六十三、姉の里帰り5 【最終話】
『姉の里帰り』最終話です。
また、こちらは『黛家の新婚さん』の最終話ともなります。
よろしくお願いいたしますm(_ _)m
結論から言うと『二週間も黛と会っていない』という七海の言葉は、事実ではなかった。
しかし、七海が嘘を言っていたわけでもない。
つまり彼女が最後に黛に会ったと思っている日以降も二度ほど、黛は江島家を訪れていて、その時七海の意識がなかった状態だった、と言うことらしい。
「えっと……私、龍之介が来てくれていた時、眠っていたって……こと?」
「ああ、よほど疲れていたんだろうな」
黛は夜勤や何やらの仕事の合間を縫って、七海の実家を訪れていた。ただし時間短縮のため車で直接病院から駆け付ける。このため、ウィルスなどを持ち込まないように祖母の町子に断ってシャワーを借りてから居間に入室するのだと言う。
着替えを持参するのを忘れた黛に町子が服を用意してくれ、今後も荷物になるからそのまま来いと言われた。遠慮と言う言葉とほぼ無縁の黛は、もちろん素直に彼女の厚意を受け取ったのである。
「しかし町子よ……他にもっと良い服、無かったのかい?」
思わず素になり、この場にいない祖母に突っ込みを入れてしまう広美だった。例えば貸すにしても、兄の海人が置いて行った服とか、もっとマシな服があるハズだと。
きれいに洗ってあるようだし何処もほつれているように見えないから、確かに着る分には申し分ない。……ただ、父のシャツは微妙にサイズ感が、ダサい。瘦せていた頃の服らしいが、それでもスラリとした黛には、横幅に変な余裕がある。よく見ると、チノパンに至っては折り返しが目一杯伸ばされていて、うっすら痕が付いていた。幅に余裕があるのに、手足の長さは足りない状態だ。持ち主である本人がその悲しい現実を目の当たりにしていないのが、救いと言えば救いだろうか。
「起こしてくれれば良かったのに……!」
黛が来ても気づかないほど、深く眠っていたという七海。まるで悲劇のヒロインよろしく勘違いで泣いてしまった自分が恥かしいようで、拗ねたようにこう絞り出した。
七海の隣の空いている席に腰を下ろし、黛は宥めるように七海の手を握った。
「睡眠不足だろ? 寝かせてやりたかったんだ」
龍太郎がぐずり出した時も七海がぐっすりと寝ていられるようにと、黛は町子の協力のもと、あやしたりしたのだという。
更に言うと、龍太郎を抱っこしながら町子と世間話をしたり、居間にあるバウンサー(注:赤ん坊を座らせて揺らす椅子のようなもの)を揺らしながら町子の作ったご飯を食べたり、眠る龍太郎の横で彼女とお茶をしながら、その成長っぷりや七海の日々の様子などの情報を得たり、と言うこともしていたのだという。
そして驚くことに黛は彼女の隣で、短いながらも仮眠をとっていたそうだ。七海は微塵も気づかず、その間もすやすやと眠っていたらしい。
そして数時間後、七海が目を覚ます前に、彼は仕事に戻った。だからこれまで、面と向かって会うことが無かったのだった。
すれ違いの謎は、解けた。
しかし広美が、受けた説明の中で一番気になったのは―――
黛と町子、一気に仲良くなり過ぎじゃないか……? と言うことだ。
