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貴方だけに恋捧ぐ  作者: 朝比奈 黎兎
第一章 
11/40

*10*


ようやく10話目です。

いつも読んでくださりありがとうございます。




で、いきなりですが澪にピンチな展開になりました。

まぁ、そこまでやばいところまでいってはないですが

読む際は十分そこのところを踏まえてお読みください。


 糖分のべたつきがあれほどまでしつこいとは思わなかった。石鹸がない分、余計に時間がかかってしまった。ようやく取れたところで、良のところに戻る。が、突然僕の後ろから誰かの腕が回ってきた。


「え!?んぐっ!?」


 手で口をふさがれたかと思うと、そのまま近くの茂みに引きずられてしまう。下駄って踏ん張り効かないんだな……ってそうじゃない。やばい、やばい!!

 茂みの中に入ると、僕はそのまま地面に押し倒される。あぁ、浴衣が土まみれだ。どうしよう……って、だからそうじゃないっていってんだろう!!


「なかなかの美人じゃねーの」

「こんなとこで一人でどうしたのかなぁ?」

「はぐれちゃった?」


 しかも、3人もいるのか!?一人は僕にのしかかって口を押さえてる。あとの二人はその後ろから覗きこんできてる。僕にのしかかってきてる男の足の下に浴衣の袖があるから、腕も動かせない。ほんとに逃げらんないじゃんか!!


「んっ……んんん――――!!」

「結構威勢がいいんだな。てっきりおびえられんのかと思ったのにな」

「ま、そういう女でも別にいいんじゃね?」


 女じゃないし!!れっきとした男だバカ!どこ見てんだよ!!って、今は女の格好してたっけか。やっぱ、着なきゃよかった。


「なぁ、ここらじゃ誰も来ねえし?口ふさがなくてもよくね?」

「そりゃそうか。おい、でも大声あげてみろ?無事じゃ帰さねえからな」

「今から犯そうっていうのにそれ言うかよ」


 うざいうざいうざい!!笑うなキモイんだよ!!つかやっぱそれが目的だよね。くっそ、なんで此処こんなひとけがないんだよ。こいつらにとっちゃ、絶好の場所じゃん。僕の馬鹿。


「おい、とっととやっちまおうぜ」


 その言葉が合図ともいうように、一斉に男たちの手が僕の体に向かってくる。


「やめっ……触んな……お前ら……やめっ!!」

「声可愛い」

「でも、ちょっと口悪いんだな」


 勝手に分析すんなよ!!うわ……裾まくんな。足に手を這わすな気持ち悪い!!


「ヤダっ!!それ以上……触んなよ!!」


 できる限り力を込めて、足や手をばたつかせる。それこそ下駄が吹っ飛んでいくんじゃないかってほど、暴れまくる。


「このっ……暴れんじゃねーよ!!」

「っ!!!」


 痛っ……。くっそ、グーで殴りやがった。女の顔をグーで殴るなんて最低だ!!僕男だけどさ、それでも最低だ!!あー、上に乗っかられてなければ今頃殴り返してんのに……。悔しい。悔しい。今のこの状況すべてが悔しくて、むかつく……。なんでぼくがこんな目に会わなきゃいけないんだ!!くそ、口の中切れたじゃんか、血の味好きじゃないのに。


「ふざけんな……離せ!!離せよ!!……触るなぁ!!!!」


 ゴキィ


 何とも自然界ではありえない音が聞こえた。そして、僕の上にあった重さが一瞬にしてなくなる。そして、さっきまで卑下た笑いをしていた男の、苦痛に苦しむ声が聞こえてくる。何があったのか分からず、倒れたままだった僕の体が、突然浮き上がった。誰かが僕の腕をつかんで引き揚げたんだ。そして、そのまま誰かの胸に顔をうずめる。背中にまわされた片腕が、痛いほど僕を支えている。……この……香り……。香水とかの香りじゃない、ただの柔軟剤の香りだけど……この香りは……。


「りょ……お……?」

「……」


 答えてくれないけど、良……だよね?



私の作品で襲われる率が高すぎる気がしなくもないです。

どんだけ痴漢?やろうがいやがんですか?



そういう話嫌いな人ごめんなさい。

でも大丈夫、さいごまでやられちゃったりはしませんでしたからね!


そして……ゴキィって……何やっちゃったんでしょうね副会長!!

あぁ……寮のイメージがガラガラ崩れてます。

みなさんはどうですか?って、くずれてますよね?

みなさん、次回の良も素です。

素です!←大事だから二回言いました。なんならあと十回言ってもい……終われ。

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