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27.呪い






 理由が、必要か。


 妖艶な笑みを浮かべたまま、九尾の妖狐は言った。


 仙界に居なければならない理由が、必要か。






「ちょっ」


 九尾の妖狐の殺気を察知した凍夜いてやは、初めて動いた。

 栞太かんたが眠る小さな家から飛び出して、九尾の妖狐がこれからしようとする、ろくでもない事を止めようとした。

 が。


「ほんに愛いやつよ。弱く、遅く、修行不足。殺気を悟ったとて、止める術を持たぬ。可愛い、可愛い、」




 九尾の妖狐は、唇を大きくゆっくりと動かして、凍夜いてやへと言葉を紡いでのち、栞太かんたに呪いをかけたのであった。











(2024.3.19)




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