42:告白
一か月ごとに~とか言ってたくせに上げる人間です()勉強してないだけです!(((
読んでくれてありがと(*ゝω・*)
「これは…なんだル…?」
建物の影から見た、あの光景は。
怪物に向かって発せられた、大量の謎の粘着質状のもの。
湯気が出ていて、ぐにゃぐにゃしたそれは、綺麗に怪物に覆いかぶさった。
「怖いル…。この町で一体何が起きたル…?」
「ご主人様…。ここは危険です…。それに、あなたが目的としている人物もいない…。早く逃げましょう……」
黄色い小鳥が私の耳元でささやく。
それを無視して、私は話を続ける。
「ル……なんで…あの子は私に似ていたんだル…?」
私と同じくらいの年齢の、容姿も酷似している人間の女の子。
髪の毛の色や服装が違うくらいで、あまりにも似すぎている。
私の年齢は五歳…。
「…ご主人様」
「でも、あの子が倒れているル…。助けに行ってはダメなんだル?」
「もう、ここにいてはいけません…。早くいきましょう」
「わかったル…」
気がかりで仕方なかったけど、いったんその場から離れることにした。
なんでだろう、さっきからずっと頭が痛い……。
***
「アリシアッ! アリシアッ…!!」
「ゆ……り…?」
「わああああああん!! アリシアあああ! 私を置いていかないでよおおお」
「え…?」
「死んじゃやだ! うわあああん! 私を一人にしないで……あ、そっか、私死んでるからアリシアはこっち来てもいいのか…? いや、だめ!! やっぱこっち来ちゃダメ!」
「??????」
「大好きだからぁ!!! 起きてよぉ! うわーん!! アリシアが死んじゃったあああ!!!」
「…ユーリ? 勝手に死んだことにしないでほしい…かな?」
「え…?」
僕はゆっくり座ってそう言った。
僕は――怪物に思い切り吹き飛ばされて、壁に思い切りぶつかり肺の中から空気がすべてなくなったような感覚になり、意識が暗転した。骨が何本か折れた気がした。
これだけ覚えている。
それにしても、あれだけ小さな体でこんなにも力があったのか…。
まあ、地面に穴をあけていたから予想はしてたけど…。
「アリシアが起きた!! どこか痛むとこない…?」
その言葉を聞いて、またユーリが治してくれたんだ…と悟った。
腕を回したり、空気を思いっきり吸い込んでみた。
元から怪我なんてしてないような、完璧すぎる完治だった。
「うん、痛くないよ。治してくれてありが…いっ!?」
パチン。
頬を膨らませているユーリがデコピンをした。
「心配して損したー」
「え…?」
そう、ユーリは目をそらして素っ気なく言った。
何が起こったのか、僕はまたユーリに何かしてしまったのか?
僕が呆然としていると、突然ユーリはふふふ、と笑い出した。
「ふふ、ありがとう、だけで私が喜ぶと思った?」
「んぇ…?」
「もー、鈍感! 私が一番好きなこと!」
ほら!というような感じでユーリが両手を広げた。
ああ、そっか。
僕は小さな体をゆっくりと抱きしめた。
ユーリは短い手を伸ばして僕を離さんとした。
背中に当たるレンガの感触。
空はものすごく澄んでいる。
戦闘の緊張が一気に解けた。
「気づくの、遅いよ。アリシアがどっか行っちゃわないか、ずっとずっと不安だった」
「…またごめんっていたら怒る?」
「それは……怒る。とっても怒るよ」
「じゃあ、ちょっと考える」
「もう、それくらい考えておきなさいよね…」
「………僕は」
「うん」
「僕は、ユーリのことを一番に思っているよ」
「ふふっ、うん」
「…ん…笑わないでよ?」
「ごめんごめん。アリシアがかわいくってさ」
「ん……。それでね、僕は……ユーリのことが大好きだ」
「知ってる」
「うぐっ…。なんでわざわざ次の言葉がいい出しにくい相槌うつのさ…」
一瞬だけ、空を見上げた。
鳥が飛んでいて…。
自由っていいなあ。
「僕と、付き合ってください…!」
数秒の沈黙。
そして――ユーリは僕の肩に顔をうずめたまま、こう言った。
「…遅すぎ」
僕はもう、次に言う言葉を知っている。
「待っててくれてありがとう、ユーリ」
ユーリは何も言わず、ただ――泣いていた。
僕の目からも、涙が零れ落ちた。
涙は、とても熱かった。
前、人物の設定とかを追加で書いていたのですが…。
はい。すべてが繋がりましたね。なんでシノは選ばれたのか(ネタバレになるんで言い方変えてます)、どうしてシノは家を出ていかなくてはならなくなったのか…とかが一気に輪になったようにつながったんです。
今までつながってなかったんかいって突っ込みが入りそうですけど…なんせプロット作ってもガン無視する人間なので…ハハハ。(計画性が全く人間だということを察してください)
マジであの瞬間は、わああああああああああああああああああああああ!!!って叫びました(笑)
次いつ上げれるかな…たぶんだいぶ遅くなるんだろうな…。
ではまた!いつか茶番上げたい!₍˄·͈༝·͈˄₎ฅ˒˒




