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夢の中だけ勇者さま?  作者: 菅原よしひろう
選ばれし君の名は
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僕は夢を見た(5)

澄みきった青い空と地平線の彼方まである大平原の中に立つ自分。

この状況からこれは夢なんだと分かるようになってきた。

でも、どうせ夢をみるのなら、追われる女性を救った直後に戻って来たかったんだが…

そうは問屋が卸さなかったみたい。

その辺をコントロールできたらいいんだけどねぇ。

残念無念。

今日も高く高く飛んでみる。

先日見に行った山が見える。

その山の横に街が見える。

城壁に囲まれた中央に尖塔のある街。

今日は街の方に行ってみよう。

街へ向けて飛行する自分。

やはり飛ぶのは気持ちがいいものだ。

鳥はいつもこんな気持ちのいい思いをしているのだろうか?

とか考えていると街の近くにたどり着いた。

前回の夢の中で僕が空を飛ぶと女性が驚いていたのを思い出した。

空を飛ぶというのは非常識な世界かもしれない。

街の住人に見られると大騒ぎになるかもしれないな。

安全策をとってここからは歩いて街にいくことにした。

城門を抜け、街の中に入っていく。

城門には衛兵とかはいない。

それなりに平和な世界ってことだろう。

見渡してみると中世ヨーロッパ的な町並みが広がっている。

ビールジョッキの形をした看板がある。

これは酒場かなぁ…

店先に野菜や果物がたくさん並べてある店がある。

見ただけで八百屋だとわかる。

売ってるものは現実の世界と変わらない。

ニンジン、ピーマン、キャベツにリンゴ。

リンゴを見ていたら店の中から大柄な髭のオッサンが出てきた。

髭のオッサン:「兄ちゃん、何か買ってくか?」

よしひろう:「え?えーっと…お金持ってないんですよ」

髭のオッサン:「なんだ?ひやかしか?」

よしひろう:「いや、ここに来たのが初めてで。いろいろ珍しくて。すいません。」

髭のオッサン:「そういうことかー」

髭のオッサン:「金が無いといろいろ困るだろ。金稼ぐ場所教えてやろうか?」

よしひろう:「是非ともお願いします」

夢の中なのにお金を稼がないといけないという訳の分からない状況に困惑する自分。

髭のオッサン:「おーい!リズ!」

店の中から女の子が出てきた。

リズ:「なに?父ちゃん」

歳の頃は14、15歳ってところだろうか。

若い娘っていいなぁと眺めてたのを髭のオッサンは見ていたらしく

髭のオッサン:「うちの娘に手ぇ出したら殺すぞ!」

と笑いながら凄まれてしまった…

いつの時代も父ちゃんと娘はこんな感じなんだろうな(笑)

髭のオッサン:「リズ、この兄ちゃんを求人板のところへ連れていってやれ」

リズ:「えー、めんどくせー」

髭のオッサン:「そう言わずに。困ってるヤツを助けると後で自分に返ってくるっていうぞ?な?」

リズ:「わかったよ。ほら、ついてきな」

しぶしぶ案内を承諾してくれたリズ。

見た目はかわいいんだけどなぁ。

この親にしてこの娘在りってヤツか。

足取りも軽やかに前えと進むリズ。

周りの珍しさについついよそ見をしてしまう僕。

剣と盾の看板のあるお店を発見!

よしひろう:「マジか!」

と喜んだのもつかの間

「ドン!!!」

何かにぶつかった。

前を見ると柄の悪いオッサンが。

柄の悪いオッサン:「てめぇ!どこ見て歩いてやがる!」

よしひろう:「すいません。すいません。すいません」(リズさん助けてー。チラッ)

リズはというと、先程まで前を歩いていたはずなのに…姿が見えない。

脱兎のごとくその場から逃げたらしい。

柄の悪いオッサン:「どこ見てやがんだ!おら!!」

目の前に男の拳が迫って来る。

よしひろう:「ひぃぃぃぃ!」


目が覚めた。

心臓がバクバクしている…

寝汗までかいて…

同時にスマートフォンのアラームが鳴り出した。

すかさずアラームを止める僕。

寝たのに全然疲れが取れてねぇ… orz

仕事に行く支度をせねば(ため息)

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