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第038話 「試練を始めようか」

どうも、みんなのミケ乱です。


どうもすみません、ちょっと遅れました。

昨日いろいろと忙しく家に帰ったら倒れてしまったのです。

ま~色々とあって血の検査やらをしたからです、地味にナースの人が下手で痛かった。


では続きをどうぞ。

銀よりきらめきの強い刀身が目の前にある、魔力ある者が見ればその刀身から魔力光も輝きを放っている。

長さからしてショートソードとロングソードの中間くらいの剣、飾りも少なく性能と扱いやすさを重視した作りだ。

今まで使っていたショートソードより重量感はありそうに見えるが、ミスリルの特性で実際鉄のショートソードより軽い。

しかも「+8」のおまけ付きだ、下手をすれば普通のミスリルソードより高い性能を持っている。


「今回はかなり良い出来だ・・・大事にそして思いっきり使ってくれ」


ガットさんが渡してくれたミスリルソードはコレでもかって言う匠の技で作ってくれた。持った瞬間、良く手に馴染んでいる。

長年つかった剣と言ってもいいくらいそのしっくり感がある、硬皮の鞘に入れてから背中に背負う感じにした。

さすがに腰につけたら引きずってしまうからだ、もう一本は前壊れかけたショートソードを入れた鞘に入っている。

抜いてみると鉄より硬い金属と重量を持っている、前の鉄を溶かし鋼と混ぜた合金製のショートソードだ。

長さは同じだけど厚みが増して重量が増えて、鋼を入れた分大きくなったのだろう。

予備の武器としてはいい出来だったりする、しかも「+7」の補整付きなのもいいだろう。


「その剣は意思があった、本来なら壊れて朽ちてしまうのに主がいいやつだったからだな・・・再び剣として直せた」


「ありがとうございます、ガットさん」


「コレも仕事だ、礼はいらん・・・俺も久しぶりに意思を持った剣に出会えてよかったぞ」


SSO時代も同じ感じだった、理由は分からないけど剣を大事に使っている奴にだけ偶に剣に意思が宿ることがあるらしい。

意思を持った剣はその刀身が完全に折れるまで修復可能で、主のために戦い続ける剣になるとか。

あと意思を持った剣を材料にした場合も完成度も向上すると鍛冶屋プレイヤーが言っていた、相性もあるけど一人だけほぼ伝説級の聖剣を作ったと言う話まであったからだ。

経営陣もまさか伝説級を作れるやつが現れるとは驚いていたらしい、その剣を欲しいといった人が集まったが「意思ある剣」は使い手を選ぶことが多い。

仲間内で検証した結果選ばれた人間以外だと4割しか使えない、使い手だとその力は10全に使えるさらに条件付きで1.5倍の力が出せるという事らしい。

俺の場合はコレクターの面で色々と武器を集めていたからな、そういった伝説級は一応何本か持っていたし。

「神々の試練」だとそれらがキーになる事が多く、集めておくのは普通だったからだ。


「それにしてもガットさんの仕事は凄いですね、凄く馴染むから何年も使っている感じだよ」


「あの儀式は癖や型をみるものだ、手を見たのも手に馴染むようにするためだ」


剣の振り一つでもその人の性格や特性が分かる、ボクサーがシャドー一つでもしたらその実力がわかるのと同じ感覚だろう。

このしっくり感はガットさんとSSO時代の自分のキャラしか出せなかった、たまにいるけどその人たちもトッププレイヤーだったりする。


「ではまた修理の時にでも」


「何時でもこい、最高に仕上げてやる」


ふっと笑うガットさんなんとも渋い感じだ。こういう人になってみたいけど今の俺には無理だろうと思う。

お礼をいいながら店をでると直ぐに教会へと向かう、相変わらず人気のある教会は冒険者も多く行き来する場所だ。

ギルドで教えてくれる訓練以上にこの教会は戦いの神でもあるアーシェ様だからな、加護だけでもほしいと思う奴らもいる。

加護は戦いに影響あると言っても、プレイヤーなら最低でも「加護(中)」くらい欲しい。単に効率だけの問題だが加護が有る無しではかなり違いもあるからだ。

「加護(小)」でも1割の力が加算される、戦いではその一割が勝敗を決める事が多いからだ。

