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金屋子の隠れ里山  作者: 戸次葵楓
序章.隠れ里のある日
1/3

とある隠れ里にて

『せやったら今年の祭りは中止せなあかんなぁ』

簡素な木造の作業場で妙齢の黒髪長き女性が跪いている高齢の男性へ話しかけていた。

女性は純白の装束を纏い、その腰までかかる髪は首ほどの高さで朱の紐によりまとめられていた。

老人の方は灰色の汚れた作務衣を着て、そのところどことには補修の跡も見られた。

「申し訳ありません、わしの不注意がいけんのでがんす」

老人は後ろで束ねた白髪が天を指すくらいに頭を下げた。

少し高めに設けられた窓から明朝の光が差し込み、女性の影を土の床の上に映し出した。

女性は踵を返し老人に背を向けた。背丈もさほど高くない女性に老人が頭を下げる、異様な光景であった。

女性はその小さな口を小さく動かした。仕方ない、哀しいことだが健之助ももう若うないからな、そう言って女性は高い屋根を見上げた。

『帰って休んでええで。養生してもらわんと』

振り返ることなく女性は言った。

「なら、にがりますけぇ、うちんかたへいぬらせてもらいます」

老人はよいしょと立ち上がり、一礼をして作業場を後にした。

ふぅ。

一つため息をついた女性はその場で立ったままだった。

『火を絶やすか、それとも代わりを急遽…か。こりゃなんぎやな』

女性は窓の外に眼をやった。

そこには桂の木が雄々しく空へその腕を広げていた。

ご閲覧賜りありがとうございます。

拙文にて申し訳ありません。

今回はプロローグ、といいますか。

物語の導入にあたります。このシーンだけでは意味不明だと思われますが、

少々辛抱くださるようお願い申し上げます。


なお、タイトルにあります金屋子とは製鉄の神である金屋子神のことであります。

詳しいことはご自身にて調べられたほうが正確かと存じます。

この物語では金屋子神を以下の設定として扱わせていただきます。

①妙齢の女性の姿

②大阪弁

③死の穢れはやや好みます

④麻や犬は大丈夫です。藤・みかんが特にすきということはありません。

⑤可愛い女性は嫌いじゃないそうです。


以上、実際の神話とは少し異なる性格を含みます、申し訳ありません。

上記設定に関してのご意見や、にわか広島弁の批判・訂正などがありましたら、

メッセージをいただけると大変ありがたく存じます。

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