第039話 「試練を始めようか2」
どうも、ミケ乱です~♪
戦闘シーンってどうしてこう手に汗握るのが多いのでしょね?
実際駆け引きで負けるかもって思うからと言うある種の恐怖がそうさせている、ってどこかで聞いた事あります。
どんな時でも最悪の事態を想定して戦う、でも負ける気はないって言うのもあります。
あとは人によってですが「後先考えないでぶっ飛ばすだけよ」と言う説もwww
一瞬頭に「あぱぱぱぱぱぱっ」って声が聞こえたのは俺の幻聴?w
では続きをどうぞ~
違う部屋へと来たのは次の試練が魔法使いの試練だからだ、部屋って言うよりダンジョンの一つみたいな感じだ。
扉を開けたらスタートするがここは一応魔法を展開してから扉に向かう、分かる人はわかるのだろうけどここは「キラーハウス」と同じ感じになっている。
SSOだと「キラーハウス」と「ダックシューター」の二つあるがどっちも本来は「木像君」が襲ってくるし、1~2発で終わるような簡単な戦闘だったりする。
だが今回は「グレート木像君」が敵だから下手をすると最低でも10発くらい打ち込まないと沈まないだろう、それだけ「グレート」が強いのか分かるだろう。
「さて展開は20個にして使うたびに補充でいいかな」
「連射」と「リピート」のスキルを使うことで常時10~50個の魔法弾を展開できる、コレは属性でも同じで通常より威力が8割まで下がるが連射と補充が可能でPVP戦では重宝する魔法だったりする。
「魔力操作」が高くないと直ぐに展開が難しいスキルでもある、あとはこの「キラーハウス」型ダンジョンのレベルだけだ。
レベルが高いほどリアルに敵味方みたいなのも出てくる、面倒な展開になると民衆まであるレベルがあるからだ。
「ま、なるようになるか」
扉の前にきてゆっくりと扉を開く、本当にダンジョンって感じの通路があった。
建物型だったら民衆が多いが、今回はダンジョン型だから気をつけるのは冒険者プレートだ。
息を吸ってから一気に走りだす、タイムトライアルな所もあるからスピードも優先させる事もある。
ストレートから直ぐに曲がり角に差し掛かり手前でとまる、ちらっと壁の影から除くと「グレート木像君」が2体待ち構えていた。
一呼吸おいてから直ぐに飛び出す壁に足をかけて一気にダッシュする、「グレート木像君」は気がついたみたいに俺の方に来るが俺がジグザグに動きながら「マジックアロー」を打ち込む、連射的に10発ずつ「グレート木像君」に叩き込む。
2体とも直ぐに光の粒子になって消えていく、立ち止まってる暇もなく次へと向かう。
再びストレートに差し掛かると3体の「グレート木像君」を確認した、防御型の盾を持ってるタイプだった。
俺を確認したら盾を構えて待ち構えている、実際はこの盾を吹っ飛ばして倒すのだが面倒だから「壁走り」をする。
さすがに「グレート木像君」でも壁を走るとは思ってなく反応が遅れたようだ、直ぐに打ち込んで3体を一気に倒す。
壁から降り立ち先に行こうとしたら目の前にいきなり「グレート木像君」が現れた、隠し部屋らしいところに居たらしい。
振り下ろされた腕を受け流し、右手に「マジックアロー」を展開してから一気に打ち出した。
さすがの「グレート木像君」でもゼロ距離からの通常攻撃+魔法攻撃を食らったら堪らないだろう、殴られた場所は陥没し魔法攻撃で円を描くように貫通しているんだ。
「危ないな、普通の魔法使いなら倒される展開だぞ」
SSOのプレイヤーなら魔法使いでも接近戦も出来ないやつはお荷物だって言う考えがあったりする、実際魔法職のやつらは基本的剣術と護身術を取得してるやつらが多い。
職業制がないSSOならではの考えだったりする、たまに「魔闘術流」と名のる魔法格闘家がいるくらいだからだ。
今さっきのわざも「魔闘術流」の一つで初歩的な攻撃だ、だけど使う魔力の量や威力だけでも奥儀になるほどの技でもある。
初歩は「魔法撃」って言う名前で、俺が使ったのは「連破魔法撃」と言う上級に近い攻撃だったりする。
この後は殆どが同じ展開だったりする、ただお邪魔プレートが出てきたりする。
だが俺の場合は「壁走り」や「三段飛び」利用して「グレート木像君」を倒していった、戦闘だけでも計10回はこなしている。
普通の魔法使いでももっと時間をかけるほど困難な場所だ、使う魔力とスキルが消費がいいのと体力とかも普通の男の何倍も強いから出来るやり方だ。
扉が見えてきたのでそろそろ最後の部屋だろうと考えていた、さすがにこれ以上は普通じゃなくても長すぎるからだ。
扉を開くと直ぐに中に入りこんで中を見回す、そこには5体の「グレート木像君」がいた。
一斉に動き出す「グレート木像君」展開して射撃するが寸前で動きが早くなって「マジックアロー」を避けていく、さすがにかわされるとは思っていなかった。
どうやら機動性の高い「グレート木像君」なのだろう、俺は「マジックアロー」を円系に展開して両手に展開した。
「マジックアロー・マシンガン!!」
そういうと同時にさらに速度の速い連射をする、威力は落ちるけどその代わり速度が増して目で追う事も出来ないほどだ。
一体一体倒していき最後の一体になるまで倒した、しかし最後の一体がさらにスピードが上がった。
うっすらとその体に魔力光が見える、まさかのここでのパワーアップでもしたのか?
