表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
俺の恋愛フラグ、全部百合に吸われてない?  作者: 星恋 hosiko


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

PR
67/67

選ばれたくなかった男

いつも読んでいただきありがとうございます。


白の塔編も、いよいよ最終決戦です。


今回はリオンにとって、

そしてこの物語にとっても大切な回になっています。


ずっと押し付けられてきた名前。


ずっと背負わされてきた役割。


それらに対して、

リオンが自分の答えを出します。


そしてレンたちも、

最後の戦いへ向かっていきます。


もし楽しんでいただけたら、

感想・評価・ブックマークなどいただけるととても励みになります!


それでは、第67話。

よろしくお願いします。

 バキィッ!!


 白の塔の天井へ、巨大な亀裂が走る。


 瓦礫が落ちる。


 空間そのものが悲鳴を上げているみたいだった。


『ようやく自由になれる』


 災厄が笑う。


 その身体の中心。


 黒い核が脈打っていた。


 ドクン。


 ドクン。


 ドクン。


 塔の心臓と同じ音。


「まずい……!」


 セレナが叫ぶ。


「核を壊さないと完全復活する!」


「なるほど!」


 レンが剣を構える。


「つまりあれ壊せばいいんだな!」


「簡単に言うけど難しいからね!?」


 ミアがツッコんだ。


 実際問題。


 災厄がデカい。


 めちゃくちゃデカい。


 しかも怖い。


 かなり怖い。


「レン」


 フィアが静かに言う。


「右から行く」


「了解!」


 もう説明なしでも分かる。


 フィアが援護。


 レンが突っ込む。


 いつもの形だ。


 次の瞬間。


 無数の氷槍が放たれる。


 銀色の雨。


 災厄へ突き刺さる。


『――』


 その隙。


 レンが走る。


「うおおおおお!!」


 全力。


 一直線。


 核へ向かって。


 しかし。


 黒い腕が現れる。


「うわまたお前か!!」


 剣で弾く。


 一つ。


 二つ。


 三つ。


 多い!!


「数が多い!!」


 ミアが横から飛び込む。


 紅い斬撃。


 黒い腕がまとめて吹き飛ぶ。


「レン!!」


「助かる!!」


 だが。


 災厄は止まらない。


『白の巫子』


 低い声。


 再びリオンへ向く。


『来い』


「行かない」


 即答。


『お前は選ばれた』


「だから何だよ」


 リオンが睨み返す。


 黒い風が吹く。


 髪が揺れる。


「俺はずっとそれが嫌だった」


 静かな声。


 でも。


 強い声だった。


「選ばれたから姫になれ」

「選ばれたから従え」

「選ばれたから犠牲になれ」


 リオンが笑う。


 少しだけ。


 昔を馬鹿にするみたいに。


「知るか」


 静寂。


「俺はリオンだ」


 災厄が止まる。


 理解できない。


 そんな顔だった。


「リオナじゃない」


 一歩前へ出る。


「白の巫子でもない」


 もう一歩。


「姫でもない」


 そして。


 レンたちを見る。


「俺は、あいつらの仲間だ」


 その瞬間。


 白い光が溢れた。


「え!?」


 レンが振り向く。


 リオンの身体から光が溢れている。


 塔が震える。


 心臓が脈打つ。


 災厄が初めて動揺した。


『何をした』


「知らない」


 リオンが即答した。


「俺も知らない」


 いつものリオンだった。


 でも。


 その目は真っ直ぐ前を向いていた。


 するとセレナが目を見開く。


「まさか……」


「え?」


「白の巫子の力を拒絶した」


 静寂。


 レンの脳が止まる。


「拒絶?」


「本来あり得ない」


 セレナが震える声で言う。


「塔に選ばれた者は従うしかないの」


 でも。


 リオンは従わなかった。


 選ばれた運命より。


 自分で選んだ仲間を選んだ。


『認めない』


 災厄が吠える。


 空間が歪む。


『認めない!!』


 その瞬間。


 核が大きく露出した。


 むき出しになる。


 レンの目が開く。


「今だ!!」


 フィアが叫ぶ。


 ミアも動く。


 リオンも前を見る。


 そして。


 レンは剣を握り締めた。


 白の塔編。


 決着の瞬間が近づいていた。

第67話を読んでいただきありがとうございました!


今回は完全にリオン回でした。


白の巫子。


姫。


リオナ。


今まで色々な名前で呼ばれてきた彼ですが、

今回初めて、


「俺はリオンだ」


と胸を張って言えました。


たぶんこの言葉を言うために、

ここまで旅をしてきたんだと思います。


レンやフィア、ミアと出会い、


笑って、

喧嘩して、

馬鹿な話をして、


ようやく手に入れた居場所。


だからこそ、

運命よりも仲間を選んだ。


作者としてもかなり好きなシーンになりました。


そして災厄。


初めて動揺しました。


今まで人の気持ちを理解できなかった存在が、


「選ばれた力を拒絶する」


という行動を理解できなかった。


ここもこの物語らしい部分かなと思っています。


そしてついに、

災厄の核がむき出しになりました。


白の塔編、

次回から本当に決着へ向かいます。


第1シーズンの終わりも見えてきました。


ここまで読んでくださった皆さん、

本当にありがとうございます!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