太陽石は僕が1人で探しに行くと見つけられない。
狂錬金術師はニアさんとカトリーナさんをかばうように前にでる。
ニアさんは不安そうに僕を見つめている。
元から僕の方から戦いを仕掛けたわけじゃないが、気持ちはわからないでもない。
「とりあえず座ろう」
そういって僕は簡単な小屋を作り皆を起こして回る。
忍者男君は無理に二度も立ち上がったためまだしんどそうにしていた。
ニアさんは「ごめんなさい」と小さく謝り一粒の涙をこぼした。彼女が悪くないことなんてみんな知っている。けれど彼女は謝った。誰も悪くなくても気持ちの整理をつけるために謝るなんて事は魔法使いでなくともよくあることだ。
僕が彼女のお姉さんを師匠でありながらないがしろにしてきた。僕は彼女を傷つけてばかりだった。
僕は「ニアさんさ悪くないです。」といった。
感情はこもっていない。本当は悪いと思っていてそれを許すなら多少の感情の揺らぎはあっただろう。
逆に良いことをしていたなら僕には罪悪感が芽生えたはずだ。
皆うつむいている。
狂錬金術師は錬金術師らしく雰囲気を壊し。
「私もその娘を傷つけてしまった事を謝罪させて欲しい」といって小さく頭を下げた。
皆が2人を見つめる中、ニアさんは
「いいですよ。」といった。
これは事故である。けれど狂錬金術師が巨人に等変化していなければ起きなかった事故だ。
それでもやはり自ら進んで魔境に入った探検家だ。
彼女は誰かを責める事は出来ないがそれでも悲しく苦しい事にはかわりがない。
泣き出しそうなニアさんの背中をカトリーナさんがさすっている。
皆は悲しみが怒りに変わらないように必死で耐えているけれど、僕は同じ気持ちにはなれなかった。
一緒に探検家になっていればどうだったのだろうか。
命の危険がつきものの大魔境以外の魔境で大けがをすると実力不足と認識され今後の活動にも影響がある。
巨人の事を話せばそれならば仕方ないとなるかもしれないが、狂錬金術師の事を話すことはしないだろう。
「太陽石はある程度手に入る目途はついてます。」
僕は弱々しく嘘をついた。
声は震えていただろうか。
ニアさんの心の負担が少しでも軽くなればと思ってのことだ。言えるのはニアさんがケガをした今しかない。太陽石は何故か僕一人で探しに行くと見つからない。太陽石探しはハンナに任せっきりになっている。




