30:一件は落着せず、問題は増えるばかり
やっと本調子戻ってきたかな…?
読んでくれて(*ゝω・)ノ アリガ㌧♪
「ワールド・エンド・フリーズ」
白髪の少女が覗いだ瞬間、無意識にそう呟いていた。
早く凍れ、早く凍れ、早く、早く、早く―――。
***
狼みたいな子が、赤い目でこちらを見つめた。
睨んでいた。怖かった。
でも、その目の奥になにか、なにか失ってしまうのを恐れているような紫の感情が紛れているのを私は見逃さなかった。
…実際見えるし。
「大丈夫?」
男の子の感情が、一瞬で赤に染まった。
***
さて、こちらは草で埋もれた店内です。周りの空気が緑色なのは気のせいでしょうか?
「ゴホッ、ケホッ」
そしてこちらは草を思い切り吸い込んでしまったクーシェイルです。
「チッ…前が見えないね…これじゃ攻撃どころの騒ぎじゃないよ…」
シノちゃんが攻撃(?)を仕掛けた瞬間、攻撃吸収の魔法を発動させたんだけどなあ、と毒づいていました。
「取り合えず、撤退かな」
クーシェイルは自分の箒を呼び寄せ、草に足を取られながらも、そそくさと飛んでいきました。逃げ足だけは速いですね。
「ん…」
お、アリシアが起きましたよ。
「…………………草?」
大正解ですよアリシア君。まさにその通り。大量の草です。
その時、ドス、と誰かが倒れたような音が響きました。
「え、だ、誰か、いるんですか…?」
続けて鈴のような、綺麗な声も。
「あの、僕がいます。アリシアです」
「ちょっと待ってくださいね…感情をたどって近くへ行きます」
十秒ほどジッとしていると、ウンディーネが緑の霧の中から姿を現しました。
「あ、クーシェに操られていた人ですね」
「え!?そうなんですか? 実はここ数時間前の記憶が吹っ飛んでまして…」
「もう大丈夫ですよ。私が解除しました。クーシェにやられていた魔法は、感情増幅魔法と瞬間的記憶操作魔法っていう人を壊してしまう魔法なんです。昔あった嫌な出来事で植え付けられたトラウマなどを過剰反応させ、その人の人格はおろか、心まで変えてしまう魔法です。瞬間的記憶操作ってのは、最初の魔法で変わったところに違和感を感じさせないよう、記憶を組み替えているんです」
「そんなやばいのに掛かっていたんですか…」
「クーシェは感情の魔女ですから、そういった魔法が得意なんです。ただ、記憶の操作はあまり得意としていなかった気がして…」
ウンディーネがうーん、と考え込んでしまいます。
「…そういえば、シノさんはどこに…?」
そんな中、アリシアは重大なことに気が付きました。
この草は、なんなんだ!!
と。
***
「おまえ、誰だ!」
突然、男の子が声を荒げて言った。
荒削りのそんな重くない石のような声だった。
「シノ!!!!」
とりあえず、男の子の質問に答えた、のだが、
「馬鹿正直に答えるやつがいるかよ!!!」
と、怒られた。どういうことかわからなかった。
男の子の名前が知りたいので、質問をする。
「名前は!!!?」
とにかく距離が遠い(100mくらい)ので、叫んで言葉を飛ばし合う。なんかこんなに離れてんのに声がはっきり聞こえるなあ…なんでだろ?
「聞こえなかった!!!もっと近づけよ!!!」
「わかった!!!」
男の子が、聞こえないから近づけとのことなので、一歩近づいた、と思ったら勝手に風で吹っ飛ばされた。隣を見ると――マリョクさんがテヘペロしてる!!サポートしようとしたら、加減を間違えたって!?
その間にも、男の子にものすごいスピードで迫っている。
「うぎゃああああ!!」
「何でそうなるかなあ…――フリーズ・サブジェクト・エアー」
叫び声を上げながら衝突する寸前、体がガクッと止まった。
ういてる――――――!!!!
「メルト・アウェイ」
突然体は支えを失い、地面へ落下。ドス、という振動が体中に伝わった。イタカッタ。
顔を上げ、男の子を見上げると、大声で怒鳴られた。
「おまえ、僕に何をした!?《《世界が凍らせられない》》んだが!!」
赤黒い感情が一気に大きくなった気がした。
その瞬間、頭が、ズキン、と痛んだ。
頑張れシノ!あれ?ファズはどこ行った??
《報告》
受験年になりました…。出来るだけ投稿は続けていきますが、テストが近くなったら無断で少し休む事があります。絶対に中学の間は投稿は続けますので、これからもよろしくお願いします。
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