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町ごと召喚で呪われ 呪われて美少女になった俺は高校生男子です  作者: 茶山 紅
第八の呪い 呪いだらけの呪われた日常はいつも通りに呪われている
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第一話 類は友を呼ぶ呪いを呼ぶ

新章突入です。

ちょっとしたほのぼの? 編を予定しております。


 さて、俺の仮面もどうにかなり日常は戻ってきた。

 朝の鍛錬……ここ、最近は実戦経験を組んでいるので空手の特訓をする。念のために言うなら、俺だって怠けていたわけではない。

 とはいえ、薫のように朝晩ときっちりと自己練習をしているわけではない。だが、ここ最近はその自己練習を欠かしていない。

 何しろ、女の体になってしまったのだ。

 早いうちにこの体に慣れておかないと、いろいろと困る。

 体になれるように、型の練習をする。今日は学校がないので、薫の道場へと行こうかな。と、俺は思っていると、

「ああ、愛しの兄貴。

 結婚してくれ」

「ちゃんと目を覚ましてから活動しろ。

 変温動物」

 庭での特訓中にそんな寝言を言って、近づいてきた吉成を蹴り飛ばす。

 うん。だいぶ、体の動きも戻ってきているような気がする。

 力は弱くなったが、体が軽くなったためか動きが速いような気がする。

 戦闘も、力を使うよりもスピードを重視した動きがよいのかもしれない。

 そこに、

「まったくね。

 この神が作り上げたかのような美しい少女。

 彼女を愛しいと思うのは当然だけれど、兄弟で結婚はあなたたちの世界の法律違反。

 と、いうか近親相姦に問われるわ」

 と、突如として現れたアリスが俺の背後に回り胸をもみだす。

「お前もセクハラで訴えるぞ!」

 と、俺は逃れようと暴れる。

 体は女だが、心は男だ。

 俺としては、試合ではない限りはなるべく女性に手を上げたくない。

 とはいえ、こうも胸をもみ下されるのは恥ずかしいのでやめてほしい。

 そこに、

「アリス。ヨシキさんが嫌がっています」

 と、フルーがやってきた。

「えー。ひょっとして嫉妬。

 大丈夫。本妻の先はフルーちゃんよ。

 ヨシキは、第二婦人よ」

「なにが大丈夫だ?」

 と、俺はツッコミを入れる。

 つか、この世界は一夫多妻せいなのか? いや、女同士で結婚ができるのか? そういったツッコミが脳裏に浮かぶ。

「それより、ご飯を作るからいい加減に話してくれ」

「わーい。また、ホットケーキ?」

「あいにくと、ご飯だよ」

 と、俺は言う。

 こいつの食生活がひどいために、俺はなんどか世話をしたらえ付けをしてしまったらしい。今日の朝ごはんは、白米に菜っ葉のお浸し、豆腐とキノコの味噌汁。甘く味付けをした卵焼きと、甘辛いタレで漬け込んだ焼き魚である。

 一度、お昼ご飯がわりにつくったホットケーキがやたらと、アリスは気に入ったらしい。まあ、ご飯というかおやつというのか難しい品だからな。


「むぅ。なら、いらない」

「最低限、野菜ジュースは飲んでおきなさい。

 あと、おにぎり」

「おにぎりの具材は?」

「ツナマヨ」

 アリスは頻繁にうちに来る。食生活が心配なので、いろいろと食べさせた結果、どうにかツナマヨなどのお子様向けのおにぎりならば食べるようになった。

 あと、野菜ジュースだ。怖いのでコーラといった炭酸ジュースの類は飲ませないようにしている。その指示を聞いていた、兄貴が、

「まるでおかんだな」

 と、言ったのがひどく腹が立った。

 野菜ジュースを飲ませながらおにぎりを食べさせる。

「大変ですね。ヨシキさん」

「そう思うなら、料理の手伝いを……いや、やっぱりなんでもない」

 フルーの言葉に俺はそういう。

 一瞬、手伝ってもらおうかと思ったのだがやめておいた方がよい。と、すぐに思い至った。呪いなのか、どうかは知らないがフルーは生粋のドジっ子だ。

 最近は、落ち着いてきているがすぐに自滅というか死にかけないドジをする。幸いなのは、他人を巻き込まないところだろう。

 とはいえ、死んだら周囲を巻き込みかねないのでやっぱり迷惑だ。

 そんなフルーに料理を作らせるというのは、自殺行為だ。

 料理は火と刃物を使う。こいつは、階段の上り下りですら死にかけないようなドジなのだ。料理を作らせれば、うっかり転んで、コンロに頭から突っ込む。熱した油を頭からかぶる。包丁が突き刺さる。そんなドジを引き起こしかねない。

