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「エリザベス殿下、まさかあなたがそんなに美しいとは知らず、今まで申し訳ない。どうだろう、少し2人で話さないか?」
「生憎ですが、私は用事があります。貴方のように人を顔で判断するような男と話している暇はありませんの」
「まあまあ、そう言わずに」
「ちょっとそこの方?エリザベス様がお忙しいと仰ったのを聞いていませんでしたの?エリザベス様は貴方と話している時間はありませんの。ほら、分かったなら早くおどきなさい」
「な、なんだね君達は!?僕はエリザベス殿下と話がしたいんだ。君達こそどこかへ行ったらどうなんだね?」
「あらいやだ、聞きました?この方、先に話していた私達を追い出してまでエリザベス様とお話をしようとしてるそうですわ?もし口の軽いご令嬢に聞かれていたら、きっと明日にはこの話が学園中に広まりますわね?おほほほほ」
「くっ・・・し、失礼する!」
「ふん、これだけで退散するなんて、小心者め!」
「皆様、ありがとうございます。私だけではきっと追い返せなかったでしょう」
「いえいえ!この程度のこと、いくらでもご協力しますわ!」
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〜別の日〜
「・・・で?こんな狭いところに押し込めて、何をする気ですの?」
数分前、廊下を歩いていると突然背後から口を押さえられ、とある部屋に連れ込まれました。犯人はとある子爵令息。
「なに、正攻法で駄目なら、既成事実を作ってしまえばいいと思ったのさ。そうすれば俺は君を嫁にできる!」
と言って私の体に手を伸ばしますが・・・
「ああ、そうそう。あの時の一件で、王室の影の方々が学園を見張っているそうですわ。ですので、死角などないことをゆめゆめお忘れないよう」
と言って指をパチンと鳴らせば、扉がこじ開けられ護衛部隊が令息を取り押さえます。
「ろくに話したことのない生娘に手を出そうとした不届き者を連れて行きなさい!」
と言い、彼を連れて行ってもらいました。まあ何か喚き散らしていましたが、私には関係ありませんわ。
これで分かる通り、私が学園で1人でも、そうでなくても襲われる心配はありません。は〜、ようやくのびのびと勉学に励めますわ〜!