異世界人 【4】
「要~!」
リサとそんな話をした次の日。
後ろから聞こえた元気な声に振り向くと、俺の顔に、その声の正体と思われるものが飛び込んできた。
「ぶっぐ!」
「わっ、要ごめん!」
別に良いよ。
いや結構痛いよ良くなかったわ。
でもアイリだから許すわ。
「結構いてぇ」
そう、俺に体当たりして突っ込んできたのはアイリだった。
アイリを受け止められなかった俺は、そのまま後ろに倒れてしまったわけで。
上にはアイリが馬乗りで乗っている。
周りの視線を集めまくる俺とアイリ。
そして俺は思った。
アイリに馬乗り状態という微妙にエロいのかわからない体制で乗られていることより先に浮かんだこと。
やべぇ、異世界人ってバレちゃうじゃん!
「よしアイリ、おりろ」
「あ、ごめん……!」
そして俺は、アイリを置いて逃げた。
ちょうど周りからはあまり見えない日陰のところへ逃げ込むと、「待ってよ~!」という声が聞こえてくる。
「待ってよ要! 女の子一人残して行くとか酷いよ!」
「おー、わりぃ……」
俺は酷い人間だなあ。
昨日もリサを置いて一人で帰るとか言ってた野郎です本当に申し訳ない。
「てかアイリ、来てたんだな」
「うん、もう怪我も治ったし」
そう言って、アイリは脚をぴーんと前に突き出す。
待て、そりゃあやりすぎじゃないか?
まだ治ったばかりだと言うのにそんなに伸ばしたら、
「痛ぁあ!」
「だろうな」
思った通りだったよアイリくん。
そんなことを考えながら、俺は脚をおさえるアイリを見ていたのだった。




