【初旬】【終旬】
オルゴール、音色。
【初旬】座礁、瞬間、はねる
||:心音 鳥の羽振数と一致、かすかに見える、あの人
今、大地を踏み締め、脈立植、超え出る
ひやくの時、今、鳴時に、波が、私へ.
大海原へ.
【終旬】あの人のものを忘れることができなくても、それはもう,必要ないです
声が残る蓄音機、樹木の枝に巻かれる相階段、シュパムドール.
散りばめられた直糸、澄み渡る青斜陽が真空管に紐解かれた.
引き際を忘れたあの花は いつしか終わりを迎えていた.
束になり弾けていく頃、鳳仙花の種子が冬を誘う
並木に置かれたプレゼントは誰のものでもなく、
雪風と共に、
リボンが破ける
「いったい何処から来たのだろう」と
一吸いの煙を蒸して煙草を断つ
やがての秋はもう来ない、「いつ立秋が来たのだろう」
蹴落とす雪がブーツに絡まる、結露が雨水に身を結ぶ
寒露の朝露に溶かれた松林
季節のたびに残してきたもの
去ってしまったもの
あなたがつけた最後の傷は やがて 花の最期に 奪われるでしょう
あなたが忘れた水やりも 花の最期に 告げるでしょう
あなたが残した最期の言葉も 背後の花が 頷くでしょう
あなたが語りを続けるのならば 花はあなたに 揺れるでしょう
あなたが私を忘れるのならば 萎れた枯木を 見つめるのでしょう
やがて萎れたあの花は、栞となって閉じられた
一つの花はこう言った.
「それはあなたの子供の時みたいだから」 消えてゆく.季節がきた.
雨の日 暗い街路樹の墓跡を踏み締め 墓に花を
コートの男 微かに遠ざかる灯を印に
雨の雨水が叩く 小さなランプで耳を澄まして
静かな部屋はカーテンに 伝う雫
礼拝堂 大扉の一室で窓から映る雨の綾を見つめる青年がいた
破片は転がるステンドグラス
遠く 少しばかり空いたドアに目が映る 隙間から光が
「ありのままの涙は美しく愛せますか.」
『そのままで いて下さい』 .
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