レクイエム
俺たちはやっとレクイエムにたどり着いた。
え??
は???
人間は?
....。
「いせかーい。???」
俺は叫んでしまった。
だってだってエルフやドワーフ、ゴブリン、妖精、リザードマンetc..たくさんの異世界にいると言わんばかりの顔触れが歩いてるんだぞ。
「ちょ、エリク声大きい。恥ずかしいじゃない。あなたバカなの?」
ヒィユは軽蔑した顔でこちらをみてきた。
「噂には聞いていたがこれは本当に戻れないかもしれないな。」
ソードは笑いながら汗をかいていた。
「ほらせっかく着いたんだし行きましょう。」
リィムは落ち着いて俺たちに言ってきた。
しばらく歩いてると小さな猫耳の少女がこちらに近付いてきて話かけてきた。
「ねぇお姉ちゃんたち珍しいね。ここはみんな怖くて人間は近付かないのに。何しに来たの?」
ニコニコしながら質問してきた。
リィムは少女の目線に合わせてしゃがみこみ髪をかき揚げながら
「あたしたち今旅をしててここに寄ったのよ。とても素敵な街ね。少し見学してってもいいかしら?」
少女はいいよ。案内してあげるといい両手を広げてクルクルと回った。
食材を買う場所やショッピングを楽しむ場所、レストランに民間。どれも素敵な街並みでそしてみんないい人?いい獣?なんて言えば正しいのかわからなかったが噂に言う悪い感じではなかった。
しばらく行くと少女の家が近くだからと案内された。
「まーまー。お友達を連れてきたよ。」
少女の声にママさんが現れた。これまた猫耳でとても萌えな感じだった。
「あらあら、キャッティたら。初めましてキャッティの母のキャメリです。」
キャメリさんはニコニコしてあいさつしてくれた。
そして少女の名前がキャッティと知ったのはこのときだった。
俺たちもあいさつをしお茶を出してくれた。
「そうなのね、あなたたち隣の街から。遠かったでしょ。よかったら今日は泊まっててくださいね。」
とてもいい方に巡り逢えたなと思いお言葉に甘えて泊まらせてもらうことにした。
ヒィユとキャッティは二人で遊んでた。
ソードは今日の対戦で剣を使ったから手入れをしている。
俺とリィムとキャメリさんでイスに座りこの街のこと、噂について話していた。
「この街と隣のオートエスカそしてもうひとつ隣の街は昔とても仲が良くて行き来してたわ。でもあるときわたし達を良く思わない人が現れて変な噂を流されみんなわたし達に近付かなくなった。」
街と街の間の草原とかに現れるモンスターもキャメリさんたちのせいにされたらしい。
「そんな、ひどすぎる。キャメリさんたちは何もしてないのに。」
リィムが悲しそうな顔をした。
「でもなぜそんな憎いことをされたのに俺たちがここに入ってきたときみんな笑顔で出迎えてくれたんだ?」
俺はキャメリさんに質問した。
「わたし達は別に誰も憎んでなんかない。ただ昔みたいに皆と仲良くなりたいだけ。わたし達まであなたたちを犬猿してたら元には戻れないでしょ?」
昔みたいに仲良くなるために人が来たら歓迎し少しでもキャメリさん達はいい方だよってわかってもらえるように..。
なんて心が綺麗なんだろう。
人間は愚か者だ。
俺はつくづくそう思った。
「っても人なんてこの街には来ないけどね。あなたたちが本当に久しぶりで。もお10年ぶりくらいよ。」
と言ってキャメリさんは笑った。
「あたしたちに出来ることがあれば協力しますね。いろんな街に行きここの街のいいところをたくさん伝えていきます。」
リィムの言葉にキャメリさんはありがとうと言って涙目になった。
その様子を遠くで剣の手入れしてるソードは聞いていた。
「みんなの部屋一人ひとり用意出来なくてごめんなさいね。女の子はキャッティの部屋を男の子は今日いない旦那の部屋を使って。」
そう言われ俺たちは各自部屋に言った。
ちなみに旦那さんは今日ドワーフの仲間と朝まで飲んでるらしい。キャッティの友達が来たからと部屋が少ないから気を使ってくれたらしい。
「俺間違ってたよなー。」
布団に入ったソードが俺に言ってきた。
きっと噂のことだろう。
「噂は噂。やっぱ真実に触れてみないとわからないよ。ソードはレクイエムの真実を知った。それでいいじゃないか。」
オートエスカで学んだことが覆されソードは困惑したんだろう。
でも今日レクイエムの街を見てキャメリさんの話を聞いて考え方が変わったんだろう。
「俺まだまだ知らないことがたくさんある。きっとこれからも驚くことが多いんだろうな。でも今日わかった。知らないことをそのままにするんじゃなくて知らないことを知りたいと思ったよ。」
その言葉にリィムが浮かんだ。
ソードとヒィユなら妄想使いのことも理解してくれると。
早くそうなる日が来るといいなと思った。
「明日も早いし今日は寝よう。おやすみ。」
俺は目を瞑りソードもおやすみと言った。