町子は黛を、まるでずっと家に出入りしていた近所の子供のように扱っている。そして数回来たことがある程度の妻の実家で、そこまでくつろぎ平常運転で過ごせるとは―――黛の心臓も大したものだ。広美も人見知りとは無縁のタイプだが、これから結婚したとして、結婚して一年程度でこのように夫の実家でくつろげるようになるとは思わない。
姉から黛がマイペース過ぎる、と言うようなことは聞いていたが、ここまでとは思わなかった。
「せめて帰る前にでも起こしてくれたら良かったのに……それに、おばあちゃん! 全然そんなこと、言ってくれなかったよ……!」
七海は憤るが、広美はちょっと遠い目でぼそりと呟いた。
「……町子ならやりそうだけどね……」
七海は、うっと喉を詰まらせる。広美の言葉を否定できないようだ。
一見普通のどこにでもいるようなお年寄りの顔をしている祖母の町子だが、彼女にかなりいたずら好きな側面があるのを二人は知っていた。
散歩してくると言って出た切り、なかなか帰ってこないと思ったら一人で海人のいる北海道に行っていた、なんてこともある。お土産に買ってきたTシャツは黄色いド派手なもので、大きく『ヒグマ注意』と書かれたものだった。
黛に与えた服があの、黄色地に黒で描かれた牙をむき出しにしたヒグマじゃなくて、まだ良かったのかもしれない。
たぶん、町子は七海がこんな風に思い詰めているなんて、想像もしていなかったのだろう。ちょっとしたサプライズくらいにしか思っていなかったに違いない。
それに七海も、これまで町子の前でそのような不安めいた事を口には出さなかったのだ。だいたい、うっかり泣いてしまうほど黛と会えないことを思い悩んでいるなんて、今の今まで本人も気づいていなかったくらいである。睡眠不足や忙しさで、自分の感情をじっくり見直す時間さえ、無かったせいかもしれない。
「でも帰り際にでも、起こしてくれたって良かったのに。……二週間も会えないなんて、不安になるよ」
思わず、と言ったように姉の口から零れた言葉に広美はドキリとした。
まるで、拗ねているみたいに親密な響きがある。
なんだか、ソワソワする。
広美が感じてしまう居心地の悪さの元は、身内が異性とイチャイチャしている場面を目の前にすると決まり悪くなる、と言う世の中に当たり前に心情が原因であるのだが―――それは彼女にとって、ほぼ初めての経験だった。
要するに、広美は自覚のないシスコンなのである。
そしてここに、彼女とは違った意味で妙にソワソワしている人物がもう一人。
「七海は……俺と会えなくて寂しかったのか?」
口元をムニムニと喜びに綻ばせながら、黛がわずかに俯く七海の顔を下から覗き込んだ。握っていた掌にも、心なしか力が籠る。
実は七海を起こしたら起こしたで、そのあと帰る気が失せてしまう気がした、と言うのも積極的に彼女を起こさなかった理由の一つだ。その証拠にいつも後ろ髪をひかれる思いで江島家を立ち去っていた黛である。
だからこそ珍しく七海が晒した、無防備な甘えに胸をときめかせた。
すると、遅ればせながら自分の言葉がどのように響いたのか、と言うことを自覚するに至った七海の耳が―――かぁっと、朱く染まった。
その様子を目にした黛は、まさに喜色満面。キラキラと瞳を輝かせて、真っ赤になる妻の顔を更にじっくりと覗き込む。
七海は羞恥に頬を染め耐えられなくなって、視線を俯かせた。
するとその様子を凝視していた黛が、何故かスラリとポケットからスマホを取り出し、七海を間近から撮影し始めた……!
