ヴァチカン高位聖職者が工藤潤をジャップと罵(ののし)る
「彼らは本物なのですか?」
「本物?本物とは彼らが宇宙人であると言うことですか?」
「本物には、複数の答えが含まれています」
「彼らは本当に他の星から来たのか?東洋の極東の日本人がなぜ、彼らとこの様な事を行ったのか?いや、行うことが出来たのか?そして、この事に付いて、如何なる組織も事前に情報をキャッチするこが出来なかったこと」
「あのようなことが、自分が生きている間に起きようとは、今でも信じられません」
この中で一番、年老いた男がそう感嘆とした感じで言った。
「まるで、奇跡を見たようだと?」この中で一番若い、多分彼も高位聖職者ってやつなのかな?若い分、早く本題に入りたい様子だった。
「世界各国のカトリック教会から、問い合わせが殺到しております。そんな呑気な世間話など」
「何も呑気に話している訳でもないが、ただ、今の正直な気持ちを言ったまでだが」
「気持ちは分かりますが、今は時間が余り無いのが現状です。しかも的確なアドバイスを返さねばなりません」
「あの宇宙人が神で、あの日本人、工藤とか言いいましたか、日本人の名前は特に覚えるのが難しい、が、人類の救世主なのか?と言うことかな?」
「そうです。
過激な言動をする組織も台頭してきています。フリーメーソンとか、新しく組織改革されたローマカトリック教会の秘密結社とか」
「まあ、アメリカもあの様子だと、彼らを完全には把握していないと見るべきだし、接触を試みている団体や組織はまだ皆無と言っていい」
「だからこそ、何とかして、彼らに接触を図ることこそが、ヴァチカンの存在意義があるのかと」
「存在意義?今までとなんら変わらないよ」
「何を言っていますか?今までのヴァチカンと教皇の存在意義が、崩壊するかもしれないのですよ、彼らが、あの忌々しいジャップの男が、世界を審判する?
まるで旧約聖書に書かれてある黙示録じゃないですか?
あの、なんの信仰もない、無知な日本人がよりによって人類の審判を下す神からの使いのようなことを全世界に見せ付けるなんて」
「まあ、各国の様子と、情報収集を徹底しましょう、特に日本にあるカトリック教会からの情報収集を出来るだけ多く、出来るだけ正確に」
私は自分のことを忌々しいジャップといた男に知らず知らずに意識を集中していた。
彼が今考えていることは、ヴァチカンの存在意義として、宗教と科学、所謂、テクノロジーにヴァチカンが深く関わっていることを、どのように世界のカトリック教会に知らしめるか?と言うことだった。
その為に、セルン?に連絡を取ることが頭に浮かんでいるようだ。
セルン?スイス?反物質?一番若い枢機卿かな、の意識を読みながら、他の画面に出ている映像を見ていた。セルン=欧州原子核研究機構?スイスのジュネーブ中心部から20キロメートル弱、ここで反物質の研究が行われている。反物質=鏡の中に写った物質の形をしたもの?訳が分からん。
宇宙の謎を解く鍵?宇宙の鍵を解く者こそが神に近付いたって考えか?
私ら日本人には想像もつかない、意地とプライドの強い波長を感じてしまった。
まるで、オカルトだよ、このUFOに乗ってから、自分の意識でUFO内だが物質を動かしたり、出現させることも出来、また、最近ではモニター内で見ている関心のある人間の素性や考えまで見ることが出来た。
私はなんか、ただ、覗きをしているのがフェアーではないと思い、この密会の石畳の部屋にテレビか何かは無いかと探したが、考えたら教会みたいな処にテレビって似つかわしくないよな~と思いなおし、もしかしたら、映るんだったら、反射=鏡でもいいのかな?と考え二人に聞くまでもなく、即実行して見た。
鏡となんかなんでもいいから反射する、大理石の床でも良かった。
私はUFO内の業務用テレビカメラを操作し、ヴァチカン内で行われている、秘密の密談にアクセスしてみた。
それと並行して、私は他の宗教のことも気になって、インドとかチベットとかイスラエルとか中国とか思いを馳せてみた。
一応、日本のことも考えてみたが、余り期待はしていなかった。
そうだ、地球には政治がらみの要人だけじゃなく、精神の世界、宗教が結構な塩梅で地球上を支配していたのだ。
今も変わらないが、昔から宗教の違いによっての戦争や侵略が多々あったのだ。
所謂、洗脳的な役割も果たしているのだろう。やれやれ、厄介なことになりそうだ。
確かに、ヴァチカンの年齢は私と変わらない男が言ったように、昨日の私の言い方では、人類の審判をこの二人の宇宙人から選ばれましたので、宜しくお願い致します。
的に一方的にやってしまったのだから、そりゃ~信仰に真剣に生きて来た聖職者達は怒っちゃうよね。
なんだ、あの新参者は?ふざけるのもいい加減にしろよ!謝れバカ野郎!とか、さっき見たいに忌々しいジャップめ~みたいな。
そう考えていたら、とっくにヴァチカン内秘密会議の部屋の鏡とか反射する床とかに私の姿が映されていて、密談中の男達が凍りついて色々な処に写っている、私をまるで幽霊でも見るかのように震えながら見ていた。




