コッカの旅立ち コッカ編完結
コッカ編完結となります。
タコーは特殊な能力があるわけではないので、異世界での生活は結構厳しいものです。
そんな状況を想像していただくと楽しめると思います
ここまでお読みいただいてありがとうございます。
ではでは~
タコーは隠れていた木の根から身を起こした。
まさに命拾いとはこのことだなと心底思った。
大蛇のおかげでさほど太くない木々は倒されていた。
周りの土は掘り起こされ根菜類がむき出しになっていたところがあった。
その多くは葉の部分が無かった。
おそらく草食動物が食べてしまったのだろう。
タコーは根菜を拾い集めると数日分は賄えそうだった。
小屋に持って帰るとコッカが驚きを隠せなかった。
「タコー様は賢人様なのですか?」
「いや、違うよ」
ことのいきさつコッカに伝え、根菜の葉の形が判らないか聞いてみた。
「すみません。初めて見るので存じません」
「じゃあ、匂いでわからないか?」
「スンスン、わかると思います」
「とりあえず掘り返されているくらいは動物に食われる前に採ってこよう」
= = = = =
ふたりは数日ぶりに満腹感を味わった。
「タコー様、これからどうされるのですか?わたしのことは・・・」
「コッカ、もしよければ、一緒に旅をしないか?途中で分かれることになっても、一人でいるよりはすっとマシだと思う」
「・・・」
「今すぐ返事しなくていいから」
「タコー様」
「なんだい」
「一言でいいので、ついてこい、と」
そういうとコッカは俯いた。
タコーはコッカを抱擁し、耳元でささやいた。
タコーのシャツの胸元が温かく濡れた。
= = = = =
翌朝、コッカはタコーに同道して森の中を歩いていた。
大蛇の通った跡を巡って、食料の手がかりを調べて回った。
おかげで葉の形が判り、美味くはないにしても食料を手に入れることができた。
旅に備えて蓄えることにした。
「タコー様、お食事ができました」
「コッカ、その様付けはそろそろいいんじゃないか?」
「わたしが気に入っておりますので、お気になさらないでください」
「うーん、俺は庶民だから、くすぐったいんだよ」
「じゃあ、なおさら止められませんね」
「なんで?」
「ささやかな仕返しです」
「仕返し?」
「そうです。わたしが味わったあの夜の屈辱です」
「あっ、で、でもあれは仕方なく」
「屈辱は屈辱です、クスッ。お苦しみください。タコー、さ、ま」
「ぐぬぬ」
= = = = =
「・っ」
小屋の中にかすかな声と蹄の音がこもっていた。
「・・・」
「!」
「・・・・・」
「///」
「・・・」
「!!」
「・・」
「・・、・・、・ーーーーーーーーー!!」
= = = = =
タコーは失神しているコッカの髪を漉き、撫でていた。
しばらくしてコッカが目を覚ます。
「タコー様」
「ん?」
「はしたない女だと思っていますね」
「どうして、そう思う?」
「だって、あんな」
「あんな?」
「もう、意地悪です、こ憎らしいです」
「プッ、アハハッ。こが付くんだな」
「はい、こが付きます、フフフ」
「予定通り、明日出発しよう、一緒に来い」
「はい、ついて行きます、タコー様」
= = = = =
翌朝、小屋の中を整理して、掃除をし、次に利用する誰かのために
この滞在中に得られた生活情報を壁板に書き残した。
「タコー様、どちらに参られますか?」
「ああ、俺が同行していた商隊の目的地さ、さあ行こう」
タコーは手を差し出す。
「はい」
コッカは手を取り、寄り添った。
歩き始めたふたりの前に木漏れ日が道を作っていた。
ようやくここまで辿りつきました。
まだまだ旅は始まったばかりなので先は長いです。
飽きずに読んでいただけるように頑張りますので、ご期待いただくと幸いです。