 そのために、こいつに頼む手伝いはドジを踏んだとしても死なないだろう。と、判断されたものだったりする。

 ……正直な話、幼稚園児や小学生よりも手伝える幅が少ない。

「やけどするなよ」

 と、俺は前もってふたりに渡す。

「なあ。アリス。

 お前、少しは偏食を直せ」

「嫌よ。家を出るまでずっと、固い塩味しかしないパン。味のない野菜だけのスープ。それだけばっかり食べ続けて、もう嫌なものは食べないとあたしは決めたの」

 どうやら、アリスの幼少期の食生活はかなり厳重らしい。

 シンプルな塩と小麦しか使っていない(酵母菌も使ってない様子の)パン。野菜とマメを使った健康志向だが、塩味しかつけずにだしもないスープ。

 それを、朝昼晩三食毎回、飽きもせずに食べていたそうである。

 なんでも、獣の肉を食べるということは殺生にかかわる。と、いう理由らしい。

 ……精進料理だってもう少し美味な料理のはずだ。あれも、獣の肉を使わないと決めていたらしいが、それでもおいしい料理を作っていた。

「なあ。アリス。

 念のために聞くけれど、お前の両親が殴り込みに来るということはないだろうな」

「少なくとも、あたしは勘当されているからあたしには興味がないわ。

 フルーを殺すつもりもないらしいわ」

 ふと、フィリのモンスター以下の最低家族を思い出して俺は確認をする。

「まあ、呪いを解呪するためにくるかもしれないわね」

「うわぁ」

 否応なく、かかわったら厄介なことになりそうな人種である。

 出会わないことを俺は祈っている中で、インターホンの音がした。


「あの……ここが、呪い屋だとお聞きしたのですが」

「いらっしゃいませ」

 と、やってきたお客さんに俺は挨拶をする。

 やってきたのは、

「えっと……お名前は?」

「加賀野です。加賀野隆司です」

「隆司?」

 と、俺は思わず聞き返す。

 なぜなら、相手はどうみても女性にしか見えない。

「その、呪いのせいで」

「ああ。すみません。驚いて。

 気にしないでください。俺も、同じく呪いで性別が変わったんで」

 と、俺は慌ててこちらも謝罪する。

 しかし、俺とは方向性がだいぶ違うような気がする。

 何しろ、女性というか……。

「あなたはまだ、良いですよ。

 僕なんか……アニメのキャラクターですよ」

 と、ため息交じりに言ったその隆司さんは間違いなくアニメのキャラクターのようだった。まず髪色だ。

 髪の毛の色は、パステルカラーのブルーのツインテール。そして、そのツインテールから除くのは、なぜか髪の毛の色とは違うトラ猫模様の猫耳。コスプレのようなエプロンドレスのようなフリル付きのメイド服。

 なんというか、そうだ。萌えキャラアニメの服装だ。

 それも、ただのアニメの服を着ているコスプレというわけではない。

 なにしろ、顔の作りから違う。アニメや漫画のように等間隔のおかしい、顔半分はあるような巨大な目はきらきらと輝いており、星マークすら入っている。

 肌は色白であり、アニメキャラクターがそのまま飛び出てきたようだ。

 いや、本当にアニメのキャラクターらしい。

「その、由紀さんは……その、にゃんにゃんご奉仕メイドちゃん! ご奉仕するにゃん!