胸のGの下に「改」と文字が浮かび上がってきた、それをみた俺も驚愕な顔になっているだろう。
「まさか、レア系の「グレート木像君(改)」か!!」
「グレート木像君(改)」はレベル的には「スーパーグレート木像君」より劣る、だがそれを補うほどの力と瞬発力を持っている。
いきなり俺の目の前まできて殴りだす、何とか避けるが風圧が半端ではなかった。
勢いが乗った拳が俺の前を通過するたびに服が裂け皮膚を軽く傷を付ける、一度体制を立て直すために足に向かって蹴りを入れる。
「グレート木像君(改)」はすぐさま後ろへ飛びさる、勢い余って壁まで下がるっている。
コレが改の弱点でもある制御系が悪くなる、力と速度が上がる分制御が出来なくて勢いが余る。
ほほの傷を拭うと「身体強化系魔法」と「防御魔法」を連動して使う、その後は20個あった「マジックアロー」を50個に増やして展開させる。
構えるとすぐに「グレート木像君(改)」が襲ってきた、勢いや力が乗った攻撃にさらに「猪突猛進」のスキルが発動してるように見える。
凄いスピードで俺に迫るので横に全身を使って回転する、回転する時にワキ腹に5発ほど打ち込んでいる。
勢いあまって壁に突撃する「グレート木像君(改)」、しかし壁の方が壊れている。
立ち上がる「グレート木像君(改)」だが横に少しヘコみと穴が数個開いてる、さすが防御率も上がっているのだろう。
「ここまでとはさすがに俺もびっくりするぞ」
ふたたび突進してくる構えになった、俺は最後の賭けに出ることにした。
片手に全魔法の力を集中していく、出来るだけ多くの攻撃強化魔法を何度もかけていく。
「コレやるとあとが絶対に大変になるだろうな」
狙いは一瞬だと言う事が分かっている上に魔力攻撃しか使えないのがハンデになっているからだ、剣が使えれば魔法剣で切り裂けるが今の試練では剣が封じられている。
全部の魔法展開が終わったと同時に「グレート木像君(改)」が飛び出してきた、さっきより少し遅く感じるのは横腹の傷のせいだろう。
俺に殴りつけようとするが俺は腕を受け流すようにしてぐるりと外に逃げる、一回転すると同時に「グレート木像君(改)」と一緒に動き出す。
「影取り」と言われる相手の後ろに回りこみ後ろから相手を制御する技だ、そのまま壁にぶち当たる瞬間片手に溜めておいた攻撃を一気に背後から叩きつける。
勢いと全魔力攻撃と壁に衝突する衝撃のバウンド効果が合わさることでダメージを増強、完全に胴体が破壊され腕と頭が宙を舞っている。
俺も破壊による衝撃で飛ばされている、何度か回転して着地したが顔や体がコゲ痕や傷だらけだ。
さすがに普通の魔法使いなら最初の突進でアウトだっただろう、今の戦闘はさすがに俺で肝を冷やすほどだ。
「ちょっとやばかったな、一応これで二つの試練は元に戻るはずだろう」
立ち上がり魔力回復ポーションや回復ポーションを飲む、さすがに苦い味が口に広がるが今は回復をしないと後が持たない。
魔力量は一応8割戻って体力は9割まで戻ったおかげで傷も薄くなった、さすがに全回複までのポーションは飲めなかった。
あまり飲みすぎると回復量が低くなるからだ、自然回復にも時間が掛かるのはSSOでも同じ感じだったからだ。
ポーションを何回も使いすぎると回復麻痺になり、ポーションを飲んでも回復が激減する事になる。
回復麻痺は一日で治るのであまり気にならない、でも戦闘中だと下手すると倒される事もあるからあまり使えないのもある。
コレは制限の意味もあって高いレベルのモンスターを狩ってレベルを上げるために多様するポーションが多いためだ、とあるゲームでポーションがかなり高い暴利的なことをしていたのがあったりする。
回復魔法ならその点はなく普通に回復できるがそっちで戦う人の方が多い、ただサイクルをしないといけないのもあるが緊急以外はあまりポーションは使わないのがお約束だったりする。
そういったメリットデメリットをちゃんとしてるのもSSOのリアルさを追求した結果だ、ちなみにこの世界で出回ってる最高なのはCクラスのポーションだったりする。
「どうやら次の試練へのお誘いか・・・・」
中央に光る魔方陣が浮かび上がり光を放っている、まるで誘っていると俺の勘がヒシヒシと感じている。
どうやら最後の試練へと向かうしかないようだ、ゆっくりと魔方陣へと歩き出すのだった。
つづく
SSO知識:ポーション
ゲームではお馴染のアイテム、ランクもE~SSSまであり。
その効果もさまざまある、主に4つに振り分けがあって傷を治したり魔力を回復する「治癒型」、精神を安定にしたり呪いを治したりする「対干渉型」、毒や病気に聞く「解毒型」、それらを全部兼ね備えた「万能型」。
ほかにもあるが毒や呪いといった人害になるポーション「禁忌型」があるがコレはポーションではなく攻撃アイテムになる。
SSSランクポーションはどんな死にかけでも息があれば完全に直る。逆にEランクだと擦り傷程度しか回復しない。
ポーションはランクが低ければ低いほどデメリットが大きくなり使いすぎると「回復麻痺」といわれる状態になる。
ポーションでの回復率が4割になってしまうが一日休めば治る、しかもその状態を続けると「回復障害」となり高い解毒ポーションじゃないと治らなくなる。
では次回もよろしく・・・ねw