たった一割、されど一割って感じに言うほどにトッププレイヤーならわかる境地だろう。


神殿の裏側に回りそこにいた神官騎士に話を通しておく、これで裏神殿に向かうことができるからだ。

一応話は通していてるし、今回は教会が依頼を出しているのだから。

裏神殿は基本誰もが来ないから良いということで、俺も気にしないで入っていく。


「ン?」


一瞬だが視界がぶれる気分を感じた、コレは試練の間に飛ばされる感覚と同じだった。

目の前には一体の「グレート木像君」がたたずんでいる、手には木剣をもっているのでこれは戦士の試練だとわかる。

近くに行こうとすると、すると目の前にいきなりスクロールが現れる。試練のルールの確認をするために色々と書かれている。

死なないけど一週間痛い思いをするから気をつけてとか、結構過激な内容も何個かあった。

だけど再チャレンジは一月間できなくなる、下手すると強くなる可能性もあるかもしれないからだ。

試練をするなら了承という文字を押せと書かれていたので、俺はすぐに押した。

すると「グレート木像君」が剣を構えた、ゲームでは感じなかった明確な敵意がひしひしと感じている。


「さて、試練を始めようか」


そう言うと同時に鋼のショートソードで切りにいった、相手の「グレート木像君」もなかなかで俺の剣をしっかりとガードした。

剣と木剣が弾き合う音が何度も響く、攻防が交互に入れ替わるとその度に剣の衝撃で空間が震える。

父様より強くないがそれでも気の抜けぬ戦いになっていた、蹴りが飛んでくればそれを飛び避けながら俺も蹴りを入れる。

剣を流して下に叩きつけるとそのまま回し蹴りを入れる、見事に決まったのか頭のところにヒビが入る。

だがさすがに「グレート木像君」って言われるだけある、蹴られたくらいで怯まず剣を押し上げてさらに攻撃してきた。

剣では間に合わないから腕を掴んでくるっと飛び越える、着地と同時に剣で再び弾き合いが始まる。


「さすが「グレート木像君」だな、蹴りだけじゃ倒せないよな」


剣と剣が弾き切り込みを繰り返す、体力を削るつもりなのだろう。

だが、俺もそれを知っているから気にしないで戦う。一旦引いてから剣に魔力を注ぐ。

「グレート木像君」もなんか構えをしている、相手も一撃に決めるつもりなんだろう。

多分スキル「剣術」の技で「パワースラッシュ」、「スラッシュ」から派生する剣技の一つだ。

力を溜めて出すためタイミングが難しいのと隙が多い、ただし当たれば大半の敵を倒す事が可能だ。

だが俺だって甘くない、タイミングが分かっているからだ。

そして俺も「パワースラッシュ」を使うつもりだった、魔法剣にしてさらに攻撃力を上げるためだ。

睨み合う俺と「グレート木像君」、その力が溜まったのか動いたのは「グレート木像君」の方だった。


「なろう!!」


機動が「パワースラッシュ」をとってるから読みやすい、剣が迫ってきたがしゃがんで交わす。

頭の上を剣がうねりを上げて通りすぎていく、直接じゃないがそれなりにダメージをくらった。

だが歯を食いしばって一気に懐まで入りこむ、そして「パワースラッシュ」を発動していた。

剣が深々と切り裂き、どうやら核まで切り裂いたみたいだ。


「倒したか?」


斬られた「グレート木像君」は粒子になって光を放っていた、「グレート木像君」はすぐに倒れると粒子になる事が多い。

SSOの時も同じことだった、そしてどうにか試練の一つを終えた。

そして、俺の目の前が歪むと違う部屋へと連れて行かれた。




つづく

SSO知識:「スラッシュ」

スキル「剣術」とスキル「斧術」の剣技、使い勝手がよく戦いにも良く使用されている。

派生剣技では「ダブルスラッシュ」と「パワースラッシュ」

「ダブルスラッシュ」は手数とスピードを重視した剣技だ。「パワースラッシュ」は一撃必殺の攻撃力上昇系だったりする。

使う技は自分でアレンジするのもいいし、自分にあった剣技を使うのもいい。

さらに上が何個もある、ちなみに一番強いのは「オメガスラッシュ」。


では次回をお楽しみに。

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