 と、いうアニメをご存知ですか?」

「いえ、まったく」

 知らない。が、なんとなくどんなアニメかわかるような気がする。

「深夜に放送されるアニメなんですけれどね。

 まあ、わかりやすく言うとエロと萌えを重視したストーリー性ゼロのアニメなんです。

 ただ、うちの兄貴がそれの重度のマニアなんです」

 にゃんにゃんご奉仕メイドにゃん! ご奉仕するにゃん! とは、猫を死なせてしまった女の子が、猫に乗っ取られた。

 その結果、猫耳メイドとなって全人類にご奉仕をする。と、いうアニメだ。

 服が抜けたりパンツが脱げたり、乳首が見えたりというまあ、あまり小さな子供が見えるのは教育概念の問題としてはダメだというようなアニメだそうである。

「ひょっとして、その声もその影響ですか?」

「はい」

 甘ったるいアニメ声。

「それだけじゃなく。アニメの設定もかなり影響がでているんです」

 それは……簡単なストーリーしか聞いていないが、設定がどんなものなのか想像したくない。おそらく俺とは違う苦労がしていそうだ。そう思っていると、

「こちらの世界のメイドはスカートが短いんですね」

「いや、ちゃんとしたメイドじゃないから」

 今まで黙っていたフルーの言葉に俺はそういったのだった。このメイドは妄想だ。


 メイド。

 本来の意味は、家庭使用人である。

 イギリスでは、十九世紀後半(ヴィクトリア朝時代)において、使用人を雇うことはステータスになっていた。おの家庭使用人の女性版をメイドと呼んでいた。

 正確に言えば、ハウスメイド。女家中といって特に専門を持たずに家じゅうの家事を一通りしている女の使用人のことだ。

 そこから、給仕専門、お茶の時間専門、子育て専門、洗濯や掃除専門。多種多様にわけるが、言ってしまえば下級の使用人だったのだ。

 だが、それが太宰治という大作家がメイド。わかりやすく言うとエプロン姿の使用人や女中に惹かれたという話を聞く。

 だが、それが徐々に最近の文化によりなんというかセクハラをされたり、性的なご奉仕をしたりする。と、いう誤った知識があったりする。

 本来は、言ってしまえば女の使用人である。

「まあ、妄想の世界だよ。

 架空の物語での妄想が勝手に独り歩きし始めているんだよ。

 俺たちの世界じゃ、こういった架空の物語という娯楽は主体の一つだからな」

 何しろ、小説だけではなく漫画、さらには劇やドラマにアニメ。そういった物語からさらに、妄想をしている二次創作までしているほどだ。

 まあ、物にあふれて豊かな生活。

 生きていくうえで必要な品があるので娯楽が豊かということだ。

「しかし、よくわからんな。

 使用人に性的なことを強要するなど、主人として最低の行為ではないか」

 と、いうのはローイだ。

「まあな。現実でそんなことをしたら、セクハラだな」

「豚バラってなんですか?」

「セクハラ。豚バラは肉の種類だ。

 つか、ラしかあってないぞ」

 と、フルーの言葉に俺はツッコミを入れる。

 現在、俺たちは全員で隆司さんの家へと向かっている。

 どうやら、隆司さんの姿は隆司さんの呪いだけが影響ではないらしい。そもそも、隆司さんはこの姿になるまではそのアニメの存在すら知らなかったそうである。

 深夜アニメというのは、調べなければまず見ない完全に夜は眠る生活態度らしい。健康的でよろしい。まあ、最近では録画予約とか録画もあるから深夜番組は録画だけしておいて、生で見ない。と、いう人も多いそうである。

 まったくもって余談だ。

「セクハラというのは、セクシャルハラスメントのことよ。

 まあ、身分や地位が上であることをかさにかけて、性的なことを強要することね。

 長いから、セクハラと略しているの」

 と、薫が説明する。

「今でも社会問題になっているわ。

 まあ、さすがにあのアニメほどじゃないけれどね」

 と、薫が顔をしかめて言う。

 隆司さんが資料として持ってきたDVD。正確に言えば、番外編のオリジナルアニメらしいそれは、出来ることなら年の近い女の子と見たくない内容だった。

 スカートが高確率で捲れてパンツが見える。動けば胸がたるんたるんと揺れる。揺れる。あれだけ揺れて、どうしてブラジャーはあるんだろうか? と、いうぐらいブラはしていた。そして、服が破ける。服が抜ける。服が透ける。

 十八歳以上指定ではないので、それだけだったけれど………。

 女性陣の視線がすごく痛く冷たく怖かったことだけを記してい置く。

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