大公都入り
ビリオネリラント大公国
ココモの村も大公国に属しています。
北が山岳地帯
東が森林地帯
南が穀倉地帯
西が平野部
になっています。
大公都は、ほぼ中央にあり、北から南に川が流れていて、水上輸送により貿易も重要産業となっています。
ではでは~
「ふえ?誰?」
フフカが声で目を覚ます。
目の前に美しい女性がいる。
どうしていいかわからず、動けなかった。
「さあ、わたしを犯しなさい。お前が満足するまで、欲望をわたしにねじ込むのよ」
「おいら、嫌です」
「何を言ってるの?このわたしを弄べるのよ。たまらないんじゃない?」
「あのー、おいらには好きな女がいるから」
オークも言葉に悩む。
王女の顔は知っていて、頭目の情婦に成り下がってからは、よがる姿を何度も見ていた。
正直、気持ちが悪い。
肉欲に溺れた女が、ひどく醜く見えたのだった。
今は逆らえる状況ではないが、命令が異常なので、理由をつけても断っても罰せられることはないだろうと思った。
王女は添い寝をしているミルに気が付いた。
「お前は、この娘が抱けるのにわたしを拒否するの!?」
「おいらは、この娘が好きだから、あなた様のお相手はできません」
「何てことなの?このわたしが、こんな娘に劣るというの?」
「おいおい、殿下。夜更けに罪人の近くにいるのはまずいんじゃないですか?」
「お前が、お前がオグを殺すから、こんなことに」
「わりぃ、わりぃ。仕返しが怖かっタからな」
「お前は、わが国で裁く。覚悟するがいいわ。一番苦しむ刑にしてあげる」
「はいはい。判っタから、寝床にお戻りくださいな」
「くっ、口惜しい」
「タコーさん、ありがとうございます」
「気にすんな。俺は静かに寝タいだけだから」
ポクポクポクポクと蹄を鳴らして、コッカとココモが寄ってきた。
「タコー様、眠れませぬので、よろしいでしょうか?」
「アニキ、ボクも」
「あー、一人で寝タかっタのに。判っタ、判っタ。タだし、下穿きは、ずらすなよ」
「「えぇー?」」
「お前タちは何しに来タんだよ」
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「ふぁー、あー、身体が痛い」
「アニキ、美女の添い寝だったんだから、もっと言い方があるでしょ」
「そうです。スヤスヤ寝ていらしたのに」
「え、もしかしてずっと見てたのか?」
「ずっとじゃないよ、ねえコッカ」
「そうです、明け方までくらいですよ」
「それ、夜通し見てタんじゃないか」
「大丈夫、移動中に寝るから」
「「ねぇー」」
仲のいいふたりだった。
「朝飯あるのかな」
= = = = =
「ところで、お前タち、どうして馬車で寝なかっタんだ?」
「だってぇ、近くの馬車がギシギシうるさかったから」
「その、ひとりで寝るのが寂しく感じまして」
「ふたりで寝ればいいだろ」
「もう、そういう問題じゃないよ」
「もう少しで静かになってたのにな」
「え、どうして?」
「その騒音源がフフカのところに来てタから、ちょうどお前タちと入れ替わりだっタぞ」
「あの女、どこまで見苦しい奴なのか」
「アニキ、絶ー対、相手しちゃダメだからね」
「そうですよ、ゆるゆるなんですからね」
「キツイこと言うなぁ」
「「当然!肉欲溺れるような女にかける情けはない!」」
がっちりと腕を組み交わすふたりだった。
= = = = =
馬車隊は大公都に向けて出発する。
道中、休憩を多めにし、二日後の昼に大公都に到着した。
= = = = =
ジャルーンは、移動中、貴族のわがままと戦い、戦以上に疲労が溜まっていた。
キャサリアも王女殿下の世話をすることで、疲労の色が濃くなっていた。
馬車に揺られ大公都に入ったタコーは久しぶりの景色を懐かしんでいた。
「久しぶりだな。あいつに会いに行けないのが残念だ」
ひとりごちる。
「うわー、オイラこんな大里は初めてだぁ」
「わたしもぉ。ここが大公都なのね。人がたくさんいるー」
ふたりは初めての大都市に驚きを隠せなかった。
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討伐隊の帰還を出迎えたのは、討伐隊隊員の家族。
けが人がいないことを喜び、笑顔で迎えていた。
ジャルーンは、郊外でタコーとフフカの手枷を外し、馬車に乗車するように配慮した。
牽かれたままでは、彼らだけが悪者になってしまい、取り返しがつかなくなる。
馬車隊は歩兵軍屯所に向かった。
そこで報告ののち、関係者を振り分けることになっていた。
女たちは宿に、貴族たちは各国の外交館に、山賊たちは屯所で治療を受け、留置される。
タコーも屯所に留置される予定であったが、城へ護送され、塔に監禁されることになった。
馬車隊に先行して、ジャルーンの報告書が指令部経由で公宮に提出され、冤罪であること、証言者が王女と近衛騎士であり無視できない状況であることなどが記されていた。
外交上アイハイロード国での裁判に応じないわけにはいかない状況ではあるが、無罪になるだろう。
王女も予想していることだろうから、身柄を拘束している間に謀殺を図るだろう。
タコーは一介の旅人であるが、ココモ、コッカと関係が深い。彼女らは爵位こそ持たないが、世界的に身分は高い。
但し、嫌疑が晴れるまでは、監禁はされる。
ココモとコッカが監禁に猛反対したが、タコーが説得し、食事をふたりが担当することで承諾させた。
= = = = =
アイハイロード外交館では、王女がニュートにタコー暗殺の指示を出していた。
「あの男を何としても殺しなさい。八つ裂きにするのです」
「御意」
ビッチから指令が出ました。
大公都での話はありません。通り道です。
いずれ大事件に巻き込まれることになりますが
それはまだ先になります。
ここまで、お読みいただいて感謝いたします。
ありがとうございます。
次話をお待ちください。