目の前で始まった奇行に広美が驚いていると、七海がハッと意識を取り戻し、素早くスマホを持つ黛の手首を抑える。
「な!……なにしてるの?!」
「何って……七海の写真を撮ってる」
全く悪気がないか、黛はキョトンとして首をかしげた。
「……ダメ!」
「何でだ?」
「恥かしいからに決まってるでしょ……! それにほら、私なんかより、龍太郎を撮ればいいじゃない」
七海が慌ててそう主張すると、黛は思い出したように「ああ」と頷き、スマホの画面を表示した。
「もちろん、龍太郎は毎回撮ってるぞ。今日もまた撮る予定だ。みんなにも報告しなきゃいけないからな」
うっとりとした口調で、表示した写真をスライドしながら、ずらりと並んだそれを七海に見せる。七海を挟んで反対側に立っていた広美も思わず、首を伸ばしてスマホ画面を覗き込んだ。
そこにはたくさんの、さまざまな角度からとった龍太郎のあどけない写真が並んでいる。
そして何故か……眠っている七海の写真も、そこここに混じっている……
七海が嫌な予感に、ヒクリと頬を引き攣らせた。
「『みんな』……? みんなって……まさか、SNSで公開しているわけじゃないよね……?」
広美も一瞬、それを疑った。子供のみならず、まさか化粧もしていない姉の爆睡顔を、本人に承諾を取らず公共に晒しているのか?……と。
だとしたら、この男はデリカシーの欠片もない人間だと言える。
「まさか」
黛がそれをあっさり否定したので、広美はとりあえず胸を撫でおろす。
だが七海はまだ緊張を解いていなかった。おそるおそる、黛に尋ねる。
「じゃあ『みんな』って、誰のこと……?」
七海が何を心配しているのかピンと来ていないらしい黛に、慌てる様子はない。
ゆっくり記憶をなぞるように、少し天井を見上げただけだ。
「そうだな……まず、町子さんだろ? それから響さんと、徹さん」
町子はさきほどから話題に出ている七海と広美の祖母、響は母、徹は父である。
黛の弁明にホッとした七海は、少し肩の力を抜いた。―――が、続く言葉にピキリと顔をこわばらせる。
「―――それに親父と玲子。家族のうち、今のところアルバムを見ているのは六人だけだな」
そしてフォローのつもりか、黛はすかさずこう付け足した。
「……ああ! クラウドには鍵掛けてるから、もちろん他の奴は見られないぞ。安心して良い」
七海は、はじけるように抗議の声を上げた。
「ちょっ……! なんで、そういうことするの?!」
「何でって―――みんな、見たがるから?」
七海の実の親に見せることは、かろうじて許せた。
だが、玲子と龍一に見せるなら―――龍太郎の写真だけにするべきだ! あり得ない! と、七海は怒りに震える。
と言うか、そもそも。こんな無防備なすっぴん写真、本来なら撮影も保存もして欲しくない。
「私の写真は、消して!」
「? 何でだ?」
なのに当の黛は、キョトン顔を晒している。
「鑑賞に堪えられないからだよ! 龍太郎の可愛い写真ならともかく、私の地味顔を人様に晒すの、迷惑以外の何物でもないもん! 特にすっぴんは、論外!!」
すると黛はますますわからない、と言ったように首を振る。悪びれる様子もなく腕を組んで、ため息さえ吐いた。
「七海、俺はいつも言っているがな……」
そして、諭すようにこう言い放った。
「七海のその、地味な薄味の顔が良いんだ。俺は、何時間だって眺めていられる。化粧していない写真の方が、むしろ好みだ。危ないから個人情報は公共には晒さないが―――本来なら、家族以外のみんなにも自慢したいくらいなんだぞ!」
空気と化し、二人の傍らでこの遣り取りを聞いていた広美は、今度こそ耳を疑った。なんという失礼なことを自分の妻に言うのだ! と。
しかし黛は顔だけ見れば、真剣そのものだった。
どうやらふざけているのでも、揶揄っているのでも無いらしい。彼が本気で七海の顔を気に入っていている、と言う気持ちは傍観者である広美にも伝わって来る。
そもそも真顔でこんなことを妻に言う夫も……どうかと思うが。
「また、訳の分からない理屈つけて……!」
一方で七海は、はっきりと憤慨をあらわにしている。
「消して! 可愛い龍太郎の写真を眺められれば、十分でしょ!」
黛は、呆れたように首を振る。
「七海は本当にわかってないな。龍太郎のぷくぷくした頬とか足とか、見るだろ? それから七海の落ち着く寝顔を、見る。そしてまた、龍太郎のあどけない顔を確認する―――交互に見るのが、実に良いんだ!」
「あーもうっ! 龍之介が良いかどうかじゃなくてっ! 本人の私が『嫌』って言ってるんだよ! 写真、消してったら、消して!!」
