第二部「力という光」
「ねぇ・・・お母さん、助けてよ。」
「皆・・・やめてよ。」
「僕は皆と同じだよ・・・。」
「ねぇ・・・・ねぇ・・・・なんで?
助けてよ・・・。」
一人の青年が大勢のものに囲まれている。
その中の一人の男が口にした言葉。
「お前のせいで皆迷惑してるんだよ。」
それに同意するように周りの皆も口々に一人の青年に向かって悪口を言う。
「何でお前がいるんだよ。」
「お前なんかいなくなっちゃえ」
「早くこの街を離れて」
一人の老人が前に出てくる。
「静まれ!!」
その老人が大勢の者の前に立ち口にする言葉。
「皆、口を慎め。」
老人の目が俺を離さない。
「禁忌を自ら進んで犯したのはお前じゃ・・・。そんな者は我らは仲間とは呼べない」
「俺、知らなかったんだ。あれが−−−だなんて。」
大勢の者に囲まれた者が言う言葉。
俺は弱かった。いつも陰で、暮らしてきた。
生まれてから光に当たることを許されていなかった。
そんな俺の前に、力という光が見えてきた。
俺はすかさず光を手に取った。
そして、俺は陰の世界から闇の世界に身を投じる。
光が俺を誘うように、俺はまぶたを開ける。
朝が来てしまったか・・・。まだ完全に日は昇ってはおらず、冷たい空気が体を刺した。
周りを良く見てみると草木に飛び散った血が散乱していた。
血は黒く変色しており、その中に夜俺を襲った犬がいた。
犬は丸くなっており、体は冷たくなっていた。
「血をなめたか・・・。」
俺は一人悟ったような顔をしてその場を去った。




