお嬢は間違いなく入学以来で最大火力の評価をだすことが決定している。
でもそれ以上がいるってことを教えて、そのうえで自分で乗り越えてくれなければ、お嬢は間違いなく固定足りえない魔法使いになってしまう。そうならないためにも、早めに矯正しておきたいんだが。
「ありゃぁ、今は無理だな。完全に聞いちゃくれない」
「9割9分自業自得だと思います」
「知らん。俺じゃないその1分がすべての元凶だ」
「そんな1%のひらめきと同じ扱いをしないでください。エジソンすら99%の努力は認めてますよ?」
「偉人と同列に扱うんじゃないよ」
「はて」
それ以上は会話が続かなかった。無言でかえでから早くテストを受けてこいと言われているからだ。
言外にも自分でどうにかしろとも言っている。わかってるって、1分も99%も同じだ。
「……」
「なぁお嬢」
「……なんですの?」
一応会話はしてくれるのな、チャンスはまだあるらしい。
「一つ真面目に勝負しないか? このテストで」
「……お聞きしましょう」
「勝負するのは魔法の威力判定で、火力評価が高いほうの勝ちのシンプルに」
「……わたくしが受けるメリットはなにかしら」
「勝ったほうが負けたほうにひとつ命令をしていいって条件」
「……最低ですね?」
「そんな気はない。あらかじめ言っておくと、俺が勝った時の命令は俺からいくつかの魔法を教える、ってだけだ」
ステップアップの道を用意しておけば、何かしらのきっかけを掴んでくれると信じて。
「どうして? 敵への施しのつもり?」
「違う違う。お嬢が敵なわけないだろ。それに理由は…まぁその時になったら教えるってことで」
「……わたくしに屈辱を受け入れろと?」
「いやそういうわけじゃ……、あぁそうなるのか。確かにそうだな」
「ならわかりましたわ。勝った時のわたくしの要求は、全員に頭をお下げなさいな」
「……いいぜ。じゃあそれで」
精神的な条件は同じらしい。もっとも意味合いはたがいに異なるけども。それでお嬢が飲んでくれたというのはデカい。
「お先どうぞ。使う魔法はどうする? 制限するか?」
「構いませんわ。あなたの好きにして頂戴。もっとも……」
手に持った杖に朱く輝いた魔力を集めてから杖の先を的に向ける。輝きと魔力の密度から間違いなく威力はあの時以上はあると断言できるだろう。
「わたくしを、舐めないで頂きたいですわ! 火の強撃魔法ッ!」
魔法を唱え終わってから、力強く魔法を発射する。揺ぎ無く奔る赤の光は一直線に的へ飛んでいき、そして大きな爆発を生んだ。
土煙が徐々に晴れていくが、そこにあったはずの的は跡形もなく消し飛んでいて、もはや威力判定どころではない。フィールド全域を対象に判定用の機械が設置されているため、認識用の的が破壊されても問題はないのだが、それを待たなくても間違いなく評価はSに届く確信があった。
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立花愛莉栖
魔法属性:火
魔法精密:A
魔法威力:S New Record !!
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「わたくしは炎を極めんとする魔法使いの一人、立花愛莉栖ですわ」
ホログラムが堂々と新記録を打ち立てる。淡々と事実を述べるように、そして力強くにらみつける目の前の少女が、俺の立ちはだかった。
力不足? レベルが足りてない?