七海は怒って、再び黛のスマホに手を伸ばした。黛は予想していたのか、追及をサラリと躱し、ズボンのポケットにスマホをしまってしまう。
「いやだ。これは俺のだ」
「私の写真でしょ!」
「俺が撮ったから、俺のだ」
「ストーップ! いったん、離れて!」
さすがにもう、見ていられない。
言い争う夫婦の椅子の間に、広美はとうとう割って入った。人差し指を唇にあて、二人を睨みつける。
「しーっ! 龍太郎が、おきちゃうでしょ!」
「「……」」
夫婦はハッとしたように、口をつぐむ。
実際はそれほど大きな声を出してはいなかったのだが、二人を冷静にするのに息子の名は効果的だったようだ。
自分の制止が上手くいったことを確認し、広美は一歩引いて姿勢を正す。まるで裁判の調停役のように、重々しい口調でこう確認した。
「黛さんは、お姉ちゃんの写真を消したくない……んだよね?」
「宝物だからな」
不意打ちのセリフに、ダメージを受けた七海が「うぐっ」と呻く。
「……お姉ちゃんは、自分の寝顔写真を人に見られたくないんだよね」
「うん、もちろん」
七海は気を取り直し、目一杯不満げな表情を取り繕い大きく頷いた。
「それと、すっぴんもね。特に黛家の玲子さんとお義父さんには。あと……やっぱり、お父さんにも見られたくない」
どうやら七海は、実の祖母と母には寝顔やすっぴん見られても気にならないようだ。除外されたお父さんが地味に可哀そう……と広美は思ったが、これはかろうじて口には出さなかった。
「じゃあ、こうしない? 黛さんは、お姉ちゃんの寝顔とすっぴん写真をクラウドから消して下さい。それでスマホ本体にコピーを残す。なら、黛さんの『宝物』は消えないでしょ。龍太郎の成長とお姉ちゃんが元気かどうか、それは家族みんなが気にしていることなんだから、引き続き鍵付きクラウドに掲載する」
ここで広美は、黛の方に焦点を合わせた。
「黛さんには、お姉ちゃんのどんな顔も素敵に見えるんだね。だから何をお姉ちゃんが恥かしがっているか分からないのかもしれないけれど―――それは、仲が良くて本当にそれは良いことだけど―――何より当のお姉ちゃんが『嫌』って言ってるんだもん。公開するのは確実に、アウトでしょ?」
結果として広美の提案は、受け入れられた。
たぶんちょっと考えれば誰でも思いつく解決方法だろうと思う。が、寝不足で珍しく情緒不安定な姉は、今落ち着いて考えをまとめる状況になかったのだ。少し冷静さを取り戻した七海は、その妥協案にしぶしぶながらも頷いてくれた。
「『消して』って言うのは……一方的だったかも。クラウドに上げないのであれば、別に消さなくても……良いよ。妥協する。でも、恥かしいものは恥かしいんだからね!」
「ああ」
七海の弱々しい抗議を聞きながらその膝に置かれた手を握って、黛はキラキラと輝くような笑顔で頷く。その表情は、かなり満足気だ。
「七海の秘蔵写真は、俺だけが眺められれば良いからな」
「……言い方……」
七海は呆れたように黛を睨む。
しかし、落ち着きを取り戻したその声音に、もう怒りの成分は含まれていない。
気を取り直すように首を振ると、柔らかく笑ってこう付け加えた。
「あのね、今度からこっちに寄ったら―――必ず私も起こしてね。最近は龍太郎も長く眠れるようになってきたし、これから寝不足もだいぶん解消されるだろうし。……もちろん、龍之介が私を心配してくれるのは、嬉しいのだけれど」
「ああ! 分かった」
黛は、大きく頷いた。そして恥ずかしげもなく、こう続けたのだった。
「俺も起きている七海に、会いたいしな」
「……っ!」
黛が愛しい妻に向けるキラキラ眩しい笑顔と甘い言葉には、ものすごい破壊力がある。
見慣れているハズの姉も、思わず頬を染めるくらいだ。免疫のない女性がまともに直撃を食らったら、おそらく魂を抜かれるのではないか? と想像するほど、色気だだ漏れの笑顔である。
何故かその遣り取りをそばで眺めているだけの広美も、体力をげっそり奪われてしまった。
気持ちを落ち着けるために二人から離れ、一息つこうとキッチンの冷蔵庫を開ける。麦茶をコップに入れてゴクリと飲んだ。
と―――ここで広美は、違和感に気が付いた。
優秀であろう黛は、おそらくネットやスマホの扱いに慣れているハズ。ちょっと考えれば広美の提案のようなことは、すぐに思いつくのでは? と。
出産したばかりでホルモンバランスが悪く、寝不足と育児疲れで情緒不安定になってしまった七海ならともかく。
だからひょっとして。黛が、変な理屈でのらりくらりと七海の言葉を躱していたのは―――
そう、さきほど妻に怒られている彼は……ちょっとだけ、喜んでいるように見えなかっだろうか……?
