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夢の中だけ勇者さま?  作者: 菅原よしひろう
ラクサーシャの地下迷宮
54/58

僕は夢を見た(52) 地下への近道

地下23階を探索する。

通路を進んで行くと、遠くに3人の人影が目に入った。

どんな人物かは薄暗くてよく見えない。

近づいていく。

10mくらいまで近づいてそいつが人ではないことに気づいた。

屈強そうな体つきに豚の顔をした怪物。


よしひろう:「オークだ!」

エルマ:「倒すわよ!」


戦闘体制に入る。

剣を抜きオークと対峙する。

オークも武器を構え威嚇してくる。

最初の攻撃はオークからだった。

大きく剣を振り下ろしてくる。

左手の籠手のガードで剣を受け止め右手の剣でオークの心臓を狙って一撃を加える。

が、オークの盾で防がれてしまった。

オークが再び剣を振り下ろす。


よしひろう:「スルー!」


オークをすり抜ける。

そして剣を逆手に持ち変えて背後から心臓目掛けて一撃を加える。

「グェ!」という声を上げて光の粒子と化すオーク。


よしひろう:「まずは1匹。」


もう一匹が剣を振り下ろしてくる。

それを籠手で受け止めると、オークが突然体当たりをしてきた。

吹き飛ばされる僕の体。


よしひろう:「うわっ」


倒れ込んだ所を別のオークが槍を突き立ててくる。

僕は体を回転させてなんとかその攻撃を避ける。

再び槍を突き立てようとするオークから逃れるために僕は飛び上がった。


よしひろう:「飛翔!」


オークの頭上に舞い上がり頭頂部に剣を突き立てる。


よしひろう:「2匹目!」


剣を持ったオークが剣を僕の喉元目掛けて突き立ててきた。

剣でそれを払い、剣をそのまま滑らしてオークの右手を切断する。

「グェェェーー!」

と悲鳴をあげ、その場に倒れ込むオーク。

そのオークの頭目掛けて止めの一撃を刺す。


よしひろう:「3匹目(ハァハァ)

よしひろう:「怪物が強くなってきてるような気がする。」

エルマ:「確かに…」


気持ちを落ち着かせ、さらに奥へと進む。

地下24階への階段を下り探索を続ける。

地下24階からは中央が吹き抜けの螺旋階段が続いていた。

攻略本を見ると、地下40階までこの螺旋階段が続いているようだ。

途中の扉を開けるも何もいないという状態がしばらく続いた。


エルマ:「やはり他の冒険者が先にいるのかもしれないわね。」

よしひろう:「怪物はその冒険者に倒されちゃってるのか…」

よしひろう:「楽でいいんだけど、実入りが無いのも考えものだよね(苦笑)」

よしひろう:「この吹き抜けを使ってさ、一気に地下40階まで行っちゃおうか?」

エルマ:「正気?一気に怪物も強くなっちゃうのよ!?」

よしひろう:「先行する冒険者の後をこのまま歩いてても怪物には出会わないよね?」

エルマ:「う゛…」

よしひろう:「先行する冒険者が地下40階よりも下に行ってる可能性もあるしさ。」

エルマ:「うーん…どうだろうか?」

よしひろう:「エルマがいればなんとかなるっしょ(笑)」

エルマ:「あまり私を買い被らないほうがいいわよ?」

エルマ:「私もあなたと同じ初心者だってことを忘れないで。」

よしひろう:「分かってる。」

よしひろう:「ちょっとだけ、様子を見に行くだけだからさ。」

よしひろう:「頼むっ!」


渋々承諾するエルマ。

エルマ背負って吹き抜けへと飛翔する僕。

ゆくりと地下へと降りていく。

途中、地下30階辺りで先行する冒険者達と出会ったので声をかける。


よしひろう:「お先にー」


驚きの表情と供に返事が返ってきた。


冒険者達:「気を付けてー」

よしひろう:「ありがとー」


地下40階の吹き抜けの真ん中に降り立つ。

目の前に扉があった。

周囲からわらわらと人影らしきものが近づいてくる。

人の形はしているが頭が山羊だった。

エルマの顔がひきつった。


エルマ:「レオナールよ!」

よしひろう:「レオナール?」

エルマ:「話は後よ!!」

エルマ:「ここで戦うのは不利だわ。」

エルマ:「あの部屋に入りましょう!」

よしひろう:「分かった!」


急ぎ目の前の扉に走る二人。

扉を開けて中を確認する。

幸運にも何もいなかった。


エルマ:「この狭い入り口を利用して戦いましょう!」

エルマ:「ここなら1対1で戦えるわ。」


入り口に近寄ってくるレオナールに向けてファイヤーボールを放つエルマ。

部屋の入り口の外側で火柱が上がる。

僕はエルマの横でいつでも近接戦ができるよう剣を抜き身構える。

エルマの呪文の詠唱が途切れることなく幾度も行われた。

1匹に対して1発のファイヤーボール。


エルマ:「赤き炎よ現れ出でよ。集いて舞いて火球とならん。」

エルマ:「ファイヤーボール!」


途中、エルマは魔力補充のポーションを全部飲み干した。


エルマ:「ファイヤーボール!(ハァハァ)」

エルマ:「まだ敵は残ってる?」

よしひろう:「いや、全部倒したみたいだ。」

部屋の入り口前に散乱している紫色の魔封石を拾い集める僕。

全部で13個あった。


エルマ:「危なかった……orz」


涙ぐみその場にへたり込むエルマ。

よしひろう:「エルマールって何?」

エルマ:「レオナールよ!私の名前に引っ掻けないで!」

よしひろう:「ごめん。似てたもんだからつい。」

エルマ:「1文字も合ってないじゃない(苦笑)」

エルマ:「レオナールは低級の悪魔よ。」

エルマ:「ヒロの武器って魔法の武器じゃないわよね?」

よしひろう:「うん。」

エルマ:「低級の悪魔相手に普通の武器が通じるのか分からなかったの。だから焦ってた。」

エルマ:「あれだけの数相手に、土壇場で武器が通じないなんてことになったら命が無いわ。」


黙って頷く僕。


エルマ:「地下迷宮を一気に降りることの怖さを理解してくれたかな?」


優しく微笑みかけるエルマ。


よしひろう:「はい。軽率な行動でした。ごめんなさい。」


膝をつき頭を下げる僕。

その頭を優しく撫でてくれるエルマ。


エルマ:「ん。分かればよろしい。」


その時部屋の外、吹き抜けの中心部辺りから大きな音がした。


「ドドォーン!」

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