2 歴史物って登場人物が多くなりがちだよねって話
歴史物を書くにあたって、敵味方問わず登場人物が多くなりがちです。
これが織田信長や徳川家康くらいメジャーな武将であれば説明不要で登場させても問題ないでしょう。
しかし、マイナー武将であったり弱小大名を主人公とした場合、主人公の周囲にいる人物は無名 (気に障ったらゴメンナサイ)な人物に囲まれているケースが多いです。
よほどの歴史好きならいざ知らず、私程度の知識では「この人って誰だっけ……?」となることも少なくありません。
そこで、主要なマイナー人物がいる際は武将の能力で合ったりキャラをセットにすると読者に話を理解してもらいやすくなります。
例えば、蒲生氏郷の話を書く際に蒲生郷安という名前だけを出しては、氏郷の血族と思われかねません。
そこで、地の文で「筆頭家老の蒲生郷安」という風に描写すれば、一目で家臣――それも氏郷の片腕的存在なんだなとわかります。
他にも、織田信長の話を書く際に、織田信広のことを「腹違いの兄信広」みたいに書けば、家中でのポジションや信長との関係性も伝えられます。
このように、人物とセットでキャラなり能力なり主人公との関係を伝えるようにすれば、マイナーな武将も名前を憶えてもらえるようになるのではないでしょうか。
おまけ
今回のテクニックは歴史物以外でも応用できます。
例えばハイファンを書く際に、モブのキャラを「近衛兵のウィルが~」みたいに書けば一発で他のキャラとの関係性が伝えられます。
また、似たようなテクでヒロインの容姿を読者にすり込むことが可能です。
「アンリは白銀の髪を靡かせて僕に言った。」
「僕がその場で服を脱ぐと、シエルは両手でルビーの双眸を覆った。」
「僕の言葉に、サンドラが琥珀色のアホ毛を揺らした。」
このように、ヒロインの容姿。とりわけ特徴的なものをことあるごとに何度も描写すれば、ヒロインの容姿を読者にすり込むことが可能となります。
興味のある方は試してみてはいかがでしょうか。