例えば、久しぶりに七海に構って貰えて嬉しかったから。しょうもない遣り取りを引き延ばしていたかっただけだった……とか?
確かに、最初にクラウドに七海の寝顔写真を上げたことに、悪意はなかったのかもしれない。でもそのあとの遣り取りは―――明らかに、無駄に長い。
言うなればただカップルのイチャイチャ、痴話喧嘩に見えなくもない。
「にぃ……にぃああ……!」
ここで広美の推理を掻き消すように、仔猫のような鳴き声が上がった。
龍太郎が目を覚ましたのだ。
すると、まるで龍太郎専用レーダーが付いてるのかのように、七海が鳴き声を察知するかしないかの所で立ち上がる。すぐに引き戸を開け、赤ん坊の寝ている部屋に向かった。
―――そしてそんな妻の後を、リードのついた飼い犬のように黛がイソイソと追いかける。
「龍太郎? おっきしたの? おむつかな? ごはんかな?」
「おむつなら、俺が替えるぞ?」
「龍之介は、仕事帰りで疲れてるでしょ? それに、すぐ戻らなきゃならないんじゃない?」
「大丈夫だ。むしろ良い気分転換になる!」
「……そう? じゃあ、お願いしようかな。でも車で戻るんだから、戻る前にちゃんと仮眠とってね」
「ああ」
赤ちゃんにかいがいしく話しかける二人の様子に、思わず広美は目を細める。
二人ともすっかり、新米パパとママの顔になっているようだ。
結婚は『ゴール』ではなく『スタート』なのだと、母親が昔鼻歌交じりに歌っていた歌詞で耳にしたことがある。
現実では小説よりずっと、結婚後に波乱がある夫婦の方が多いのかもしれない。
けれどもこの夫婦の遣り取りを傍から見ていると―――なんとなくこんな感じで。この二人はこれからも仲良く暮らして行くのかもな……とふと、思う。
あーあ、誰か良い人いないかな……?
私もそろそろ、波乱の無い恋愛がしたい……!
姉の幸せを嬉しく思うと同時に、なんだか羨ましく感じてしまう広美なのであった。
【黛家の新婚さん 完】
七海に怒られることでさえ、染み入るように喜んでしまう黛です。
黛「だって久しぶりに俺のこと、構ってくれたんだ……!」
ただし広美の知り合いエピソードの浮気した旦那さんみたいに、他の女性に構ってもらっても、ちっとも面白くない黛ですので、この先も波乱はありません(^ω^)
黛「だって俺は、七海に構ってもらいたいんだ……!」
めでたし、めでたし。
第一話目から五年半。長い、なが~い間皆様には、二人の山も谷もほとんどない日常の話にお付き合いいただき、誠に有難うございました。
『太っちょのポンちゃん』の初出から数えると、もっと長くなりますね……! 今確認したら2016年3月でした。なので、足掛け6年! ……本当に、長かった!!
七海がようやく、無事出産を果たしてくれたので、ここで『黛家の新婚さん』を完結とさせていただきます。
ランキングにもほとんど乗らないお話に、更新のたび立ち寄っていただいた読者様方には、本当に感謝しかありません。そして今、初めて読むよ! と言う方も、ご訪問有難うございます。
最後までお読みいただき、本当に本当に嬉しいです!
誠に誠に! 有難うございました!! (^^)/
追伸:ここで初めて、江島家の父の名前が出ました。
思いつきで付けているので、他の登場人物と被っていないか心配です。
もし被っていたら、こっそり書き直すかもしれません…(^^;