*10*
ようやく10話目です。
いつも読んでくださりありがとうございます。
で、いきなりですが澪にピンチな展開になりました。
まぁ、そこまでやばいところまでいってはないですが
読む際は十分そこのところを踏まえてお読みください。
糖分のべたつきがあれほどまでしつこいとは思わなかった。石鹸がない分、余計に時間がかかってしまった。ようやく取れたところで、良のところに戻る。が、突然僕の後ろから誰かの腕が回ってきた。
「え!?んぐっ!?」
手で口をふさがれたかと思うと、そのまま近くの茂みに引きずられてしまう。下駄って踏ん張り効かないんだな……ってそうじゃない。やばい、やばい!!
茂みの中に入ると、僕はそのまま地面に押し倒される。あぁ、浴衣が土まみれだ。どうしよう……って、だからそうじゃないっていってんだろう!!
「なかなかの美人じゃねーの」
「こんなとこで一人でどうしたのかなぁ?」
「はぐれちゃった?」
しかも、3人もいるのか!?一人は僕にのしかかって口を押さえてる。あとの二人はその後ろから覗きこんできてる。僕にのしかかってきてる男の足の下に浴衣の袖があるから、腕も動かせない。ほんとに逃げらんないじゃんか!!
「んっ……んんん――――!!」
「結構威勢がいいんだな。てっきりおびえられんのかと思ったのにな」
「ま、そういう女でも別にいいんじゃね?」
女じゃないし!!れっきとした男だバカ!どこ見てんだよ!!って、今は女の格好してたっけか。やっぱ、着なきゃよかった。
「なぁ、ここらじゃ誰も来ねえし?口ふさがなくてもよくね?」
「そりゃそうか。おい、でも大声あげてみろ?無事じゃ帰さねえからな」
「今から犯そうっていうのにそれ言うかよ」
うざいうざいうざい!!笑うなキモイんだよ!!つかやっぱそれが目的だよね。くっそ、なんで此処こんなひとけがないんだよ。こいつらにとっちゃ、絶好の場所じゃん。僕の馬鹿。
「おい、とっととやっちまおうぜ」
その言葉が合図ともいうように、一斉に男たちの手が僕の体に向かってくる。
「やめっ……触んな……お前ら……やめっ!!」
「声可愛い」
「でも、ちょっと口悪いんだな」
勝手に分析すんなよ!!うわ……裾まくんな。足に手を這わすな気持ち悪い!!
「ヤダっ!!それ以上……触んなよ!!」
できる限り力を込めて、足や手をばたつかせる。それこそ下駄が吹っ飛んでいくんじゃないかってほど、暴れまくる。
「このっ……暴れんじゃねーよ!!」
「っ!!!」
痛っ……。くっそ、グーで殴りやがった。女の顔をグーで殴るなんて最低だ!!僕男だけどさ、それでも最低だ!!あー、上に乗っかられてなければ今頃殴り返してんのに……。悔しい。悔しい。今のこの状況すべてが悔しくて、むかつく……。なんでぼくがこんな目に会わなきゃいけないんだ!!くそ、口の中切れたじゃんか、血の味好きじゃないのに。
「ふざけんな……離せ!!離せよ!!……触るなぁ!!!!」
ゴキィ
何とも自然界ではありえない音が聞こえた。そして、僕の上にあった重さが一瞬にしてなくなる。そして、さっきまで卑下た笑いをしていた男の、苦痛に苦しむ声が聞こえてくる。何があったのか分からず、倒れたままだった僕の体が、突然浮き上がった。誰かが僕の腕をつかんで引き揚げたんだ。そして、そのまま誰かの胸に顔をうずめる。背中にまわされた片腕が、痛いほど僕を支えている。……この……香り……。香水とかの香りじゃない、ただの柔軟剤の香りだけど……この香りは……。
「りょ……お……?」
「……」
答えてくれないけど、良……だよね?
私の作品で襲われる率が高すぎる気がしなくもないです。
どんだけ痴漢?やろうがいやがんですか?
そういう話嫌いな人ごめんなさい。
でも大丈夫、さいごまでやられちゃったりはしませんでしたからね!
そして……ゴキィって……何やっちゃったんでしょうね副会長!!
あぁ……寮のイメージがガラガラ崩れてます。
みなさんはどうですか?って、くずれてますよね?
みなさん、次回の良も素です。
素です!←大事だから二回言いました。なんならあと十回言ってもい……終われ。




