前置き
ある日、アリス社という企業から「運命測定器」というものが開発された。
この「運命測定器」とは、人と人や物と物の「運命度」を測ることができる。
たとえばある人Aとある人Bの運命度を測ってみよう。測定にかかる時間は大体1組当たり30秒ほどだ。結果はパーセントで表示される。
今回は、結果は85%。かなり高い数字といえる。つまりこの二人はいい方向にしろ悪い方向にしろ、お互いが重要な存在というわけだ。このようにして、たとえばタレントと製品の重要度を測れば誰をCMに起用するかを簡単に決められるし、新製品の開発時に使えば必要な材料が算出される。
世界はまたたくまにこの機械に飛びついた。なにせ人類がもっともほしがっていたものである「本当に正当な第三者からの評価」が実現したのだ。あらゆる企業、学校、公的機関がこれを採用し、世界中の人々は「運命測定器」の上で生活するところとなった。
もちろん反発は多少あった。どんなにそれが好きだったとしても「運命測定器」が出した数値が低ければあきらめざるを得ず、たとえなんの興味がなかったとしても出てきた数値が高ければやらざるを得ない。前日まで何の変哲もない生活を送っていた人間が、一日で選挙に当選するなど当たり前のこととなっていた。
ただ、それで不思議と世界は回ってしまっていたのだ。やる前は文句を言っていた人も勤め上げるにつれ、その仕事に愛着を持ち、めきめきと腕を上げていった。
「いやー俺も反発してたけどさ、なんだかんだでいい人生だったよ。」
と子供に満足げに語るのが普通の世界なのだった。これが「運命測定器」の世界。
さて大体の前置きは終わったが、今回この物語の始まりは一人の男の気まぐれだったりする。それはまた次の章の話なわけだが、できればこれからも読んでいただきたいので、続きもあるよっていうアピールはしておきたい。よろしくね。
評価、感想お待ちしてます。
よろしくお願いします。




