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22/42

22:頭の中は大波乱

遅れましたーすいません( 一一)

ブクマ増えてて嬉しいです!

読んでくれてアリ(´・ω・)(´_ _)ガト♪

確かに、聞こえました。

こんにちは、と。

誰の声でしょう?

女性のような、それでいて幼いような…。

一番近いものは、鈴、のようなものでしょうか。


『…お困りですね?』


まーた聞こえましたよ。

なんですかね?幻聴ですかね?

なんか、頭に響いているような…。不気味…。


『あーあー、テステス。聞こえてますか?』


「聞こえない…聞こえない…これは幻聴…」


あまりにも不気味なので、シノは自分に言い聞かせることにしました。

逆にこの声が聞こえてないファズはシノを不気味がります。


「どうした?なんか聞こえるのか?」


『聞こえてるんですね!よかったよかった』


「うわー!やばいよ!ふぁず!変な声聞こえる!」


『「変大な丈声夫とかは?失シ礼ノで?すね」』


「うわー!ふぁずの声と変なのの声が混じって聞こえるよ!」


うおおお、と、シノが悶絶しています。

そんなシノを、ファズが心配そうな目で見てきます。

変なのが、わーいやったー!とシノの頭の中で、声だけで、はしゃいでいます。


『自己紹介がまだでしたね! 私は水の精霊、ウンディーネです!』


「聞いてない!」


「何を!?」


変なのの名前はウンディーネと言うようです。

でも、そんなことは関係ありません。早く去ってくれることを祈るのみです。

なのに、そんなシノの願いをことごとく無視して、変なの、改めてウンディーネは話を続けます。


『あなた様の呼びかけに応じて、導かれたのです!』


呼んでなーい!シノは心の中で叫びます。


『またまたぁ、たくさん呼んでたじゃないですか、水よ出ろ~!って』


確かにそう呼んでたけど!変なのは呼んでない!

また、心の中で大声で叫びました。

そして考えるのです。でもこれ、私が水を呼んだから変なのが来たんじゃね?と。

まったくその通りでありますよシノさん。


「うー!わかった!わかったから!」


『おお!やっとわかってくれたのですね!』


「シノがついにおかしくなった…」


「だから、せめてふぁずに聞こえるようにしてー!」


シノは頑張って考えて、一つ思いつきました。

そう。頭の中にいる、変なのがファズに聞こえないから、きっと色々面倒臭いことになっているのではないか?だから、ファズに聞こえたらこの問題、解決するんじゃね?と。

なので、頭の中でワーワー騒がれても困るので、あと、ファズが話についていけないので、シノはお願いすることにしました。


『わかりました! あなた様の願いとあらば! ちょっと魔力を使いますが、実体化させますね!』


すると、ウンディーネはシノのお願いをすんなり受け入れてくれました。シノはその瞬間、頭の中が軽くなったような気がしました。

シノとファズの間に、どこからか現れた水色のもやがくるくると渦巻いていきます。


『ほれっ!』


奇妙な掛け声とともに、もやの中から小さな人が現れました。女の子でした。羽が生えてました。アリシアの手のひらサイズ。

なんか全身水色と青を混ぜた感じです。髪は後ろに流していて、全身が水に濡れています。びしゃびしゃです。

現れた小人はシノにペコっとお辞儀をすると振り返って、


「こんにちは! 私は水の精霊、ウンディーネです!」


ファズにむかって挨拶をしました。

それにしても、突然話しかけてきたのでびっくりです。

シノの呼びかけに応じた、と言っていましたが、よくわかりませんでした。

ファズに挨拶を終えた(ファズは突然の事で引いていた)ちっこい精霊?のウンディーネはシノに向き直り、また一礼すると、目を輝かせてこう言いました。


「ああ、シノ様。やっと会えました…! ずっと探していたのですよ!」


これを聞いたシノはこう思います。


はて? 私、誰かから探されてたかな?


と。

誰からも探されてなかった気がするけどなあ、と頭をひねりますが、シノの脳内検索エンジンにウンディーネの文字は引っかかりません。そもそもウンディーネってなに?

それでも、頭を悩ませていると…。


「しこうていしー。わからーん」


シノの頭が爆発しました。


***


日当たりのいい窓の下。

一冊の開いた魔導書が、窓からの風でパラパラとページがめくれて行きます。

やがて最後のページにたどり着き――。

赤文字でこう書かれていました。


この魔法は破×へと導く――。

使用、するな――。


と。

その時、一際強い風が吹いて、本がバン!とものすごい音を立てて閉じられます。

その裏表紙には。


呪われた。

青の世界に、赤の悪魔がやってくる。

…さよならだ。


それは、タイメントが見た、あの魔導書でした。

変なのが話しかけてきたら私は必死で逃げるかな…。

よーし執筆頑張るぞー!

ではまた!

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― 新着の感想 ―
[一言] 新展開ですね。 声が混じって聞こえるのとか面白かったです。 何って言ってるのか頑張って読みました(*´ω`*) ただ、2文字半端が出たのがもったいなかったと思いました。 ウンディーネ最初…
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