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期末試験

行きつけの美容院で、ドリルとあだ名がついたので縦ロールじゃなく今風の髪型にしてほしいと頼んでみた。

シャギーを入れた毛先軽めの縦ロールに整えられた。

クラスの男子に、夏ドリルと言われた。


中学に入って試験ばっかりしている気がする。来週から期末試験だ。

先輩達と一緒に図書館に行く。

結城先輩に合わせて歩いていたら、歩くのが早くなった。

足の長い先輩に合わせて、私の足の回転率が上がっていく。

視線を感じて振り向いたら、要と橘先輩が”もっとゆっくり歩け”と目で訴えてた。

要と橘先輩は気が合うらしい。要がめっちゃ笑ってる。

初恋?なんだか面白くない。

だけど、橘先輩は良い人だ。応援してあげるべきだろう。

歩く速さを緩めずに、とっとと図書館に向かう。

席を準備してたら、要と橘先輩がやってきた。

「麗子、早すぎるって言っただろう」と要に叱られた。照れ隠しだよね?


先輩達にヤマを教えてもらったおかげで、上位に入り込む事が出来た。

ここでいい成績を取っておかないと、まず生徒会選挙で選ばれない。

試験が終わったら、部活の夏の大会に向けての壮行会。

同時に夏休みのしおり作成といった作業も入ってくる。

ほぼ前年度の資料の流用だけど。


ヒロインが料理部で作った物の差し入れにやってくる。

料理部の活動日は、調理場から爆発音がするので解りやすい。

あの爆発音の後に焦げてない料理が来るのは奇跡だ。少女漫画の補正か?


ヒロインが花火大会に行こうと誘ってきた。

これもイベント。

小学校の修学旅行のグループで花火大会に行くんだけど、頑張って浴衣を着てきたヒロインが履きなれない下駄で足にマメを作って歩けなくなる。

ヒーローがヒロインを背負って連れて帰り、ヒーローの背中から花火を見るという…

漫画で見た時は胸キュンとした。

私は、二人の背景の中で「どうして一条君が居ないのよ!」と3頭身で叫んでた。

胸がキリリと痛い。生返事をしたら、ヒロインが行く方向で話をまとめていた。

振り回される立場は疲れる。正直、修学旅行のグループに対していい思い出は無い。


帰り道、結城先輩に花火大会に一緒に行かないかと誘われた。

ヒロインと約束していた場面を見ていたはずなのにな…、約束があると言ったら

「当日、あの子に用事が出来たと言って断れば?花火大会の会場は広いし、人も多い。顔を合わせる事は無いと思うよ」と言ってくれた。

確かに、最終的にヒロインとヒーローのイベントが消化できれば良いわけだ。

当日、不参加とヒロインにこっそり伝えればそれで済む。


生まれて初めてのデートに誘われた。結城先輩とのデートだ。

私はヒロインの為に生きてるわけじゃない。デートを優先させて何が悪い?

結城先輩に一緒に行くと伝えると、にっこり笑って詳細は後で詰めようと言ってくれた。


後ろの方で橘先輩と話している要が、なんだか難しい顔をしていた。

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