不安の吐露
シーナ達が俺の代理で村で魔物退治をした事で実戦経験を積んだことによりまた一段と成長した事を感じ入ってから何日かが経ち、俺達は再び修行の日々を過ごしていた。
「よし!そこまで!さあ一度休憩だ」
「はーーー!やっとメシか!」
「では私が用意しますので、皆さんは少しお休みになってください」
「お願いしまーーーす!イザベルさん」
全員が休憩に入ろうとする中、ケイトが俺に声をかけてきた。
「師匠、ちょっといいかしら?」
「ん?どうした」
「イザベル、私は師匠と少し話をしてくるから先にシーナちゃん達の分だけ用意しといて」
「……分かりました」
とりあえずイザベルに自分の食事の用意を後回しでいいと伝えて、俺とケイトは外に出ていく。
「それでケイト、一体どうしたんだ?」
「ねえ師匠、あれから領主様やユウさんから何か元ヴァイツ家の商人についての情報は入って来てないの?」
「ああ、時々村長の家に行って確認もしているがまだ来ていないな」
「……ねえ、師匠、やっぱり領主様やユウさんにとっては私達の問題は小さくて後回しになっていたりしていないかな?」
なかなか調査報告が来ない事にケイトは少し不安になってきて、俺に確認をとりにきたのか、だけど少しでも不安を取り除いてやる必要もあるか。
「ケイト、さすがに武器の横流しを見過ごしているとは思わないし、間者にしたって簡単にしっぽを見せないからつかめていないだけだと思うんだがな」
「そうだとしたら……私達には結局どうしようもないじゃない……だけど、もう……」
ケイトが何かを言おうとしたらイザベルの声がしてきて、俺達に声をかける。
「御師様!ケイト!やっぱりヴァイツ家の事でしたのね」
「イザベル!」
「イザベル!シーナちゃん達の食事は?」
「もう準備が終わりました、御師様、簡単に報告がこない事は分かっていましたが、ここまで何もつかめない事に私もケイトもかなり不安がつきまとっていたのです」
ヴァイツ家の元商人の足取りがつかめていない事に不安を覚えていたケイト達、一体どうすればいいんだ?




