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第60話 無の影の侵食と、“守人”が示す世界の形

総集編もあるので、テンポよく読みたいかたはそちらがおすすめです。

無の影が動いた瞬間――

 世界の色が一気に吸い取られた。


空は白く、

 大地は灰色に沈み、

 風の音すら消えていく。


リオが叫ぶ。


「やばいっす!

 触れてもいないのに……世界が“消えてる”!」


エイルは震える声で言った。


「これは……

 “存在を奪う力”……

 無の影は、世界の形そのものを壊してしまう……!」


影は拳を握りしめる。


「攻撃しても意味ねぇな。

 こいつは“存在してない”んだから。」


ナギは静かに言った。


「うん。

 無の影は、

 “世界が生まれる前の残滓”。

 形を持たないから、

 普通の攻撃は通らない。」


残響は恒一を見る。


「つなぎ手。

 お前の力が必要だ。」


◆無の影の侵食

無の影はゆっくりと広がり、

 世界の輪郭を飲み込んでいく。


リオが歯を食いしばる。


「このままじゃ……

 世界が全部“無”に戻っちまう……!」


エイルは涙を浮かべる。


「世界の核が生まれたばかりなのに……

 こんなの……!」


影は低く呟く。


「恒一。

 お前が止めるしかねぇ。」


ナギは恒一の手を握る。


「無の影は、

 “形を求めている”。

 だから――

 恒一が“形を与えてあげて”。」


残響は短く言った。


「つなぎ手。

 世界の未来を示せ。」


◆つなぎ手の光

恒一は深く息を吸い、

 胸に手を当てた。


そこには、

 世界の核の鼓動が確かに響いている。


「……俺は、

 世界をつなぐためにここにいる。」


光が恒一の手に集まり、

 無の影へと伸びていく。


だが――

 無の影は光を飲み込み、

 何もなかったかのように揺れただけだった。


リオが叫ぶ。


「効いてない……!?」


エイルは震える。


「無の影には……

 “つなぎ先”がないんです……

 だから光を流しても、

 どこにも届かない……!」


影は歯を食いしばる。


「じゃあどうすりゃいいんだよ!」


ナギは静かに言った。


「恒一。

 “つなぎ先”を作ってあげて。」


恒一は息を呑む。


「つなぎ先……?」


◆世界の形を示す

ナギは微笑む。


「無の影は、

 “形を知らない”から暴れてる。

 だから恒一が――

 “世界はこうだ”って示してあげればいい。」


エイルも頷く。


「未来を選んだあなたなら……

 世界の形を示せます……!」


影は肩をすくめる。


「つまり……

 お前が“世界の姿”を決めるってことか。」


リオは笑う。


「恒一さんならできます!

 俺たちがついてますから!」


残響は短く告げる。


「示せ。

 つなぎ手。

 世界の未来を。」


◆恒一の宣言

恒一は無の影に向かって歩き出した。


世界の色が消えていく中、

 ただ一人、光をまとって。


「……世界は、

 “つながり”でできている。」


無の影が揺れた。


「影も、

 リオも、

 エイルも、

 ナギも、

 残響も――

 みんながつながって、

 未来が生まれる。」


光が強くなる。


「だから――

 “無”にもつながりを与える。

 お前も、世界の一部だ。」


無の影が震え、

 初めて“形”を持ち始めた。


輪郭が生まれ、

 色が宿り、

 世界の一部として“存在”しようとしている。


リオが叫ぶ。


「すげぇ……!

 無の影が……形になっていく!」


エイルは涙をこぼす。


「恒一さん……

 あなたが世界を救ってるんです……!」


影は笑う。


「やっぱり主人公だな。」


ナギは静かに言った。


「これが……

 つなぎ手の力。」


残響は短く告げる。


「次の段階へ進むぞ。

 世界はまだ安定していない。」


無の影が完全に形を持ち、

 世界の一部として溶け込んでいった。

面白かったらブックマークと高評価お願いします。また、noteにて紹介動画等を投稿中ですので、ぜひご覧ください。

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