馬鹿を言え。目の前の魔法使いが、わたくしを見ろ、と全力で勝負を挑んできてるんだぞ? それも努力した天才の塊のような負けず嫌いが。
なら答えてみせなさい、あなたの魔法をわたくしに! と言わんばかりに。あの時…ダンジョンの時のお返しをされるように。なら、それに答えるべきじゃないのか? あの時の愛莉栖は答えた。それなら俺は? もちろん答えはイエスだ。
「あぁ、おーけい。そうだよな、それでこそ俺が尊敬している立花愛莉栖だ」
両手に集めていたひとつひとつを意識しながら、自分がもっている魔力を流れるように外へ放出して的を中心に魔力を周遊。空気に漂わせながら狙うは的ただ一つ。
「忖度無しに全力で行かせてもらう。すべての魔法使いの頂点は俺だって教えてやんよ」
唱えるは単体専用無属性爆発魔法、そして世界最高峰の最高火力がひとつ。
「我がマナに解放を命じる! 開闢を為して己が神に至らんことを示そう!」
詠唱は…自然と口から漏れ出したものだが、なぜかこの言葉がすんなりと身に染みついた。
そして詠唱しながら、右指から放出する純白に染まった魔力が陽炎のようにゆらゆらと漂いながら的と周囲を覆うように障壁を形成していき、左指先を起点とした白黒くスパークを放出しながら徐々に強さを増して範囲内外へ奔る。結界内に入った瞬間、集まっていた魔力たちが急速に暴走を始めた。
「無属性極大魔法【アブソリュート・ゼロ】!」
左半身に走る激痛と同時に、魔力を失った俺は意識を手放した。
******************
Name:Unknown
魔法属性:無・闇・Unknown
魔法精密:Unknown
魔法威力:Unknown
******************
—――その日。天へ一閃するまばゆい極光とその光へ追随するような漆黒の稲妻、そしてあとに残るキノコの形をした土煙がルミナス学園から確認されたと速報が流れた。原因となったルミナス学園からは、イチ生徒が大きな実験を行ったところ暴発した結果と判断され、現段階では当の生徒を1か月の停学、同伴していた教師を半年分の減俸とすることで対応を終えたと発表。警察側もこの件に関しては、「近隣への迷惑行為と付随する厳重注意を学園側に申したうえで、今後の事件性はないものとして捜査を終了した」と公表しました。
という内容のニュースが全国ネットで流れた。
なお、このとき巻き込まれた生徒たちはこう述べていた。
同じクラスの生徒A「そもそもボクにとっては彼が何を成そうとしたのかの理解が及びませんでした」
同じクラスの生徒B「アリとマッドサイエンティストが戦うとこうなるのだなと、早々の諦めとどうしようもない無謀さを肌で感じたでござる」
同じクラスの生徒C「たかがテスト如きで盛大にバカやらかしたアイツは想定以上のバカなんか?」
同じクラスの生徒D「争うこと自体が無駄だったと気づけてよかったですわ」
同じクラスの生徒E「兄ちゃん、途中まではいつも通りだったのに…なんか途中から雰囲気変わった? というかあの魔法…黒くなったっけ? なんか悪堕ちしたヒーロー転生モノを読んでる気持ちになりました…」
同じクラスの生徒F「強くて凄くてカッコいい大好きなお兄ちゃんが強くて凄くてカッコいいわるわるお兄ちゃんに変わりました!」
等々。
そして残りの5名にもインタビューを行ったが、動揺しているか回答がなく、一部は公開することを憚られるコメントのために流せなかったとかなんとか。
そして同伴していた教師に関しては、「目を離していなかったのにどうしてこうなったのか私にもまったくわかりません、ご迷惑をおかけした関係者の皆様には深くお詫びを申し上げます」と涙を浮かべながら述べており、事件の当事者となった少年は、申し訳なさそうにこう語っていた。
「いえ、記憶にございません」
このコメントを受けた学園側は追加でこのように公表した。
「主犯の生徒の謹慎を1か月から3か月へと変更する」と。
あの後、学園長に呼び出しをもらい怒り心頭な説教をもらい、美鈴先生には号泣されながら怒られ、そして最後に親から説教の電話が1時間ほど。そして3か月分の課題と寮内清掃令を渡されて学園敷地外への外出禁止命令とともに部屋へ閉じ込められた。
後から聞いたが、普通科の生徒が三日後に学園の悪評を槍玉に、もとい、いちゃもんを付けてきたが、瑛士がフルボッコにしたことで1組の悪評の払拭と普通科の悪玉菌を成敗することに成功したという。悪評にかんしては正直すまんと思っているが。
徹夜で課題終わらせてるから…許してや…。
〇党A「反省する気ねーだろ!」
〇党B「顔を上げろ!」
〇党C以下「etc...
あ、同時投稿は終了です。




