表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
苦しい  作者: 挑戦王
1/8

--- # 第一話 ## 「苦しい」

# 『苦しい』


## あらすじ


「苦しい」


その言葉を誰にも言えなかった男がいた。


仕事もうまくいかない。


夢も叶わない。


周りは幸せそうに見える。


頑張っているのに報われない。


そんな毎日の中で、主人公・みなとは少しずつ心を閉ざしていく。


だがある日。


彼は一人の少女と出会う。


彼女は笑いながら言った。


「苦しいって言える人は、まだ前を向いてる人だよ」


これは、


何度転んでも立ち上がる物語。


そして、


「苦しい」の先にある希望を見つける物語。


---


# 第一話


## 「苦しい」


「苦しい」


深夜二時。


湊は天井を見上げながら呟いた。


誰もいない部屋。


返事をする人はいない。


スマホを開く。


SNSには楽しそうな写真ばかり並んでいた。


旅行。


恋人。


結婚。


昇進。


夢を叶えた報告。


画面を閉じる。


胸が痛かった。


「みんなすごいな……」


自分だけが取り残されている気がした。


二十九歳。


特別な才能もない。


大きな成功もない。


夢だって途中で諦めた。


何をやっても中途半端。


そんな自分が嫌だった。


---


翌日。


湊は公園のベンチに座っていた。


会社を休んだ。


体調不良と嘘をついた。


本当は心が疲れていた。


何もしたくなかった。


空を見上げる。


雲ひとつない青空だった。


なのに。


心は雨だった。


「苦しいな……」


自然と口から漏れる。


すると。


隣から声がした。


「それ、いい言葉だね」


「え?」


振り向く。


白いワンピースの少女が立っていた。


年齢は二十歳くらい。


柔らかな笑顔。


不思議な雰囲気を持っている。


「苦しいって言葉?」


湊は首を傾げた。


少女は笑う。


「うん」


「どこがだよ」


「だって、生きてる証拠だから」


---


意味が分からなかった。


湊は眉をひそめる。


少女はベンチに座った。


「ねえ」


「何?」


「苦しくない人っていると思う?」


湊は考える。


「いるんじゃないか?」


「いないよ」


少女は即答した。


「みんな苦しい」


「みんな不安」


「みんな怖い」


「でもね」


彼女は空を見上げる。


「笑ってる人は、苦しみがないんじゃない」


「苦しみながら歩いてるだけなんだよ」


---


湊は黙った。


その言葉は不思議と胸に刺さった。


少女は続ける。


「だから苦しいのは悪いことじゃない」


「頑張ってる証拠だよ」


「挑戦してる証拠だよ」


「生きてる証拠だよ」


風が吹く。


木々が揺れる。


湊は空を見上げた。


少しだけ。


ほんの少しだけ。


胸が軽くなった気がした。


「君、名前は?」


そう聞くと。


少女は笑った。


「秘密」


「なんだそれ」


「また会えたら教える」


そう言って立ち上がる。


そして歩き出した。


---


去っていく背中を見ながら。


湊は小さく呟く。


「苦しい、か」


今まで嫌いだった言葉。


逃げたかった言葉。


でも。


少しだけ思えた。


苦しいのは。


終わりじゃないのかもしれない。


まだ諦めていない証なのかもしれない。


その時だった。


ポケットのスマホが震える。


諦めたはずの夢に関する連絡。


ずっと待っていた連絡だった。


湊の瞳が揺れる。


そして――。


運命が動き始める。


---


## 次回予告


### 第二話


**「逃げても消えない夢」**


諦めたはずだった。


忘れたはずだった。


それでも心の奥で燃え続ける夢。


湊は再び挑戦する決意をする。


だが現実は甘くない。


失敗。


不安。


焦り。


それでも前へ進む理由とは――。


「苦しいなら、まだ終わってないよ」


夢への再挑戦が始まる。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